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映画「メリィ・ウィドウ」について

「映画」とは「メリィ・ウィドウ」のことである

2024年7月、レンタルDVDにて鑑賞。
エルンスト・ルビッチ作品の多くは動画配信サービスで視聴可能であるが、現在本作品の配信はない。
DVDのみ販売(およびレンタル)されているが、販売価格は1000円くらいである。

いくつかのルビッチ作品同様、本作品も期待を裏切らない。
いや、期待以上の面白さだ!!!
しかも本作は、1930年代の製作である。
「映画」というメディアは既に1930年代に完成されていて、その後の映画はある意味、同じことを繰り返ししているだけだ…と思わせる。
しかも、しかも、本作は、「ミュージカル映画」であり、「オペラ映画」であり、「コメディ」であり、「ラブストーリー」でもある。
様々な要素がうまく溶け合って、これでもかというほどよくできた「映画」になっている。
鑑賞後は、もはや「映画」とは「メリィ・ウィドウ」のことを指すのだ!と言いたくなるのだ。
巧みな心理描写や伏線回収などは、一度観ただけでは全部を把握できたとは言えないだろう。
おそらくは、何度観ても面白いはずだ!!!
ラストの大どんでん返しを誰が予想できようか?
「映画」が娯楽の王様だった頃、アメリカはもとより、日本でも観客は心の底から喜んだに違いない。
そうでなければ、製作の翌年に日本公開はなかっただろう。
何の関係もないが、およそ90年後、ワタシごときがTVモニターで驚愕しているのも感慨深い。
趣は異なるが、当時の観客とこの映画が素晴らしいという感情で繋がったのだ!!!(恐らく…そして、間違いなく!!!)
あらためて、エルンスト・ルビッチ恐るべし…。
「生きるべきか死ぬべきか」「天国は待ってくれる」、さらには「街角(桃色の店)」「生活の設計」がルビッチの代表作として有名なところだ。
だが、この映画を観た直後の感想から言えば、コメディ+ラブロマンス+ミュージカルという底抜けに楽しい「メリィ・ウィドウ」が最高だと思える。
つまりは、「メリィ・ウィドウ」、必見の名作である。

2024年7月5日UP
※このテキストは、筆者がYahoo!検索(旧Yahoo!映画)に投稿したものを転載したものです。

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