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【翻訳】18万人が事前登録したメール高速化アプリ”Superhuman”がPMFするまでの道のり

今回は、Rahul Vohra(@rahulvohra)氏の「How Superhuman Built an Engine to Find Product/Market Fit」という記事を、本人の許諾を得て翻訳・掲載しています。翻訳にあたって、文脈の補正をしたりしているので、より詳しい本部が読みたい方はこちらから👇

下記からが翻訳記事になります。

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はじめに

この記事は、最も素晴らしいメール体験を作り出すSuperhumanのCEO及びFounderである Rahul Vohra氏によって書かれたものです。

私たちは「PMF(製品が市場に求められていること)を達成すること」がスタートアップの成功の大部分を占めていると占めているとよく聞きます。反対に、ほとんどの失敗はPMFを達成していないのに拡大しようとしたことが原因ということも。

創業者にとってPMFを達成することは、プロダクトの発表を決意した初日から執着していることであり、とても難しいことです。しかし、実際にPMFを理解し取り組もうとしてみると現実に即したものがないことがわかります。

2017年の夏、私は自分のプロダクトである”Superhuma”に適した市場を見つける方法を探していました。多くの人参考にするであろうブログの記事などに目を向けると、Y Combinatorの創設者であるPaul Grahamは「(PMFのことを)顧客が欲しがるものを作り出せたとき」と説明し、Sam Altmanは「顧客自身がそのプロダクトを自ら他の人に紹介するようになったとき」と言いました。しかし、もっともPMFを言い表すのに引用されているものは、Marc Andreessenの言った

『あなたはPMFを達成していないときを感じることが出来ます。顧客は製品の価値を充分に理解していないし、口コミは広がらない。取材を受ける機会があったとしても、その内容は”あからさま“なものであり、決して多くの取引が生まれることはありません。反対に、PMFを達成している場合はそれを悩むことなく感じることができます。顧客は製品に殺到し、サーバーのプランを増量するか悩み、売り上げが会社の預金残高をどんどん増やしていきます。記者たちはあなたの話が聞きたくて呼びだされ、ハーバードビジネススクールは”起業家賞“の用意を始め、VC達からはあなたに投資したいという声が止まりません。

私たちは2015年に会社を創業し、Superhumanを作るためにコーディングを始めました。1年後、チームメンバーは7人まで増えましたが、その当時でもまだまだコードを書いていました。2017年の夏に14人まで増えましたが、それでもコードを書く手を止めることはありませんでした。

そんな毎日を繰り返していたので、自分自身も大きなプレッシャーを感じていました。私が以前創業した会社である“Rapportive”は2年間でLinkedinに買収されましたが、この会社ではそのうちのなにも達成していなかったからです。

しかし、私はどれだけプレッシャーがかかっても、プロダクトをローンチする準備が出来ていませんでした。その際に一般的に行われるのは、“とりあえずローンチして、得られた感想をもとに改善していく”ということですが、無責任なように思えて、自分たちが投資した時間を考えると到底できたものではなかったのです。

私はさらにこのプレッシャーに悩まされたのですが、それをチームメンバーに伝えることも出来ませんでした。それも、仲間のエンジニアたちは私が迷い続けている間もコーディングをし続けてくれていたからでもあります。さらに、この状況から抜け出す戦略すらも持ち得ていませんでした。現在の立場を明確にし、PMFを達成するために次のステップを示すための理論やフレームワークを探していましたがそれも難しかったのです。

もし、ローンチ後収益が伸びず、資金調達が困難で、メディアに取り上げられることもなく、ユーザーも増えなければ、“PMFを達成していない”と確実にいうことが出来たでしょう。しかし、実際には私の以前の経歴によって資金調達で困ることはなかったですし、取材なども積極的に断っていたので、PMFについて判断する方法がなかったのです。

