モスクワ本部案内201904版

言わずとしれたシステマの総本山。モスクワ本部(Systema Moscow HQ)。

システマトロント本部案内」の記事で書いたとおり、システマが世界に広まった経緯からトロントとモスクワの2箇所に本部があります。

モスクワ本部はミカエル・リャブコが主催するシステマジム。ジムといってもトロントより小ぶりです。もともと内務省関連の施設だったのをミカエルがワンフロア借りるか払い下げしてもらったかして利用しており、うち6割ほどをテナント貸し、残りのスペースをジムで使っているようです。2006年に初めて行った頃はまだまだ色々改装している最中でした。

古株インストラクターによると、その前は別のところでミカエルが教えていたそうです。そこにミカエルのお父さんが指導しに来たことがあったのだとか。ミカエルの生徒たちが総出でかかっていったものの、全員ふっ飛ばされるという無双ぶりだったそうです。マンガやゲームの世界みたいですね。

今のモスクワ本部はサイズでいえば、トロント本部より小ぶり。真ん中に柱がどーんと立っているため、実際に使える面積はもう少し小さくなります。

出国まで

○用意するもの…パスポート、ビザ、航空チケット、現金

・ビザについて

ロシア渡航にはビザが必要です。ビザの取得にはロシアの代理店からバウチャーとインビテーションを取り寄せて、申請書とパスポート、顔写真を揃えてロシア大使館にもっていく、というのが昔ながらのやり方です。ただこれだと大変なので、ロシアビザセンターに手配をお願いしちゃうのが簡単です。一番シンプルな観光ビザだと7,500円しますが、ロシアの代理店からインビテーションとバウチャーを取り寄せても結局同じくらい手数料取られます。そのうえ申請書書いたり大使館に行ったりする手間があるので、ロシアビザセンターに一括で任せるのが一番カンタンでおすすめです。

無事に申請が通ると、パスポートの査証欄にペタッとホログラム入りのビザを貼り付けてくれます。あとパスポートの有効期限には要注意。パスポートの有効期限は、申請するビザの出国期限より6ヶ月以上必要です。もし足りなければ更新しておきましょう。ビザについて詳しく知りたい方は、ロシア総領事の該当ページをご参照ください。

また数ヶ月に及ぶ長期滞在については、旅行代理店に手配を頼む場合もあります。ロシア旅行に特化した代理店として有名なところにJICがあります。ここを通じて語学留学という形でモスクワに長期滞在することも可能です。現地の語学学校に通いながら練習することになりますが、この際にできたロシア人脈を後々役立てている人もいます。

・航空券

モスクワには大きな空港が3つあります。その中でモスクワ本部への利便性が高いのが、シェレメチェボ空港です。シェレメチェボ空港にはアエロフロートの成田直行便が毎日1便出てるので、成田空港を利用する人は、この便を使うのがオススメです。あともう一つ、東京からの直行便はJALが成田-ドモジェドヴォ空港間をつないでます。チケットをとるタイミングによってはJALの方が安いことがあるので、こちらを利用する人もいるようです。ドモジェドヴォ空港からもモスクワの中心部までアエロエクスプレスで1本。そこから地下鉄かタクシーで本部まで移動することになります。

関西など成田から遠いエリアからの場合は、韓国のインチョン空港などの経由便が便利です。北川は使ったことないのですが、システマ大阪の人たちなどがよく使うようです。

・両替

ロシアでもクレジットカードの普及率は高く、VISAかMASTERがあればだいたい使えます。街なかの小さな食堂などでもクレジットカードが使えたりしますが、たまに機械が壊れていて現金で払うよう言われることもあるので、多少は現金が必要です。近年はルーブルを日本国内のトラベックスなどで日本円から直接両替できます。ですがレートはよくありません。同様に現地の空港内の両替もレートは不利です。手数料をたくさん取られます。

北川はユーロが安い時に国内の宅配両替サービスのドルユーロでユーロを買っておいて、手元のルーブルがなくなってきたらロシアの街なかの両替商で多めに両替します。モスクワ本部ではユーロ払いを受け付けてますし、ユーロ圏の他の国に行くこともあるので、手元にユーロを置いておくと便利です。街なかの両替商は、レートを表示した電光掲示板が出てるのですぐわかります。店によって大きく異なるので、いくつか比べて一番有利なところを選ぶと良いでしょう。

