逆張りのススメ。
先日あるマイナースポーツ団体の人と話す機会がありました。
その内容は、もちろん興行、イベント等のPRの相談などなど。
いわゆる、どうしたら人を集めることができるのかということ。
まあいつでもどこでも日本全国で議論されまくっている内容だと思います。
そこで、ぼくが提案したのが「逆張り」
果たしてこの言葉が適切に表現できているかどうかはわかりませんが、この話を今日はしていこうと思います。
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「逆張り」とは。
株式の取引で使われる用語で、下げ調子の時に買い、上げ調子の時に売る。
まあそのまんまなんですけど、「今見えている状況とは逆の方向にポジションをとる」ということです。
え、そんなの当たり前やん。下がってたら買えばいいし、上がってたら売るやん。
となるんですけど、相場を含めて、物事はそんなに単純じゃないですよね。
もう底は見えたと思っても、まだまだ底は深かったり。底なし沼だったり。
ほんとに相場は水物なんでね。注意しましょうね。
というアナウンスを一つ挟みました。
逆張りの反対語は、「順張り」
先ほどと逆です。
「今見えている状況がそのまま続くと仮定し、その流れに乗ること」です。
投資の世界でよく使われる言葉なんですが、これって日常生活でも見かけますよね。
例えば、、、、
ちょと思いつきませんけど、まあ情報はあまり知らないけど、美味しいと言われるお店にとりあえず並んでみるとか。
なんだろ。
都会にめっちゃ人が流れているから、自分も行こうとか。
これらは順張りですね。
観光客が増えているから、旅館業をしようとか。
それらが順張りですね。
逆張りはすべてそれらの逆。
都会に人が流れるのはここがピークで、地方に人が動き始めるから都会は見切ろうとか、観光客はもうそろそろ落ち着くから、次は他のビジネスにしようとか。
例えが下手くそですが、そんな感じです。
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じゃあなぜ順張りではなく逆張りを勧めるのか。
それは、あまりにもライバルが多すぎるんですよね。
東京に行って埋もれていくこともあるでしょう。宿泊施設を作っても、ライバルいっぱいで広告にお金をかけ続ける必要もあるでしょう。
順張りを成功させるには、運と勢いと資本が必要になるんですよね。
いわゆるパワープレイをする必要があると思っています。
もちろん実力やセンスという言葉で片付けて、成功する人も中にはいるでしょうが、やはり稀な存在です。
スポーツビジネスで例えると、サッカーと、野球やバスケットとかでは大きな隔たりがあるんです。
それが「チーム名の地域密着となりうる名前が付いているか否か。」です。
これはあくまで個人の感覚なので、もちろん賛否あるとは思うんですけど、ぼくが住む町愛媛で説明したいと思います。
例えばサッカーチーム。
おらが町のFC今治は、人口16万人の「今治」という文字を入れています。
同じくセミプロのような位置にある四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツ。人口140万人の「愛媛」がチーム名です。
また、同じくBリーグの愛媛オレンジバイキングス。こちらも「愛媛」です。
FC今治はもちろん本拠地も本社も今治。
残りの2チームは、人口50万人の政令指定都市松山市に本拠地を置きます。
これを、どう感じるか。
松山市以外に住む、愛媛の人は、「愛媛って言ってるけど松山のチームでしょ?」と他人事になると思われます。
事実、ぼくもそうでした。
今治で試合が開催されるのも年に1、2回。
イベント等で現れることもすごく少ない。
仮にも人口が2番目に多い今治市でさえもそんな状況です。
あくまでこれらはよく知られているメジャースポーツの部類。
じゃあマイナースポーツはどうか。
結局これも、松山が起点になります。
それらもやはり「愛媛〇〇」という名前にするものの、松山という人口の多い町に本拠地を構えます。
確かに、人口はいちばん多いです。
しかも今治市の約3倍。
もちろん狙いとしては当然でしょう。
ただ、食い合いになってませんかということなんです。
コアなファンが多くつくような密着イベントができていますかという話です。
認知という点では、もちろん人口も多い場所に行く選択はもちろん間違ってないでしょう。
ただ、人気ってどうですかという話なんです。
正直、認知という点でも、別に他市から広報等も大都市に出向いてすることはできるわけです。
イベントにも参加できるでしょう。
じゃあなんのために大都市に本拠地を構えるのか。
正直ぼくにはその選択がよくわからないんです。
取るべき戦略は、もっと密着できるような市に本拠地を構えることなんじゃないですかと感じるわけです。
スポーツはエンターテイメントビジネスです。
娯楽です。
文化にもなりえます。
愛媛県でいうと、南予地方、とくに野村町(現在は西予市)というところでは、相撲が人気を博しています。(かつて幕内にもなった玉春日という力士の出身地)
なんでも「愛媛」とつけば「松山」に本拠をおくだけではなく、たとえばその南予地方の西予市を本拠地にしてもメリットは多いわけです。
家賃は安いし、会場を借りるのにライバルも少ないかもしません。
生活コストも下がり、人口も少ないため、街で会う人と距離が近くなることも十分に考えられます。
これは今治にとっても同じで、サッカー選手くらいの日焼け具合と、明るい髪型と若さは大学がないため、目立つ存在なわけです。
だから、誰か選手が買い物をしてたりすると、「あ、サッカーの人」となるわけです。
いい振る舞いをしていると、ファンになってくれる可能性もあるでしょう。
ただ、都会の場合、見分けがつきません。
大学生なのか、趣味で焼けてるのか、なんなのか。
そもそも人が多くて店も多くて、紛れて分からなくなるでしょう。
マイナースポーツの選手がそれで目立てますかということなんです。
それらないっそ、人口の少ない町に居を構えて、もっと濃い密着をすべきなんじゃないかと思うわけです。
つまり、逆張りをしてみてはどうかという話なんです。
人口ばかり、認知のことばかり考えると、パイの食い合いになる可能性は非常に高いわけです。
じゃあ競争相手も少なく、コアなファンを獲得する可能性が多い場所に行くのも一つの手なんじゃないかと思うわけです。
幸い今治にはFC今治(岡田武史)という存在がいますが、今のファン層を考えると、年齢層は高めなわけです。
その人たち(ぼくも含めて)は、きっとジャイアンツ戦を見て育ったはずです。もしくは高校野球ですよね。
その人たちが、やったことのないスポーツの可能性が高いサッカーを見て、チームを愛しているわけです。
それは、あくまで「今治」という16万人を相手に始めたから成功したんじゃないかなと思っています。
わしらが、わたしらが応援しちゃらんといかん!
そんな意識が地域にはあったんじゃないかと思います。
きっとそういう存在を他の地域も待ち望んでいるはずです。
マイナースポーツが生きる道は、地方の地方にあると。
そこから少しずつファンを獲得していくと。
その未来の方がよりより文化を形成できるんじゃないかと思いました。
意外と長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございます。
最後に、ぼくが魂込めて作った珠玉の一冊。
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