そこで私は、自分たちのプロダクトが現在位置している場所と、PMFを達成するのに目指さなければいけない場所を分かりやすく示す方法について考えてました。最終的にたどり着いた答えは、”PMFを定量的に判断する”というものでした。PMFと現在のギャップを判断することができれば、今までよpり何倍も効率的にスタートアップを経営することができるでしょう。この目的に向けて、新たに気を取り直した私はPMFの要素を分解(リバースエンジニアリング)することに着手しました。次の段落から、私がPMFを定量的に表すためにとった方法を紹介します。具体的には、今自分がどこに位置しているのかを表すメトリック(図表)と、PMFを見つけるために使用した4つのステップを紹介します。


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PMFを判断する主な指標

PMFという概念を理解するために、私は出来る限りの記事や本を読み、スタートアップの専門家のような人たちに話を聞きに行きました。「グロースハッカー」という言葉を作り出し。DropboxやLogMelnのほか、EventBriteなどを急速に成長させたSean Ellisに出会った時に状況が大きく変わりました。私が見つけたPMFの定義は一見新しく、説得力がありましたが、それらは古く、既に色あせたものになっていました。私が彼に自分が発見した(であろう)PMFの定義を伝えると、彼自身は「ユーザに『製品が使えなくなったらどう思いますか?』と尋ねるだけだ。そして『非常に失望している』と答えた割合を測定すると良い。」と言いました。続けて、「100を超えるスタートアップでユーザーインタビューをする光景を見てきたが、『非常に失望している』と答える割合が40%であればそのプロダクトはPMFしている可能性が高いと」言いました。

「もし、このプロダクトが使えなくなったら?」と現在使用しているユーザーに尋ねて、『非常に失望している』と答えた”グループ”(後述)はPMFを達成している可能性が高いです。


この指標の有名な例は、2015年のオープンリサーチプロジェクトにて、731人のSlackユーザーに同じことを尋ねた Hiten Shahから来ています。聞かれたSlackのユーザーたちの51%は「Slackがなければがっかりするであろう」と答えた結果、現在約50万人のユーザーにまで成長しています。
この方法に着想を得て、私たちはSuperhumanの反応がどのようなものかを測定することに着手しました。Ellisが行った方法である、”過去2週間で少なくとも2回以上 そのプロダクトを使ったユーザー”に焦点を当ててみました。

次に、そのユーザーに対して以下のような質問をメールで送信しました。

1. Superhumanを使用できなくなるとどのように思いますか?・非常に失望した・やや失望した・失望していない
2. Superhumanを利用するメリットがある人はどのような人だと思いますか?(記述式)
3. Superhumanの便利に感じるポイントはどのようなものですか?(記述式)
4. どのような機能をあなたはSuperhumanに望んでいますか?(記述式)

回答を収集し、最初の項目を分析しました。

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「非常に失望した」という答えを選択したのは、全体のうちのわずか22%で、明らかにSuperhumanがPMFを達成していないことが分かりました。一見するとこの結果は自分たちのプロダクトがダメだったかのように思いますが、私は反対に希望が湧きました。なにしろ、チームメンバーに対して現在の状況を伝えることができるデータが手に入り、もっとも素晴らしいことにプロダクトを市場に適合させるための計画を思いついたのです!


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ベンチマークからエンジンまで|PMFを目指すための4段階のマニュアル

時計の針を動かすことを決め、私はPMFスコアを改善するための方法に集中しました。前回行ったアンケートの数値・回答は、私たちがPMFを達成するに行う施策を立てる際に非常に重要なものになりました。PMFを達成するために行える4つの方法は以下の通りです。


1)顧客セグメントを作成し、サポーターを見つけて自分たちのプロダクトに合う顧客を描きます。

プロダクトを作成し最初の方は、取材やプレスなどで様々なセグメントの顧客があなたのプロダクトに興味を持っています。しかし、その人たちの多くはお金を出して利用する価値を感じることが出来ず、実際はあまり必要としていない場合が多いです。初期の段階では、今この瞬間に興味のあるユーザーの全てを大切に思えてしまいますが、顧客セグメントを狭める必要があります。アンケート調査で得られたデータをもとに、「非常に失望した」と答えたセグメントを対象にすることで、最も適切な価値を届けられる層を定義することが出来ます。
私にとって、顧客をセグメント化することはSuperhumanを求めているであろう層を新しく発見するためであり、見落としたかもしれないセグメントを明確化させるための方法でした。

