日記 1124

7時間ほどずっと論文を読んでいた。それが私の苦手な分野のものだから、いつのまにか唇を噛んで、血が出てくる。指からも出血し、ティッシュ1枚が血で染まり、先週買ったばかりのワンピースも血で染まる。濡らしたタオルでポンポン叩きながら、静かに泣く。

水につけておくと、それは薔薇のように広がりながら次第に落ちていく。血が水溶性であるというのは当たり前のようでいて、実はとても愛おしいことのような気がした。

深夜3時に一人でドライヤーをワンピースに向けているだけで、その日一日を惨めの代名詞にしたくなる。幼い頃、私が雨で濡らした服に祖母がドライヤーをかけていたのを思い出す。実のところ、私は人をいたわるとき、かつて祖母が私にしたようにいたわってきたと思う。誰かの頭を撫でるとき、得たいのしれない不安に震えている人を抱くとき、優しい言葉で包むように語りかけるとき。

その後、読んだ論文の中から参考文献を決め、先ほどさらに2時間ほどかけてレポートを完成させた。この文章を書いている間にも眠い。本当ならnoteは明日書いてしまってもよかった。眠いときには普段のようには文章が書けないものだから。けれど、明日になったら、私はもう同じ言葉を選択しないのが、眠いながらにも、哀しいことのように思われたのだ。

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