随筆「だれかが集めたシーグラス」

浜を散歩していたら、誰かが集めたシーガラスを見つけた。

こんなにたくさん、大変だったろうなあ。

子供の頃はきっとみんなそうだと思うけど、砂浜でも街の中の道端でも「変わったもの」を見つけるのが得意で、大人から見れば理由が分からないものを面白がって色々見つけてはポッケの中に入れて歩いていた。毎日が素敵な宝探しだった。

大人になると、シーグラスがなかなか見つからない。

見つける力が衰えたんじゃなくて、身長が高くなって地面が遠くになってしまったからだとか、環境問題を意識するようになって川に捨てられる瓶の数が減ったからだとか、別の理由も考えらるけど・・・必死に探しながら、こういう風に理由を考えちゃうことがすでに夢中になれていない大人の証明のような気がしてしまう。

こんなにたくさんのシーグラスを集めた人はどれだけ夢中になっていたんだろう？小学生くらいの子供なのか、子供心が抜けない中高生か、おじさんでもおばさんでもおじいちゃんおばあちゃんでもいい。めんどくさがらずに子供心に動かされた人だったら素敵だなー。