最初に、ユーザーが回答した結果(Superhumanを使用できなくなった場合、どう思いますか?)をグループ化してみました。

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そして、各人物のペルソナを割り当てました。

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次に、「非常に失望した」と答えたグループのペルソナを絞り込み、それ以外を一時的に無視した結果「創業者・マネージャー・エグゼティブ・ビジネス開発者」が私たちのプロダクトに最適であろうことが分かりました。
そのセグメントに絞ってプロダクトの開発を進めた結果、もう一度行ったインタビューではPMFスコアが10%上昇しました。まだまだ40%には程遠いですが、最小限の労力で前進することが出来ました。

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データをより細分化したこのビューでは、数値がシフトしました。当社の製品を最も気に入っている非常に失望したグループに分類することにより、当社の製品/市場適合スコアは10%上昇しました。私たちはまだその40%を切望していませんでしたが、最小限の労力でずっと近づきました。

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さらに深くペルソナを定義していく中で、参考になった考え方はJulie Supanが提唱する「『HXC(Hight-expection costumer)』(期待度の高い顧客)はすべての要素を網羅する人物ではなく、ターゲット層の中で最も識別力のある人物である。」という理論も参考になりました。最も重要なことは、ユーザー自身がプロダクトを楽しみ、自ら他の人に進めるでしょう。例えば、AirbnbのHXCは”単に新しい場所に訪れるだけでなくそこで過ごしてみたい”と思い、 DropboxのHXCは”組織を運営し、よりシンプルな生活を送りたい”と考えています。

以上の理論から、私はSuperhumanのHXCを特定しようとしました。「当社の製品がなければ非常にがっかりする」と答えた”ユーザーのみ”を対象に、調査の2番目の質問に対する回答を分析しました。

「Superhumanを利用するメリットがある人はどのような人だと思いますか?」という質問は非常に効果的な質問です。自分自身がプロダクトで満足している場合、この項目に関する回答は”他人の説明ではなく、自分の説明”をするからです。この回答がまた、プロダクトがどの層に対して最も効果的かを知ることが出来る他、そのままマーケティングの際のコピーにも活用することが出来ます。

よりチーム内でもユーザーの解像度を高くするために、ペルソナを書き出してみました。

ニコールは多くの部下を抱える専門家です。彼女自身は、創業者・マネージャー・事業開発者である可能性が高く、比較的労働者の中でも長時間働いている傾向があります。自分のことを”自分はとても忙しい”と自認していて、より生産的に時間を使いたいと思って常に新しいプロダクトを探しています。彼女は仕事のほとんどをメールの返信に時間を奪われ、1日で100〜200のメールに目を通し、15〜45通のメールを送信します。(非常に忙しい日で最大80通)
ニコールは仕事は「すばやさが大切」だと思っていて、素早く動くことをモットーにしています。彼女は、メールの反応を返さないことが心理的安全性を妨げたり、評判を落としたり、大切な機会を逃す可能性があることを知っています。彼女はすべてのメールに目を通して”残り0件”になることを望んでいますが、週に2,3回しか達成することが出来ません。彼女は新しい技術やプロダクトに関して非常に興味があり、最新のものは取り入れたいと考えています。

HXCを念頭において、私たちはそのセグメントに対して他のサービスよりも圧倒的にいいものを提供することに全力を尽くしました。

プロダクトを小さなマーケットに合わせて調整することは、成長の可能性を狭めることだと考えがちですが、私たちはそうではないと考えています。

Pual Grahamからのこの言葉は、上記の理由を説明しています。

「スタートアップが立ち上がる時、自分が作っているものを少なくとも何人が必要としているかを知っておくべきです。多くの人が少しだけ望むものを作ることも、望む人は少ないがより熱狂的に望むものを作ることも、そのどちらも出来ますが、後者を選択するべきです。なぜなら、それは不可逆だからです。」


