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【デスク環境】だいじんにするからね

 突然の成功に舞い上がり、なにを書いていいか分からない。来る日も来る日も、酒に溺れる。マホガニー製の机につっぷして、寝る。それはまるで、舵を失った船の船長のようであったと、回顧しています。その〝船長〟を描いたのが、キングの傑作ホラー『シャイニング』です。
 映画「シャイニング」で、主人公の作家を演じるジャック・ニコルソンの、震え上がるような怪演を見ましょう。「たかがもの書き風情」が、マホガニー製の大机で、文章など書くとどうなるか。他山の石とするべきです。
 生活の中で書け。文章は、汗で、書け。

三行で撃つ〈善く、生きる〉ための文章塾

 我が心のバイブル、「三行で撃つ」の一節だ。要は、超高級机やら書斎やら、生活から離れた物品に囲まれていては書けるものも書けぬということだ。

 一から十までバイブルに従うというわけではないが、殊作業環境、殊作業ツールにおいてはこの教えに準ずることにしている。
 作業環境を改善したら作業効率が上がる。これは半分正しいが、半分は幻想だ。作業環境がどんなに素晴らしかろうが、結局作業に勤しむのが自分である限り、自分の生活に沿う形でやる気元気根気を捻りださないことには何も始まらない。例えばハイスペックツールたちがやる気を叩き起こしてくれる体質の人であれば、ツールに金をかけるのは有効だろう。高倉もそのタイプだと思い込んで、今までツールに金を突っ込んできた。具体的に言うと、15万円の巨大ノートパソコン「LG gram」を買ったにも拘らずプログラミング業もお絵描き技能も自書き能力も大成させないまま液晶を壊しました。
 高倉の生活に沿うツールを探さなければならない。マホガニーの文机のようなオーバースペックは身を滅ぼすことを念頭に、身の丈にあったツールを。

 そんなわけで、今回高倉はノートパソコンを買い替えました。ノートパソコンを選ぶにあたって、重視したのは以下3点。

  • Microsoft  Officeをつけて尚安価であること(10万円以下が望ましい)

  • キーボードが美しいこと(矢印キーがShiftキーの横まで侵食してきていない、バックスペースと¥キーが引っ付いていない、等々……)

  • コンパクトであること(14インチ程度が望ましい)

 これらの希望を叶えてくれる機器を幾つか見繕い、恋人の友人に相談し、検討に検討を重ね検討を加速させた結果お迎えしたMy new gear が此方!

Microsoft Surface Laptop Go 2

外観

 はい美人ですね~~~~!大好きです。
 Officeを販売しているMicrosoft 社のノートパソコン、勿論Office付きだ。値段は10万円弱。メモリ8G、SSD 256GBにも関わらず10万円を割ってる。詳細は後程。
 重量は約1.127kg、先代のGramさんが1kg切っていたので若干重く感じてしまうが、これは先代が軽すぎただけだ。1kg ちょっとオーバーしてたって高倉より全然軽い。

壁紙は221B

 画面は12.4インチで若干縦長。特殊な形だが、字を書くにあたってはとっても快適。高倉にとっては最高のサイズ感だ。
 加えてこの液晶、タッチパネル式だ。字を書くにあたってはタッチパネルなんて使うことはない(想定)わけだが、例えば画面をちょっとだけスクロールしたい時とか、カーソルの移動距離が長すぎてタッチパッド操作がくそだるい時とかは便利に使えそうな予感がしている。因みにLaptop go 2は2-in 1 でない。液晶は360度回らないし、確かペンも使えない、筈だ。高倉はスタイラスペンを持っていないので断言できないが。

 そしてなんてったってキーボード。これは世界一美しい。

キーボード

 キーボードを大事にしたいすぎてキーボードカバーを被せているので、キーボードの色が若干グレーがかって見えている。実際はもっと黒いです。
 高倉のノートパソコン選びにおいて、キーボードが最難関課題だった。安価なノートパソコン、というだけならばほかにも沢山選択肢があったが、高倉と相性がいいキーボードがなかなか無かった。海外ブランドのPCは英字配列が入っていたところに日本語配列キーボードを捻じ込むのだから、レイアウトにどうしても無理が出る。日本企業のパソコンも勿論検討したが、今度は価格が見合わない。Laptop go 2 は奇跡だ。

 そう、価格。これに関しては高倉の運が良かったとしか言えない。
 2023年10月に、Surface新製品が発売されたのだ。

 この時、Surface Laptop Go 2 の後継モデル、Surface Laptop Go 3 も発売されている。CPUの世代が上がり、メモリ16G 搭載型も実装されたSurface Laptop Go 3 は順当にスペックを上げ、値段も相応に(或いは円高と物価高によって)上がった。
 そして後継モデルが発売されると、旧型は値下げの上たたき売りされるのが世の常だ。つまり今なら、Surface Laptop Go 2 は安い。在庫がなくなるまでは、叩き売り価格で新品が手に入る。価格が10万円を割っていたのはこういう理由だ。

 以前の高倉なら、「長く使うものなんだから、多少のお金をかけても新型を買うべきじゃないか」「今後何に使うかわからないのだから、多少お金をかけてスペックが高いパソコンを買っておくべきではないか」などと宣ってLaptop Go 3に手を出していたかもしれない。そしてこの考え方も必ずしも間違いではない。高倉が明日いきなりYoutuberになりたくなったら、メモリ8G しか搭載していないSurface Laptop Go 2 ではスペック不足になる。
 しかし、しかしだ。バイブルを思い出せ。マホガニーの文机に学んだことを思い出せ。オーバースペックは悲劇しか生まない。
 無用の長物を手に入れるよりも、できるだけ安価で納得のいくデバイスを手に入れて、浮いた金はもっと欲しいものの為に取っておく方が合理的だ。金を浮かせたという事実があるだけでも、高倉の気分は浮く。高倉は貯金が大好きだ。

 そんなわけで手に入れた、高倉にとって最適解のデバイス、Microsoft Laptop Go 2。末永く大事に使う、という覚悟と信念と愛でもって、「大臣」と名付けました。だいじにするね、だいじん。これからよろしくね、だいじん。

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