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長期休暇を乗り切る「時間割」の作り方

こんばんは、ギックリ腰にやられた田中聖斗です。疲労は溜め込まないのが一番ですね。

前回、休校中の生活リズムに心配される親御さん向けに、スケジュール管理として、長期休暇用の時間割を作ること、それを実行させるために必要な考え方のお話をしました。

そこで今回は、具体的な、休校期間中の時間割の作り方をご紹介します。

「時間割」は最強のスケジュール管理である

子どもは時間を守らない、という人もいますが、大人でも時間にルーズな人はルーズです。そして、ルーズな人は基本的に、スケジュール管理ができていません。

学校の時間割は、子どもがそうならないように導くための、優れたツールです。

性格的にのんびりしているお子さんでも、「◯時◯分までに学校に行かなければならない」となっていたら、グズグズはするかもしれませんが、その時間までに学校に行きますし、「次の時間は体育だ」となっていたら、みんなと一緒に着替えをして、体育が行われる場所に移動します。

これ、何気ないことですが、実はとてもすごい動機付けツールです。

我々日本人は時間割があることが当たり前になっていますが、驚かれるかもしれませんが、海外では時間割がないというところもあります。

どちらが正しいとかはここでは置いておきますが、こうやって時間割をきっちり守らせることが、日本人がどの国よりも時間に正確な文化を作ってきたことは間違い無いですし、現状、学校で時間割というものになじみがあるのであれば、それを利用しない手はないということです。

特に、長期休暇のように、本来であれば学校に行っている時間帯の使い方にヤキモキされている親御さんは、なおさらです。

“長期休暇用”時間割の作り方

日本の学校の時間割は、文部科学省が定めた「学習指導要領」で定められた各教科ごとに割り当てられた年間授業時間数をもとに作られます。

たとえば小学校3年の算数であれば、年間の必要時間数はこれだけだから、週何回の授業をして、行事ごとがこの日とこの日とこの日にあるからこの曜日にして…というような感じで年間の必要授業時間数をすべて消費できるように設計されます(正確には余裕を持たせて作ります)。中学であれば、教科担任がどこに入れるかも調整しなければなりません。結構大変な作業です。

家で、長期休暇用の時期割を作るなら、理想はこのように期間中の必要な科目数を考えてから、パズルのピースのように埋めていくのが、どれだけのことをやらなきゃいけないかが明白になるためベストなのですが、現実的には大変です。

ですので、ここではあくまでも「ダラダラの解消」という目標に沿った時間割の作り方をご紹介します。さかなクンみたいに、朝から晩まで魚の研究をしたいという子は無理にこうする必要はありません。

大事なのは、子どもをやる気にさせることなので、前回お話ししたように、「主体性」を持たせるため、お子さんと話し合いながら決めることをオススメします

というのも、長期休暇用の時間割は、お子さんからしたら「本来なかったもの」です。それを、なぜ、せっかくなった長期休みにやらなきゃいけないのか? 子どもにとって、その時間割をやる意義を見出せなくなるからです。

ですから、「健康のために生活リズムを整える必要があるから」という意義も必要になりますし、休み明けの反動で学校に行きたくなくなることを防ぎたいというのも理由にはなるでしょう(参考までに、子どもの自殺が多い日は夏休み明けだそうです)。

ただ、それだけだと、やはり大人の都合に思えます。ですから、本当にバカ正直に、学校の時間割をそのまま継続するのではなく、休暇期間らしい楽しい要素もある時間割にする必要があります(次項以降で詳しく説明)。

なお、小学校低学年の場合は、親が決めることがかなり多くなると思いますが、それでも、子どもに選択権を与えることを忘れないでください(朝イチに算数はイヤとか)。逆に、学年が上がるほど、極力本人に決めてもらうようにしましょう。

まずは時間を決める

時間割で大事なのは、時間設定です。

できれば、学校と同じタイムスケジュールにするのが望ましいです。そうすれば生活リズムが壊れることはありません。それが難しい場合は、放課を長めにしてもいいでしょう。

朝起きる時間から、勉強開始、勉強終わりまで。

ただ、休暇期間中は家にいるだけなので、登校時間と、朝の会・ホームルームに相当する時間が空きますよね?

