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映画:マイノリティ・リポート

March 3, 2024
Minority Report (2002)/マイノリティ・リポート

監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:ジョン・コーエン、スコット・フランク
出演者:トム・クルーズ、コリン・ファレル

未来予知システム「プリクライム」によって犯罪を未然に防ぐ世界を描く。主人公ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は、このシステムを使って犯罪者を逮捕する特別部隊の責任者である。しかし、彼自身が予知された未来の犯罪者として指名され、逃亡生活を送ることになる。アンダートンは自らの無実を証明するため、システムの真実を追求し始める。映画は、技術進化と倫理のジレンマを巧みに描き、観る者に多くの問いを投げかける。

トム・クルーズは何をやってもトム・クルーズだと改めて思う。

やっぱり単発のトム・クルーズはいいね!

未来の犯罪を予知し、未然に防ぐシステムを作ることに成功したという世界。やはり、未然にも関わらず、裁判などもせずにいきなり眠らされるというのはどうなのかと設定に疑問が出てしまう。

未然だから、その予知が外れることもあり、無実(ま、全員無実なんだけど)の状態で逮捕されてしまうが、システムを使い続けるためにそれが抹殺されていた。それらの報告が「マイノリティ・リポート」という捻りは面白いけれど。

IMDbより

そもそも、未来の犯罪を阻止するためとはいえ、生きている人間3人の自由を奪って「栽培」のような方法で生きさせているこの方法が2054年の世界で成り立つのか?犬や猫の扱いですらうるさい世の中なのに(それくらい犯罪が問題なのかもしれないが)。

一度見た時はあまり理解していなかったが、黒幕が未来が見える3人の母親を殺そうとしたのは、その中の一番能力が強い女性を母親に取り戻されたくなかった、つまりシステムを維持したかった、ということだった。
となると、黒幕は、実は世の中を安全にしたい、犯罪が0な世の中にしたい、ということなのだが、そんな動機でいいの?と思ってしまった。

IMDbより

殺人の衝動を予知すると、赤い球が被疑者と被害者の名前で転がってくるのだが、最後のトリックでは被疑者が二人いることとなる。この時はまだ、球のシステムがなかったのだろうか。映像では隠せても、球がでるのは隠せないのでは?と思ってしまう。

映画の冒頭では、浮気されたモブ夫が、衝動的に妻と浮気相手を殺そうとするので、時間がないなか、我らがトム・クルーズがものすごい手の動きと洞察力で未来の犯行現場を特定し、ものすごい乗り物で向かい、ギリギリで阻止した。

その割に、トム・クルーズさんの犯罪は、まだ会ってもない、理由もない、殺人の衝動にまったく駆られていないも関わらず予知されてしまった。

このあたりはどういった仕組みなんだろう。

と、いろいろ書いては見たが、近未来の話なので、細かいところにケチをつける気はなく、SFとしては面白いし、よく練ったストーリだと思っている。

流石に未来を予想するのは難しいかもだが、頭に浮かべたことを機械に反映させたり、映像化するという技術はもうそこまで来ている、あるいはもうできているという世界だと思うと、最近の技術の進歩には驚く。

そして、映画のように、それをどう制御するのか、制御とは何をもはや指すのかなど、考えないといけない事も多いだろうし、そもそも機械や技術が先行すると、人間の知力ではもう、追いつけないことが起こるのかもしれない。

SFの世界は現実になる日も近いのだと思った。

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