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【NYx鳥】人生初のバーディングに参加!アメリカ北東部海岸 <前編>

こんにちは。初心者バーダーのとみーです。
NYでキャリアギャップ&子育て中にバードウォッチングにはまり、noteで発信を始めました(自己紹介はこちら)。

今週、地元NY州のNational Audubon Society(全米オーデュボン協会/日本でいう「日本野鳥の会」)の支部が主催するバーディング(野鳥観察会)に初参加してきました!


飛び入り参加

バードウォッチング歴たった2か月の私(最初の出会いはこちら)。
家の周りでいつも見られる鳥はだいたいわかるようになってきたものの、近くにいるはずなのに、見つけられない鳥、図鑑と見合わせてもよくわからない鳥がたくさん。

さらに、「春の渡り鳥のシーズン」と聞いて、「どこに行ったら見れるの!?」「うちの庭にも来るの!?」と1人そわそわしていました。

しかし、自分独りの力ではあまり収穫は望めなそう・・・。限られた滞在期間、それではもったいない。

プロが案内してくれるバーディングに行ってみたい!
という考えが湧いた日曜の夜。
オーデュボン協会の複数あるNY支部のホームページを探しました。

すると、翌朝8時開始、自宅から車で行ける場所で、無料のバーディングが開催されることを発見!

2か月先までのイベントを調べてみたものの、ほとんどが子どもの用事と重なってしまい、このチャンスを逃すとしばらくは難しそう。

夫に、朝の子どもの送りを交替できることを確認し、すぐに申し込みました。

地元バーダーにジョイン!

翌朝、子どものお弁当と朝ごはんを済ませ、夫にバトンタッチして、慌ただしく車で出発。

そういえば、自分の用事で朝一から外出するのは久しぶり。

わくわくする気持ちを抑えて30分ほど車を走らせ、到着したのはRye(ライ)という町にあるMarshland Conservancy(湿地保護区)。

待ち合わせ場所のパーキングに到着すると、既に20人弱のバーダーが集合している!

子どもの支度で少し出発が遅れたのですが、「アメリカだから時間ぴったりということはないだろう」と高をくくっていた。甘かった!バーダーたちは10分前行動をするようです。

バーディングの待ち合わせ場所に集まる人たち。案内人のアンがフィールドスコープを準備。

車を止めて、急いでカメラと双眼鏡をリュックから出し、待ち合わせ場所に合流。すると、みんなが林の中、同じ方向の斜め上を双眼鏡でのぞいていました。

遅れて到着した私は「何々!?」っと真似して双眼鏡を目に当てますが、雑木林の中、どこを見ていいのやらさっぱりわかりません。

しどろもどろしていると、主催者と思われるご年配の女性が私に歩み寄り、握手をしながら話しかけてくれました。

”Welcome! I’m Anne. What's your name?"「ようこそ!私はアン。あなたの名前は?」

”Hi, I’m Tommy…. It's my first time."「トミーです。今日が初めてです。」

どうやら新人は私だけだったよう。すでに双眼鏡を下ろしていた周りの人たちは、お互いに久しぶり!と世間話をしたり、名前で呼び合っています。

常連さんたちは、ほとんどがリタイア後と思われる年配の方々。明らかに私が一番年下で、アジア系は私ともう1人。少しアクセントがあるけれど永住と思われるご年配の女性が一人いました。

みんな素朴で優しそうな雰囲気で、いかにも野鳥観察っぽいウェアを着て望遠カメラを携えた本格派のほか、普段着風の女性も数名。運動がてら来ているのかもしれません。

普段の生活圏で接する子育て世代のアメリカ人とは、ちょっと雰囲気が違います。

1人だけ、私より遅れて到着したのは、Avrilという名前のアフリカ系のとっても元気なおばあちゃん。スウェットに丸いシェードサングラス、大きな望遠レンズのカメラを肩にかけ、真っ白な歯の素敵な笑顔。みんなと派手にグリーティングし、合流しました。

