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ほんとの勉強

こどもと同居しているおとなは、今おきていることを、どんなふうに子供さんに説明しているんだろうか。

うちはたまたま、パパさんが入院する前は正月にお年玉をあげるくらいだった間柄だから、親戚のニーチャンである僕は、担任の先生と変わらない距離感のポジション。

なので、もっぱら説明したことは、

「なぜ学校を休みにして、人との接触を最低限にするべきなのか」を、現時点での彼らの科目とからめて。

「人対人接触8割減」ライン(算数・数学)をクリアしないと、
「感染爆発でオーバーフローした患者に回せる、医師・看護師・病床・医療機器・薬品がなくなり、治療を受けられないまま放置されることになる」(社会)
「僕らのすぐ近くの大事な人につながる高齢の人、基礎疾患を持つ人、出産間近の人、事故などで救急搬送された人・・・たちにも当然回るべき医療余地が壊滅してしまう」(社会・国語)

「イタリアなどでは、この事態が起こった結果、将来のある若い人に医療資源を充て、高齢者は安楽死させる、という判断をした」(国語・道徳・社会)「安楽死のあと大好きな人と最後のお別れができるかどうかという点については、火葬だと肉親のお骨は家族の手元に戻せるが、土葬を慣習としている国は、家族にも知らせない探索不能地点に密閉で地中深く遺体を埋める」(社会・理科・道徳・国語)

「感染不明日数が7~14日、その間症状のない保菌者が他人に感染させる可能性がある。また、必ず抗体が作られるタイプの病ではない」(理科・算数)

僕が子供さんたちに、インターネットニュースをあれこれさまよいながら話したつたない説明は、先週末までざっとこんなところだった。あとつけくわえたのは、

「指数対数という、高校か中学3年でさわる数の処理の方法で、”8割おじさん”が計算をして対策を出してくれている。
この人根拠が正しいこと言ってるな、と直感的にわかるためには、指数対数を完全に理解できてなくてもいいから、”正比例のグラフはおかしいよな”、とか ”根拠はなんですか!?” なんて質問力のない脊髄反射は引っ込めて、”感染症モデルではどんな試算をするんですか?” ぐらい、必死で対策背景の作業してくれてる人に少しは敬意をもった質問ができる程度には、算数やっとこうな」

僕も高校数学は「再試」の右肩に累乗で回数を書かれるぐらいダメだったけど、結局誰かの正しい計算を使わせてもらわないと、仕事って動かないんだよ・・・

そんな話。

社会と理科と算数数学と、インターネット情報を要約するって国語と、なんと作業にホロヴィッツのピアノ(聞きほれてしまって作業にならない笑)。

「今とっつけるとこ勉強していけば、いつか『シン・ゴジラ』の巨災対メンバーみたいにかっこいいトコとれるかも!」 みたいな学習への興味を、提供してあげられてるだろうか、どうだろうか。

オトナのいうことなんて、そうそう影響与えないしなあ(苦笑)

「最大値の2割」ぐらいで構わないから、ご機嫌でいたい。いろいろあって、いろいろ重なって、とてもご機嫌でいられない時の「逃げ場」であってほしい。そういう書き物を書けたら幸せです。ありがとう!