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ビタミンB群サプリメントが必要な人は?サプリメントの選び方は?
一昨日公開した記事では、ビタミンB群の数え切れない役割の中から代表的なもの3つに絞って解説しました。
①エネルギー代謝(疲労改善、肩コリ改善)②肌荒れ、粘膜炎症の改善 ③精神疾患(うつ症状、不安、イライラ、パニック障害、統合失調症など)の改善でした。
ビタミンB群は肉類(とくにレバー)や魚介類、全粒穀物、納豆、ナッツ類など、さまざまな食品に含まれています。
まずは、そういった食品から摂ることが大切です。
食事からのビタミンB群で、「不足、欠乏はしない」量を摂ることは可能です。
ただそれは、冒頭に記したビタミンB群が持つ数多くの役割を十分に果たせる量と言うには、全く足りません。
そこで、食事を補完、強化する目的で、ビタミンB群のサプリメントを飲むことも、一つの選択肢に入ってきます。
ビタミンB群サプリメントは、どういう人が、どのようなケースで飲んだ方がよいのか。
また、飲む場合のビタミンB群サプリメントの選び方を量と質の両面から解説し、合わせてお薦め商品を紹介します。
(記事の文末に動画を貼っています)
まずはマルチビタミンから
ビタミンB群サプリメントが必要かどうか。
まずは健康な人で考えていきます。
つまり慢性疲労や重度の肩コリ、肌荒れ、粘膜炎症、あるいは精神疾患等の症状を持っていない人のケースを説明します。
慢性疲労というのは、歳相応の疲れではなく、倦怠感、気だるい、寝ても休んでも疲労が抜けない、という状態を指します。
ビタミンB群サプリメントを検討する前に、サプリメントの優先順位を考える必要があります。
言うまでもなく、最初に摂るべきサプリメントはマルチビタミン(ミネラル)です。
![](https://assets.st-note.com/img/1644973258437-Hg2zzJezJa.jpg?width=1200)
マルチビタミンミネラルがベースサプリメントであり、それを補強、補完するのが個別サプリメントです。
マルチビタミンミネラルを飲まずに、個別サプリメントの一つであるビタミンB群を先に飲むのは、優先順位に問題があります。
健康意識が高い読者の皆さまの中には、マルチビタミンミネラルを飲んでいる人が多いと思います
ところが、自分が飲んでいるサプリメントに何の栄養素がどれだけ入っているか、ということを知らずに飲んでいる人も意外と多いです。
マルチビタミンミネラルには30種類前後の栄養素が入っています。
どの栄養素が何mgとか、いちいち知らないというのも無理からぬことです。
そこを今回は見てみます。
優秀なマルチビタミンも
ここからは、分かりやすくするために、8種類あるビタミンB群のうち、B1、B2、ナイアシン、パントテン酸、B6の5種類に絞って含有量の比較をしてみます。
まず国内メーカーのマルチビタミンミネラルです。
残念ながら、話にならないくらい少ないです。
たとえばFANCLの場合
![](https://assets.st-note.com/img/1644979677391-sNQLky7AAt.jpg?width=1200)
B1 1、2mg
B2 1、4mg
ナイアシン 13mg
パントテン酸 4、8mg
B6 1、3mg
これは「不足、欠乏はしない」という量に留まっています。
他社も、概ねこれに近い量です。
この場合は、これとは別にビタミンB群を飲む意味はあります。
あるいは、このあと取り上げる輸入品のマルチビタミンを選ぶのがいいかもしれません。
その輸入品ですが、恐ろしく幅があり過ぎます。
商品によっては、国内メーカーと同水準のものもあることが分かります。
ただ、これは少数派で、多くのマルチビタミンミネラルには大量のビタミンB群が含まれています。
多くの商品には、5種類の栄養素が各50mg含まれています。
私が以前飲んでいたSource Natural の商品は、こうでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1644979753693-nasNJOay5Z.jpg?width=1200)
B1 50mg
B2 50mg
ナイアシン 50mg
パントテン酸 55mg
B6 50mg
ちなみに、今飲んでいるLife Extension はこうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1644979781093-2UdqQGoY9H.jpg?width=1200)
B1 75mg
B2 50mg
ナイアシン 50mg
パントテン酸 50mg
B6 75mg
B1とB6がさらに増量されて75mgです。パワフルとしか言いようがありません。
結論です。健康な人で、このレベルのビタミンB群を摂取している人は、さらにビタミンB群サプリメントを飲む必要はありません。
十分だと思います。ですから、私もビタミンB群サプリメントは飲んでいません。
B群サプリメントを選ぶなら