2)フィードバックを分析し、現在のユーザーをより熱狂的なものにする必要があります

ただ単にHXCを浮き彫りにするだけでは十分ではありません、前回ターゲティングを絞った結果少しだけセグメントを狭めることが出来ましたが、今はもっと深く掘り下げる必要がありました。

より高いPMFスコアを目指すために、現場のユーザーがSuperhumanを愛していた理由と、そのセグメントのより多くのユーザーを獲得する方法を理解する必要がありました。
プロダクトをどのように改善していくかを理解するためには、以下の質問に答えられるようでなければいけません。

- なぜ人々はこの製品を気に入っているのですか?
- 人々がこの製品をより多くの人に勧めない理由はなんですか?

ユーザーが自分たちのプロダクトを愛した理由を探るため、3番目の質問である「Superhumanの便利に感じるポイントはどのようなものですか?」に対する回答を調査していくことにしました。

実際の回答から、特に際立ったものを抜粋しました。

- Superhumanでメールを処理するメリットは2つあり、1つ目は「1度に一通ずづ表示されること」2つ目が「Gmailよりも全体的な速度が優れているので、半分の時間で受診トレイを空にすることが出来ます」
- 速度です!アプリは非常にUXがよく、ショートカットキーも充実しているため、プロダクトの名前(Superhuman)通り”超人”になります!
- Superhumanのメリットは何よりも速度です!Gmailの何倍も早く、お気に入りのショートカットも全く同じなので学習コストがかかりません!
- 速度・美学。ショートカットでなんでも実行することが出来ます

こうして集まった回答を、ワードクラウドで分析してみた結果、いくつかのテーマをより明確にすることが出来ました。当社の製品を愛したユーザーたちはスピード・フォーカス・キーボードショートカットというカテゴリでSuperhumanを最も高く評価しました。

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このプロダクトの魅力をより深く理解したところで、どのような方法でより多くの人に届けるべきかを考えました。そこで一つ注意が、「このプロダクトを使用できなくなっても失望しない」と答えたユーザーの層は完全に無視してください。これらの要望に応えることは、グロースするのに全くいい影響を与えませんし、プロダクトのロードマップにとって邪魔なものになります。

あなたの製品が無くなったとしても失望しない人の声を無視していください。彼らの要望を実装することに意味はありません。

この層を切り捨てることによって、「製品がなければ失望するユーザー」だけが残ります。一方で、「ある程度失望する」と答えた機能に関して向き合いましょう。たぶん、いくつかの微調整をすることによってあなたのプロダクトに恋をするようになります。

ここでもう一度、残ったペルソナをセグメントに分けてみました。3番目の質問を分析した結果、Superhumanのユーザーは「スピード」を楽しんでいることが分かったため、これをフィルターとして他のグループにも適用しました。

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少しがっかりしグループをスピードに関する2つの新しいセグメントに分析した後、フィードバックに基づいてプロダクトの開発を進めることにしました。

* 速度が主な利点ではないユーザーをやや失望させました。私たちの目指す先とは少し違っていたので、その意見を丁寧に無視することを選びました。
* 速度が主な利点ではないユーザーをやや失望させました。主なメリットは一致していたため、おそらく小さな誤差がこの結果を招いたものだと思われます。

この最後のグループに焦点を当てて、調査の4番目の質問に対する回答をより詳しく調べました。「あなたのために、Superhumanをどのように改善できますか?」という項目です、実際の結果はこの通りでした。

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いくつかの分析の後、シンプルな答えにたどり着きました。「モバイルアプリがないこと」でした。当時は2015年だったのであまりスマートフォンが普及しておらず、デスクトップのアプリから先に開発を始めたのです。2017年になると、この戦略は間違ったものになっていたことが分かりました。

さらに詳しく調べると、添付されたファイルを処理する・カレンダーへの招待・検索機能の改善など…明らかにロングテールではないリクエストが見つかりました。私たちはスタートアップであり、社内ではカレンダーをあまり使用していなかったので、プロダクトの機能として優先順位は低かったのです。しかし、実際に寄せられたフィードバックを参考にした結果、「カレンダーへの招待」機能は優先順位を大きく上げました。