クリミアの事件以降、ロシアは経済制裁を受けている影響でルーブルが弱くなっています。北川が2019年4月にモスクワに行った際は1ルーブル=約1.75円。初めてロシアに行った頃は1ルーブル=約3円とかだったので、ずいぶんお得感が出てきました。今、ルーブルはおそらく底値に近い水準で推移しているので、経済制裁が緩和されたら再び3円くらいに戻る可能性があります。そのためいつも多めにルーブルを両替して、いつルーブルが値上がりしても良いように備えています。ただこのやり方は何度もモスクワに行く人に便利なやり方です。一度きりで他に行く予定もない人は、1週間ほどの滞在なら2万円〜5万円くらい両替すれば十分なので、レートについてはそれほど気にしなくても良いでしょう。

入国時

入管を通過する際、係員がパスポートにコピー用紙に印刷した粗末な感じの書類を挟んできます。うっかりなくしてしまいそうなのですが、これは正式に入国したことを証明する書類なので、帰国までなくさないようにしましょう。

空港〜本部への行き方

シェレメチェボ空港(SVO)からアエロエクスプレスでベラルースキー駅に行きます。本部はそこから歩いて15分ほど。アエロエクスプレスのチケットはアエロフロートなら航空券とセットで買えますし、現地の自動販売機でも買えます。ビジネスシートとエコノミーシートがありますが、36分で着くのでエコノミーでいいんじゃないでしょうか。

クラスの参加方法

日曜日を除く月〜土まで午前と夜にクラスが実施されていて、チケットを買うことで参加できます。チケットはマッサージを担当しているアレクセイやラリッサから買います。クラスの参加費は600ルーブル/1クラス。現時点で1ルーブル≒1.75円なら1000円ちょいという感じですね。

クラス内容

月曜 10時〜12時 ウラジミール・ザイコフスキー  19時〜21時 アルチョーム・ウゾフ

火曜 10時〜12時 ウラジミール・ザイコフスキー、17時〜18時 キッズクラス(チュシュコ・アレクセイ) 19時〜21時 ウラジミール・ザイコフスキー、アルチョーム・ウゾフ(スペツナズ・クラス)

水曜 10時〜12時 ウラジミール・ザイコフスキー 19時〜21時 アレクサンドル・アンドレイチャンコフ(大サーシャ)

木曜 10時〜12時 ウラジミール・ザイコフスキー 17時〜18時キッズクラス(チュシュコ・アレクセイ) 19時〜21時 ウラジミール・ザイコフスキー

金曜 10時〜12時 ウラジミール・ザイコフスキー 19時〜20時30分(一般クラス)、20時30分〜22時(スペツナズ・クラス)夜はともにアルチョーム・ウゾフ

土曜 10時〜12時 レフ・イワノフ、12時〜14時 大サーシャ、14時30分〜16時、16時〜17時 親子クラス、キッズクラスともにチュシュコ・アレクセイ

日曜 休み

この通り、ミカエルの担当日はありません。ミカエルは執務室で接客などしており、たまに気まぐれにクラスで指導をしています。確実にミカエルの指導を受けるなら、月に1度、週末に行われる週末セミナーに参加することになります。実施時間は基本的に土日の10時〜15時ですが、かなり変動して、12時に始まることもあります。

スケジュールの中で一風変わってるのが、アルチョームの「スペツナズクラス」ですね。拳銃を持ち寄って狙いをつける練習をしていたりします。

○アプライド・システマ・コンディショニング

アプライド・システマ・コンディショニングは、現地では「スティック・マッサージ」というと通じます。日本国内で「マッサージ」といってしまうと法律に引っかかるので、別の言い方をしています。本部でラリッサか、担当のアレクセイ・チュシュコに頼みます。

アレクセイ・チュシュコ(右)

費用は1回5,000ルーブル。1時間ほど。

○その他

本部の敷地内にビュッフェがあるので、そこで食事するのがお手頃です。

昼食に関しては、街なかのレストランでもビジネスランチと呼ばれる手頃なサービスランチがあるのでオススメです。

だいたいこのくらいおさえておけば、モスクワ本部ですぐ練習できるのではないでしょうか。

モスクワ滞在、ぜひ楽しんできてください。

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