「シャン・チー/テン・リングスの伝説」見ました:サービス業につく平凡なカンフーマスター【MARVEL映画】

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 見ました! シャン・チーが公開されることを知ったのは閃光のハサウェイやゴジラVSコングを見た時の予告からでした。

 シャン・チーという存在自体は、アメコミ作品に触れていく中でブルース・リーさんの映画から影響を受けて生まれたアメコミヒーローがいるという話をいつの間にか知っていたことで認知していました。

 なので、あくまでカンフーを駆使して戦うヒーローという知識しかありませんでした。

 そんなマーベルの中では珍しく特殊能力を持たないヒーローが映画でどのような活躍をするのか、どのような武術によるアクションを見せてくれるのか…。映画の予告を見てから「これは隠れた名作になるだろう」という思いと共に、じょじょにジワジワと気になっていきました。

 もともと私自身が空手をやっていたこともあるからか、主に格闘や武術を駆使して戦う作品に惹かれるというところもあったんですね。

 見るか見ないかさんざん迷って、見に行こう!と決心したのがつい先日。さんざん迷ったけど、見に行って本当に良かった!
 めちゃくちゃ良い映画でした。


○シャン・チー/テン・リングスの伝説の感想

 ざっくり言うと「王道のアメコミヒーロー映画」でした。普通に楽しい。でも、その王道部分がハマらない人は少し退屈かもしれない。
 ですが、その王道ストーリーだからこそ、シャン・チーやお父さんたち家族の物語、そしてシャン・チーの友達のちょうどいいサイドストーリーが良い形に収まったという印象を受けました。

 映画冒頭。シャン・チーと長い付き合いの親友ケイティは、もう普通の人たちと同じザ・凡人!というような日常を送っていることに親近感を覚えました。
 ホテルの業務では金持ちのお客様の車のキーを預かり駐車場に駐車、仕事を終えたら朝まで飲んでカラオケで歌っての繰り返しの平凡な日々。それがめちゃくちゃ”私たちと同じじゃん!”って感じて好感度が高くなりました。

 私も人と接する仕事をしてて空手を習っていた過去があるので、それも含めてめちゃくちゃ親近感がわきました。

 シャン・チーのトラブルに自ら首を突っ込むヤンチャな部分がある親友ケイティもめちゃくちゃ良いやつで、すごく好感が持てます。こんな友達がいたら退屈しないだろうな、でも業務中にあんなことされたらストレスで胃がマッハだろうな、とw

 そんな日々が突然一変してしまうわけですが…。


○見どころは派手なカンフーアクション!マーシャルアーツ!

 これでもかとマーシャルアーツ(武術)による戦闘を見せてくれるので、特殊能力がなくても見ごたえが充分! このアクションがまためちゃくちゃド派手なんだ。そんな危ないところで生身で戦うの!? というすごいシーンもあったり。
 この世界はキャプテン・アメリカと生身でタイマンはれる一般戦闘員もいますからね。そりゃ武術を極めたらめちゃくちゃ強い人間も出てくるでしょうね、という安心感(?)。

 ジャッキー・チェンさんの戦闘のオマージュが見えたり、カンフー映画でおなじみの高所での格闘、そしてこれはカンフーハッスルをオマージュしてるのかも?という場面。
 カンフー映画が好きならどこかで見たことある描写が随所にあってよかった!

 気を感じる太極拳?のような動きもめちゃくちゃ良い。

 これらをずっと見せてくれて、なによりクライマックスでものすごいものを見せてくれるからもう大満足でした!


○自然描写の美しさと生き物の描写が幻想的

 自然の描写がめちゃくちゃきれい。幻想的な風景もめちゃくちゃ良かった。のどかな風景、そこに暮らす人々。良い…。


○家族愛の物語

 シャン・チーの過去がじょじょに明かされていき、そんな中でお父さんにもフィーチャーされて。お父さんは擁護できないくらい悪い人間なんですが、愛する人と家族を持ったことで変われたんですね。
 だからこそ、平凡な愛を得たからこそ、お父さんにも感情移入ができる。

○過ちを犯しても人は変われる。ヒーローではない平凡な人でも為すべきことを見つけられる(ヒーローになれる)