では、先ほど挙げた症状を抱えていて、今のレベルの量を摂取しても一向に症状が改善しない場合です。
その場合はビタミンB群サプリメントを飲む意味がある、と思います。
国内メーカーの商品は、ここでも含有量が今一つであるため、やはり輸入品から選びます。
輸入品のビタミンB群サプリメントは、下の写真のように50とか100とか表記されている商品が目立ちます。
![](https://assets.st-note.com/img/1644974761860-dzTsRA9ZzW.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1644974761918-iSnhhrSCEV.jpg?width=1200)
これは、先ほどからのB1、B2、ナイアシン、パントテン酸、B6の5種類の含有量を意味します。
「50」は各栄養素が50mgずつ、100は100mgずつということです。
もし、マルチビタミンミネラルで各50mgを摂取していれば、「50」を飲めば合わせて100mg、「100」を飲めば合わせて150mgになります。
水溶性のビタミンB群は、そう簡単には過剰症は出ないので、150mgでも問題ないとは思いますが、念のため最初は「50」を用いて、合わせて100mgから始めてください。
それでも症状の改善が見られないようでしたら、「100」を用いて合計150mg、「100」を1日2つ飲めば合計250mgと増量することは可能です。
ただ、200〜300mgのレベルになってくると、自己判断で摂取することはやめて、栄養療法を実施している医師の指導の元で行うことを薦めます。
該当する医療機関が掲載されたウェブサイトを貼り付けていますので、関心のある方はご覧になってください。
B群にもクオリティーの違いがある
ここまで、ビタミンB群サプリメントの含有量についての話が中心でしたが、クオリティーについても触れておきます。
ビタミンB群8種類のうち、B2、B6、B 12、葉酸の4つについては、活性型というものが存在します。
活性型の化学名を言うと、
B2=リボフラビン5リン酸
B6=ピリドキサール5リン酸
B 12=メチルコバラミン
葉酸=5MTHF(メチルテトラヒドロ葉酸)
活性型というのは、本来ならば吸収されたあと体内で代謝されて活性型となる所、最初からその形で摂取できるものです。
活性型ではなくても、体内でしっかり代謝されれば問題ないのですが、年齢を重ねるに連れて代謝酵素の生産が滞ります。
ですから、可能であれば活性型が含まれている商品がお薦めです。
4つの栄養素が活性型である商品を2つ紹介します。
マルチビタミンミネラルでも登場したLife Extension
![](https://assets.st-note.com/img/1644975128811-lPIjRPA722.jpg?width=1200)
ちなみに、私が飲んでいるLife Extension のマルチビタミンに含まれているビタミンB群4種類も活性型です。
もう一つは、Thorne Research の商品です。
![](https://assets.st-note.com/img/1644975158057-XDCc22Kegu.jpg?width=1200)
Thorne Research は、医薬品レベルの品質管理を行なっている信頼性の高いメーカーです。
これ以外にもあるはずですが、全部チェックするのは大変なので、2つをピックアップしました。
これが今回のお薦めサプリメントです。
ビタミンB個別サプリメントは?
おまけです。
ビタミンB個別のサプリメント、B1とかB2などはどうなのか、という話です。
iHerbのECサイトを見ると、個別のサプリメントが8種類すべて販売されています。
これについては、ビタミンB群全体をしっかり摂っている上で、何かをプラスαするのであれば、それも有りだと思います。
その場合、(5種類の栄養素であれば)100mgの商品を選んでください。
その上になると300mgとか500mgがありますが、やはりこの量は、自己判断で飲む量ではないと私は考えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1644980319599-CyBKnE0yt7.jpg?width=1200)
輸入品を購入する際には、くれぐれもその点に気をつけてください。
近年の傾向で言えば、栄養療法を行うクリニックでも、個別サプリメントではなく、B群全部のサプリメントを飲んでもらうことが多いようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1644975583744-WKnanVFfcz.jpg?width=1200)
ビタミンB群8種類は、常にチームワークで働くからです。
一応、付け加えておきます。
※今回は「まとめ」を省略させていただきました。
この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。
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