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正しさの枠、案外ころころ変わる説
わたし、結構クイズ番組が好きなんですが。
あれはね、誰も損しないし悲しい気分にもならないから、いい番組だと思うんですよね。上手に活用すると「わたし、あたまいい!! もしや天才なのでは(*'ω'*)?」って思えますし。
それで、長年クイズ番組を見てて得た知見なんですが。
これは世紀の大発見かなと思ったことがありまして。
それは。
「だいたいのことには諸説ある」
です。
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諸説あるんですよ。
クイズにしてるくせに、正解はこれですって言ってるくせに、画面の右下とかに「諸説あります」とか書いてあるんですよ。
諸説ってなんだと思いますか。
誰かがそう唱えてるだけなんですよ。
誰かが唱えたことが「あーなんかそれっぽいよね、それっぽい根拠もあるしね」っていうだけなんですよ。
でも、その、「それっぽい根拠」というのが、なんだか人間にとっては重要らしいんですよね。笑
世の中の大体のことには諸説あるし、大体のことは個人の見解から始まっているし、大体のことは個人差があるんですよ。
それでも、人間はなんだか根拠を求めるし、正しさを求める。
根拠だって正しさだって、めちゃくちゃ不確実なものなのに。
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なぜ人が根拠や正しさを求めるかっていうと、たぶん、「自分は悪くない、自分の責任ではない、自分は間違っていない」と確認したいからなんじゃないだろうかと思うんですよね。※個人の見解です
自分の意見や自分の意思のほかに、何か拠り所となるものが欲しいんです。それが本当に、真に正しいことなのかはおいておいて。※個人差があります
でも、根拠っていうのは、本当は、何の根拠もないんです。※諸説あります
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わたしは哲学専攻出身なのですが、専攻当時「無限退行」という言葉をよく使っていました。この言葉がどれくらい一般的なのかはわからないんですが、根拠って無限退行するんです。Aの根拠はBだ、ではBの根拠はCだ、Cの根拠は……って。すべてに根拠を求めようとすると、無限に退行してしまう、という現象ですね。
だから、根拠っていうのはある程度まで退行したところで「もうこれ信じてもいいんじゃない?」って根負けして、なんとなく「それが真である、ということでいいよね」って暗黙の了解がなされているようなものなんです。
ある時代において定説だったり常識とされていたことが、のちの時代に覆されるなんてことはたくさんあります。教科書の中身だってがんがん変わります。安全と言われていたものが危険だった、なんてこともちょいちょいあります。
今わたしたちが信じていることも、なんとなく「今のところそれっぽい」ということの集合体でしかないんですよね。
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そう考えると、「正しくあろうとする」ってなんだか不思議なことに思えませんか。
正確に言うと、「正しくあろうとする」ということは、「マジョリティの意識に乗っかる」ってことなんじゃないかと思うんです。
誰も、本当の正しさなんていうのは知らないんです。
「それっぽいよね」というマジョリティの意識に、ただ乗っかって、それっぽく振舞っているだけ。
だからね、もっと柔軟に、自由にいてもいいんじゃないかなと思うんですよ。たとえそれがマイノリティだったとしても、100年後には定説が覆ってマジョリティになっているかもしれないし。
正しさの枠の中にいようと思いすぎなくていいかなと。もちろん、その枠の中が心地よければ何も問題はないですけどね。
ちょこっとはみ出した自分を見つけたときに、それを咎めようとするんではなくて。
世の中の大体のことは諸説あるし、大体のことは個人の見解から始まってるし、大体のことは個人差がある。
……ということを思い出して、自分から湧き出たその「マイノリティに見える何か」を大切にしてみるのもいいんじゃないかなと思います。
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でもやっぱりなんだか、「正しい」という枠の中にいるときって、何かにお墨付きをもらって守られているようで、安心するんですよね。。笑
わたしも何かそれっぽく唱えてみようかな、何らかの説を。真顔で淡々と。
世の中の「諸説」の中に、わたしの説があったってよさそうなものじゃないですか。知りませんけど。笑
何か考えておこう(*'ω'*)
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