 シャン・チーは自らの過去を明かすわけですが…。その過去は、やはりとても重いものでした。シャン・チーは、なぜ過去を捨てたのか…。
 彼の言葉と姿を見ていて「正しくない行いをしてしまった人でも、それを悔い改めて生きることができる。変わることはできるんだ」と思いました。

 そしてもう一人、図らずとも大きな変化をした人が近くにいました。シャン・チーの親友ケイティです。
 彼女は、ホテルのお客様の車の駐車業務を終えたらシャン・チーと朝まで飲んでカラオケで歌ってな日常を過ごしているので「ちゃんとした仕事につきなさい」と家族にお小言を言われても軽口で軽くいなします。このセリフから見るに、彼女は正社員ではなくアルバイト?のような印象を受けましたがどうなんだろう?

 そんな彼女ですが、義理堅い性格でシャン・チーの突然の行動にも付き合ってくれるまさしく親友。

 シャン・チーの行動に付き合った結果、彼女らの友達が聞いても信じてくれないような大冒険に巻き込まれることになりました。

 そんな中でやることなすことそこそこできて平凡だという彼女は偶然か必然か、”為すべきこと”と巡り合うことになるのでした…。


 もうね、一般人のケイティが一般人でありながら彼女にできることで活躍したのがめちゃくちゃうれしくて!!!!

 私自身、胸を張れるような立場ではないし、うだつのあがらない上に仕事で罵倒されたりする日々を過ごし、なによりVtuber界隈で推し事をしているだけの『モブの中のモブ』な生活をしているので。
 なので気づくと悩んでいることが多くて。もちろんVtuberを見ているのは楽しいのですが。それでも、心のどこかで主役になりたいと思っている自分がいることに最近気づいて。


 だからこそケイティの活躍が嬉しかった!!!!!

 彼女自身は特殊能力を持たないし、たまたまそこに行きついて、そこでたまたまお手伝いをして(ネタバレになりかねないので以下略)。

 たまたまやっていたことで、だからこそMVP級の活躍をすることになって。

 彼女は一般人という括りの中でのヒーローになったんですね。それが本当に良かった!

 シャン・チーは、ケイティを見に行くだけでもかなりの価値がある映画です!

 ちなみにケイティ役のオークワフィナさんは、「ジュマンジ/ネクスト・レベル」に出演してます。通りで既視感があったわけだ!


○テン・リングスという伝説の腕輪がかっこいい

 お父さんのテン・リングスの使い方がめちゃくちゃかっこいい。そしてめちゃくちゃ怖い。飛ぶときはそうやって使うのか! とか、そういう使い方もできるのか! とか、色々な魅せ方をしてくれるのがとても面白かったです。

 コミックだとテン・リングスは10個の指輪でそれぞれに特殊な能力を秘めているんですよね。だけど、この映画では10個の腕輪に変更されていて、固有の能力はないように思われました。
 この辺に関しては、今後の活躍次第で明かされるのでしょうか…?

 アイアンマン3にもテン・リングスというテロ組織が登場しますが、いったいどういう関係なんだろう? という興味もありますよね。


○サプライズ!!!

 この映画は非常にサプライズが多くてとても嬉しかったです。何がサプライズなのか? それは、この作品を見て確かめてください。
 めちゃくちゃ良いぞ~~~~!!!!


○おわりに

 悩みに悩んで見に行った映画ですが、やっぱりカンフーアクションが好きなのもあってスカッとするアクションがたくさん見れて満足度がめちゃくちゃ高かったです。
 ストーリーもやはりマーベルの作品だけあってめちゃくちゃ良かったし、私自身が平凡な人間だからこそなのか、心に染み入るメッセージを感じました。

 今こういう状況だからこそ、励まされるのもあるかもしれません。


 本当に観に行って良かった…。

 やはり私は、「来るべき時にヒントとなる作品、人と出会うスキル」を持っているのかもしれませんw


 人は変わることができる。為すべき何かと出会うことができる。


===

 追記:

 テン・リングスの腕輪。あれってもしかして人間が装備するから腕輪サイズなわけで、もともと大きなほかの種族が指輪としてつけてた説。
 もしくはサイズを自由に変えられるけど、腕輪として使ってた説。

 これからのMCUのキーアイテムになりそうですね。これからのフェイズのインフィニティ・ストーン的な位置づけだったりして。

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