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新しい教育への取り組みを望む声が次々と


山梨県甲州市の話題です。

 甲州市勝沼地区では、大和中学校生徒を加え統合した勝沼中学校が今年四月から始動しています。それを議論した当時の市議会常任委員会では「教育内容や校歌、制服を新しくしてはどうか」という声が上がりました。しかし、教育委員会がその後この提案について検討した形跡はなく、そのまま統合となりました。

 私は「塩山・塩山北中学校の2校先行統合」の市長判断を受け、2校と当面存続となった松里の3中学区で約50人の保護者に聞き取りを行いました。今の学校教育の印象や、必要と思う教育内容などについてじっくりと話を聞いた上で、統合に向けた不安要素を尋ねたところ、多くが「何も変えずに塩山中と一緒になること」と答えました。

 県内から約1000人の来場者を迎えた塩山シネマ上映の「夢みる小学校」では、この機会にアンケートが実施され、今の学校教育に思うことを尋ねると、多くの方が「子どもが能動的に考え、学習するアクティブ・ラーニング」を望んでいることがわかりました。目的意識のある来場者なので、傾向に偏りがあることは否めませんが、1000人の来場者が県下からあったことからも関心の高さが伺える結果となりました。

 文部科学省が平成29年に公示した「新しい学習指導要領の考え方」には、このアクティブ・ラーニングの視点を取り入れた各学校の授業の改善や推進について記載がされています。

 対照的に、甲州市教育委員会が令和元年5月に実施した学校再編に関わる保護者アンケートでは、現状の学校教育に対する課題や不満・不安について尋ねる質問はありませんでした。

 今は、時代の流れ、先を見据えた学校の在り方などを、再編という節目に取り入れるべき時なのではないでしょうか。学校には一定の規模感が必要なことはもちろんですが、加えて新たな教育内容への取り組みについても提案をしつつ、それを組み合わせて松里地区にも教育委員会は語ってほしいと思います。


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