案内人のアンは、私の首にかかった双眼鏡をチェックすると、”OK”と一言発し、グループに向かって観察の注意事項を話しました。そして、いよいよ出発。

見えない小鳥

トレイルを歩きはじめてほんの1、2分。木々の向こうを2頭のシカがよぎりました。

一人で「おーっ!」とカメラを構え写真を撮っていると、バーダーたちは、一切目もくれずに進んでいくので、いきなり出遅れる。

みんなシカを見慣れているのか、鳥以外に全く興味がないのか…。

雑木林の小道を横切るシカ。White-tailed deerと思われる。

雑木林を歩きながら、アンをはじめハードコアのバーダーが、あちこちから聞こえる鳴き声と、樹の間を高速で飛ぶ鳥に反応して、どんどん名前を挙げていきます。
フィールドガイドを開いている人は一人もいません。

” Now, you can hear an Eastern Phoebe." 「イースタン・フィービー、聞こえるわね。」
(と:フィービー??モニカとレイチェルの?鳥の名前だったのね。でも鳴き声、全然聞こえないです…。)

Eastern Phoebe(ツキヒメハエトリ)©John Benson
フィービーがハエ取りになっちゃうの?和名のセンスよ…。北米東部に生息。

 "There, 11 o'clock. That’s Carolina Wren, again. Oh, now it's gone"「ほらそこ。11時の方向、またカロライナ・レン!あ、いっちゃった。」
(と:家の周りにもいるはずなのに、まだ見たことがなかった!でも、どこにも姿見えないんですけど…。また見れなかった。)

Carolina wren(チャバラマユミソサザイ)©Dan Pancamo
和名よ…。茶色いおなかに、眉毛があって、味噌みたいな色ってこと?(ではなくて、ミソサザイというグループがあるそうです。)同種も北米東部に生息。


林や藪の中を飛び回るの小鳥をスポットするのは、初心者には至難の業。
周りを真似て双眼鏡をあててみるも、スピードと知識に全然ついていけません。

これは長い道のりだ・・・と思いながら、バーダーの会話に耳をそばだてます。

ミドリツバメと七面鳥

そうこうするうちに、開けた草地に出ました。もともとゴミの埋め立て地だった場所をを再生したのだそう。

遠くに小さな巣箱が離れて二つ立ててあり、屋根に鳥がとまっています。

双眼鏡でのぞくと、なんともきれいな光沢の藍色と純白のツートーンのツバメ!その横には少し控えめなグレーのメスも。

Tree Swallow(ミドリツバメ)という北米のツバメです。

家の壁に貼ってあるポスターにも描かれていたTree swallows。「春にわたってくるはず!」と期待していたので、早速出会えて、猛烈に感動!!

Tree swallow(ミドリツバメ)のつがい。これから巣箱を使ってこれから子育てをするようです。何とか写真に収められたけど、手振れかズームの限界か、不鮮明。写真も上達したいです。

しばらくツバメに見とれて撮影にトライしていると、バーダーの1人が

"Wild Turkeys! Further down along the tree line. Five of them, at least."「七面鳥!あの遠くの方の樹の並びの近く。少なくとも5匹はいるよ。」

(と:まじかー!!いっぱいいるー!夫がいつか高速の脇に見た気がすると言っていた幻の七面鳥。サンクスギビングの主役&うちのマーボー豆腐の具材(豚の代わりにひき肉使ってます)でもあり、5歳の娘が幼稚園でいろんなターキー・ソングをいやってほど覚えてきた…。野生で遭遇できるとは思わなかった。案外普通にいるのね。)

Wild Turkey(野生の七面鳥)。写真に取れなかったけれど、オスが尻尾をぐわっと広げるディスプレイもやっていました。鳥が恐竜から進化したことを感じさせる見た目です。

バーディングも写真も全然スキルが追い付いていないけれど、あれもこれも「初めて見た!!」という興奮の連続は、初心者バーダーだけに許された贅沢かもしれません。

このあと、初バーディングで最も目を奪われた、Eastern Bluebird(ルリツグミ)に、海岸の湿地の鳥たちについて、後編で書きたいと思います!

もしよければ、一羽のスズメとの出会いも、ご笑覧ください。


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