そこはお子さんとの話し合いで、せっかく休みだからその分を後ろにずらしてゆっくり寝させてあげるでもいいし、定時で活動して、1時間目が始まるまでは「読書タイム」にしてもいいでしょう。気に入ったアニメがタイミングよくそこでやっているなら観せてもいいでしょう。

東大を受験する高校三年生でもないですし、その辺は、あくまでも休みなので、あまりカリカリせず、本人の精神的に苦痛にならないようにしてあげる必要があります。家まで戦場になったら、精神衛生上よくありません。

また、勉強時間、放課時間、食事時間などは学校に合わせて、スマホやタブレットがあれば、月曜〜金曜までアラームが鳴るようにすると、学校っぽさが出て良いです。スマホであればいくつでもアラームが設定できます。

スマホなどを与えていない場合は、キッチンタイマーでも構いません、時間割に◯分と書いておき、それを毎回設定してもらいましょう。

逆に、土日はそういったことから解放してあげる、というメリハリもつけやすいです。

時間割の内容

実は時間設定より大事なのは、時間割の中身です。

理想は学校の時間割をそのまま踏襲することですが、基本的に勉強が苦痛でない子以外の子とっては、それを聞いただけでやる気をなくすでしょう。

また、休み期間中は、友だちと遊びに行く約束などもするでしょう。

ですから、なかなか学校の時間割を踏襲するのは難しいです。

そこで、まず、こう考えていただくと良いです。

「すべてが学びだ」と。

具体的には、友だちとの遊びでショッピングに行くことを「社会見学」、遠くの公園に遊びに行くことを「遠足」、泊まりで旅行することを「修学旅行」と読み替えたりすることです。遊びなんだけど、そこから学びもあるはずなので、それはそれとして受け入れるのです。

そのため、時間割の前に、まずは休暇期間中の予定を洗い出しましょう。

この日はカラオケ、この日は映画…といった感じで。

子どもが休暇期間中にずーっと遊び続けるのは難しいです。友達にも予定があるし、お金も有限ですから。ですから、本人の希望を出来るだけ尊重して予定を洗い出しましょう。

「学区の公園で遊ぶ」程度のものでしたら、それは「体育」の時間として時間割に組みましょう。学校の時間割は先も言ったように「学習指導要領」に従っているものなので、ご家庭での時間割は、ご家庭でのルールでいいです。たとえば「体育」が多くなって3時間になったとしても、全然いいと思います。

大事なことは、1週間ごとに同じ時間割でサイクルを回すことです

それが習慣になっていきます。

勉強させる内容

外での遊びが「体育」と考えるのはイメージしやすいと思いますが、では他の教科はどうでしょう?

まずは、宿題があると思うので、その教科の時間は宿題をやる、というのが一般的なやり方になります。このとき注意してもらいたいのは、子どもは難関にぶつかるとすぐ「飽きた」「気分転換」と言って教科を変えたがりますが、あくまでもその時間は決められた教科だけやらせるようにしましょう(わからないものは飛ばしてもいいですが付箋をつけさせると良いです)。

宿題が終われば、市販のドリルでも、塾の教材でも、ネットにあるプリントでもなんでも構いません。春休みは基本的に「総復習」系のドリルが人気ですが、教科書のまとめ問題をやらせても良いでしょう。

実技教科はアクセントをつけるのにとても有効です。

音楽を聴く、YouTubeでMVを見るのを「音楽」としてもいいでしょう。それなら子どもも時間割を喜んで組むでしょう。プラモデルを作ったり、ハンドメイドアクセサリーを作ったりするのを「図工」としてもいいでしょう。

読書を「国語」としてもいいです。マンガをそれに含ませるかはご家庭での話し合いです。個人的にはマンガしか読んでない割に国語が良かったのでマンガでもいいかなと思いますが、読ませたい本を用意して読ませて感想文を書かせる時間にしてもいいでしょう。

今は図書館が閉鎖されているところも多いのでできませんが、毎週火曜日の1時間目〜3時間目を国語として、図書館に通うというのもいいでしょう。

歴史マンガがあれば、それを読む時間を「社会」としてもいいでしょう。科学図鑑があればそれを「理科」としてもいいでしょう。洋画を字幕で見るのを「英語」としてもいいでしょう。算数の場合は、買い物に連れて行き、計算させる、と言ったような日があってもいいでしょう。

そればかりではいけませんが、そういった「遊び要素」はある程度あった方がいいです。でないとなかなかやってはくれない子もいるためです。

上記は時間割を使って「家庭科」として昼食を作らせた例です。特に男の子は料理を家庭で学ぶ方がのちのち夫婦トラブルが起きにくくなりますので笑オススメです。

運用のポイント

長期休暇のメリットは、自由に使える時間があるからこそ、「普段できない学びができる」ということですので、学校のテストには一見役に立たなそうなことでも、結果的に興味や基礎的な能力や高めることにつながります(科学図鑑の内容が頭に入っていれば、教科としての理科なんて簡単ですし、大人の小説が読めれば国語も難しくありません)。

もちろん、遊びばかりの時間割になってもいけないので、これは週にどれだけだよ、と決めておくことが大事です。

これをしないとまず間違いなく「算数」「英語」は1時間もない、ということが起こり得ますので笑、算数や英語は多めに用意してあげましょう。これらの教科は積み重ねなので、やらないと遅れが目立ちます。時間は、学校の時間と同じかマイナス1コマくらいが目安でしょうか。

