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セクハラ、何事もなく過ぎる日々

9月のある土曜日、友達とご飯を食べているところに会社の先輩から突然電話がかかってきた。
先輩から休日に電話がかかってくるなんて珍しいので、仕事で何かあったかと思い慌てて出る。

「もしもし、どうしました?」
「今どこいんのー?上野で飲んでるからおいでよ。」

どうやら同じグループの先輩方で飲んでいるらしい。
友達とのランチも終わった頃だったし、最近は会社の先輩と飲む機会もなかったので向かうことにした。

普段は前々から予定を決めるタイプで当日の誘いにはフットワークが重めな私だけど、もともと飲み会は嫌いじゃない。

それにリモート続きでグループで予定されてた飲み会が伸び伸びになっていた背景もある。
10個近く離れてる先輩達とはグループ編成以来飲んだことがなく、つい最近も、一緒に飲みたいですね、と話してたこともあって、楽しみな気持ちで場に向かった。

着いた。先輩たちは結構出来上がっている。
私もランチで飲んできてたので、同じくらいのテンションで参加することができた。

3時間くらい楽しく飲み、先輩二人が帰ることに。もう二人は、せっかく私が来てくれたんだからもう一軒行こう、と残ってくれた。

その時点で残った先輩のうち一人は、かなりふらふら、くねくねしていて大丈夫かなーという感じ。

二軒目の居酒屋、席は4人のボックス席で、先輩①(33歳男、既婚)が一人、私と先輩②(37歳男、既婚子持ち)が横並びで座ることに。
話は仕事の話から恋バナまで幅広く楽しくお話したと思う。
普通に面白い先輩たちだから楽しかった。
その場であったセクハラを除いて。

隣に座った先輩②、飲み始めてしばらくすると席の下で私の太ももを触っている。確実にもんでいる。

しかも途中から手も握りだした。
さりげなく手を上に出してみたりする。
所在がなくなった先輩の手は太ももの内側まで伸びてきた。

席の下だけじゃない。先輩①と喋っている私の口をふさいできたり、首をもんできたり、顎を触ってきたりした。

文字に起こすと気持ちが悪いね、ごめん。

今思うと、先輩①も何か言ってくれればいいのに、こっちはこっちであと10年遅く生まれてきてたら〇〇(私)のこと抱いてたわ、とふざけていってくる。全然あてにならない。

終盤になって先輩①がトイレに行くと、先輩②がすかさず、
「〇〇(私)はもっと軽くなったほうがいいよ。このあとホテル行こう」
ってずっとささやいてくる。
相手は会社の先輩、いつも気にかけてくれる頼れる先輩。
何でそんなこと言うの~~~嫌いにさせないで欲しかった。かっこいい先輩でいて欲しかった。
一晩にして全て崩壊。

3時間ほどたって解散の流れ。
一緒に帰ろう、ホテル行こう、のセリフを笑顔でかわし(かわせてたと思っている)、ホームまで送り届ける。
先輩①も最後手を引かれて電車にのせられそうになったけど、笑顔でそっとふりほどき電車に押し込む。

はあ~~~~~~~これが!世に言う!会社飲み!セクハラ!

世の中の女の子、こんなハードモードな中、仕事頑張ってるの?
すごいよ~~無理だよ~~

セクハラっていざ自分がされると、冷静な判断ができなくなるね。
これってセクハラかな、、と思いつつ認めたくない自分がいる。
信頼していた先輩だけに、セクハラされてるとは思いたくない、っていうのもあるし、自分がそういう対象、消費される対象になっている、というのを認めたくないのも事実。悔しいね。

そして、セクハラと認めコトが大きくなるようなことがあれば、仕事がしづらくなるんじゃないか、それは避けたい、、、というのが一番大きいかもしれない。
会社の人から同情されて、気を使われるくらいなら、自分で消化してしまった方が良い。

こうやってセクハラは、された側が飲み込むしかないという悲しい現実なんだね。

会社の人には言いたくない、だけど何事もなかったように過ごすのは、あまりにも自分が可哀そうだなって思ったから、久しぶりにnote登場。

きっと世の中こんなことで溢れている。
もっとひどいことになっていう人もたくさんいる。
でも絶対に慣れなくていいと思う。
あるあるだよね、で済ませる人にはなりたくない。
慣れるほうが楽だけど、なかったことにはならないからね〜。悔しい、悲しいっていう自分の感情はせめて自分だけは無視しないであげよう。

そういう感情と共存して生きていく。大人になる。

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