できればパズルのピースのようにして、時間割の白紙のマス目に、科目を書いたバラバラのピースをあれやこれやと並び替えて決めましょう。先生が苦労して時間割を作っていることがわかるかもしれません。

そして、作った時間割は、部屋にどーんと貼ることです。学校と同じように出来るだけ大きい方がいいでしょう。トイレやリビングに貼ってもいいです。

人間は意志が弱い生き物ですから、いくらでも言い訳ができます。それを極力なくしていく仕組みづくりが大事です。

特に一人親や共働き家庭の子の場合、親が見ていないので、ちゃんとやる保証はありません。きょうだいがいれば相互監視させられますが、結託したらどうしましょう笑(それはそれでいいきょうだいなのかもしれませんが)。

防止策としては、「報告」させることですね。この時間はどれをどれだけやったのかと。チェックというよりはコミュニケーションです

そうすることで、子どもたちがつまずいていることもわかりますし、褒めてあげることもできます(←一番大事)。それがないと、続けていく気になりません。

これなら、勉強がわからないところがあっても、タスクをこなしたということでも褒められます。

学校に行くだけで褒められたりはしませんが、時間通りにやっただけで褒められるなら、継続するインセンティブが生まれます。こういう些細なことでも、家ならではのやり方でモチベーションを高めることができます。

なので威圧的にならぬよう、「今日はどうだった?」と聞いてあげてください。ニュアンス的には「どう頑張った?」という感じが理想です。管理してる感は出さない方が主体性を伸ばします。

時間割の後の時間は?

時間割でのスケジュール管理の欠点は、学校の時間割が終了する時間以降のスケジュールが決まらないことです。

この辺は学年によって異なるでしょうが、普段が遊んでいるのなら遊びでいいでしょう。習い事や塾もあれば、その通りでいいですし、塾の課題なども時間割の中ではなく、極力この時間でやるのがよいでしょう。

特に今回ご紹介しているのは、あくまで、朝からダラダラしやすい子向けなので、時間割を守って勉強できているのであれば、時間割終了後は休み期間ということで解放してあげてもよいのかなとも思います。それくらい、長期休暇らしいインセンティブがあってもいいかなと。

理想を言えば、特に中学生以上であれば、「時間割」ではなく、大人と同じような、時間ごとで決められるスケジュール(1週間バーチカルタイプ)のものを使って今から時間管理を覚えておくと、効率的なスケジューリングを覚える練習になります。これは、高校受験の準備にもつながります。

それでも誘惑がたくさん!

ここに書いた例は、いろんな方がやっている情報を元に、子どもの心理を踏まえたやり方にまとめ直した方法です。多いのは、私立中学受験向けの内容が多いですが、そうでないご家庭にとっては、受験という大目標がないので、お子さんの「誘惑」をどうするか? という課題がつきまといます。

たとえばご丁寧なことに、「自宅待機を応援」と、スカパー!がアニメチャンネルを朝から無料放送してくれますが(BS視聴環境が必要)、親御さんからすると迷惑な話かもしれません。

子どもからすると、一日中アニメを見れるなんて天国じゃないかという気もしますが、これは、どうしても見たい場合は必ず録画させましょう。リアルタイムで見る意味はありません。

これは長期休暇によくある地上波のアニメでも同じです。新作のアニメなら生中継ツイートをするかもしれませんが、再放送でそんなことする必要もありません。地上波ならCMがカットできるので一石二鳥です。

時間割でやることをやり終わった(=下校時間になったら)、撮りためたものを浴びるように視聴しても問題ありません。ゲームしまくってもいいでしょう。逆にそれが、自分へのご褒美になります

ちなみに、このスカパー!無料キャンペーンでオススメなのが、アニメチャンネルではなく「ナショナルジオグラフィック」チャンネルです。

https://natgeotv.jp/tv/

子どもにはやや難しいですが、世界の地理、科学、歴史などを美麗な映像とわかりやすい解説で、興味を引くような番組になっています。こういうものとの出会いで、理科や社会が好きになったり得意になったりすることもありますし、将来研究者になる場合もあります。

大切なのは、学びです。

この長期休暇で、子どもが「ダラダラしてたな〜」と思うよりは、「こういうことを学んだ」と自信持って言えれば大成功です。そう考え、楽しみながらやれるとよいですね。

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家庭教育アドバイザー/寺子屋講師(メンター) /企画屋/作家(『ころんでも、まっすぐに!』発売中⇒https://amzn.to/39jrskY) 「情報学」「心理学」にそこそこ精通。難しい事を「わかりやすく、でも丁寧に」「長文だけど、読みやすく」書きます。偏見による憎悪が嫌い。
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