3)ユーザーが愛するものを2倍にし、拡大しない原因になっているものを解決することによってロードマップを構築します

ユーザーが私たちの製品を気に入った理由と、他の人に紹介するまでに至った理由は理解しましたが、実際にプロダクトの開発ロードマップを作成する際に2つをどのようにして紐づけるかは明確ではありませんでした。
私が実際にたどり着いたもの:ユーザーが好んでいるものを2倍にするだけなら、PMFスコアは上昇しません。ユーザーの障壁になっているものを追加すると、より多くのマーケットで拡大できるようになる可能性があります。この考察をもとに、ロードマップを作成しました。

前回の調査で「非常に失望する」と答えたユーザーが気に入った機能を2倍にするために、開発ロードマップのテーマは以下の通りになりました。

- より高速。Superhumanは既に快適な動作をしていましたが、それをより早くするために働きました。例えばUIは100ミリ秒以内に反応するようにし、検索はGmailよりも高速に。
- その他のショートカット。ユーザーはショートカットで自分の思い通りに操作することを気に入っていました。そのため、ショートかっとの体験をよりいいものにしました。
- より多くの自動化。ユーザーは私たちのプロダクトを使用することによって、時間を短縮でき他のことに有効に活用できることを評価していました。フレーズ・段落・メール全体をより少ない労力で入力できるようにスニペットを追加し、添付ファイルを含める機能や自動的にCCユーザーを追加する機能を開発マップに加えました。
- より思い通りのユーザー体験。私たちが獲得したフィードバックでは、察しのいいデザインを気に入っていることが分かりました。そこで私たちは、「- >」と入力すると、自動的に『→』になるなどの機能を追加しました。

そしてもう半分の開発ロードマップは、「少しがっかりする」と答えたユーザーとの関係を築くために割り振りました。

- モバイルアプリの開発
- カレンダー機能の追加
- 添付ファイルの処理を改善
- いくつものアカウントを使うとに向けた機能の作成
- 検索機能の改善

これらの機能開発の優先順位をつけるために、単純なコストインパクト分析を使用しました。各機能の開発を「低・中・高コスト」「低・中・高インパクト」とラベルを付けました。このように計画を立てることが出来たので、私たちはすぐに改善するために低コストなおかつ影響の大きい作業から取り掛かりました。

PMFスコアを高めるためには、ユーザーが既に愛しているものの向上に半分の時間を費やし、残りの半分を”これがあれば…”という機能に費やします。


4)プロセスを繰り返し、PMFスコアを最も重要なメトリックにします

時間が経つにつれて、私たちは新しいユーザーについて調査を進め、PMFスコアがどのように変化しているかを追跡しました。(40%のスコアをキープすることを心がけました)
「非常に失望した」と答えたユーザーの割合は、最も大切な指標になり、毎週・毎月・四半期ごとにプロダクトの評価を追跡しました。新しいユーザーを調査し続け、時間枠ごとに集計数を更新するツールを作ったほどです。
この測定基準を中心に、Superhumanの開発ロードマップを変更し続けることは有効でした、その結果として2017年の夏にこれを始めたときにPMFスコアは22%でしたが、「非常に失望した」と答えたユーザーだけに絞った後は33%でした。そして、最終的には58%までたどり着くことが出来ました。

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しかしまだ完璧ではありません、PMFスコアは今後も追い続ける指標です。成長するにつれて様々なユーザーと出会うので、この指標については見続けなければいけません。
ビジネスに強力なネットワーク効果がある場合、PMFスコアさえ安定していれば成長し続けます。SuperhumanのようなSaaS企業の場合、ユーザーがプールしたとしても拡大を続ける必要があります。そのため、このプロセスを利用して四半期ごとにロードマップを更新し続けています。


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最後に|インパクトを与えよう

この紹介したプロセスに従うことによって、PMFを定義する方法を見つけました。私たちのチームは、抽象的なテーマではなく具体的な数値を使うことでユーザーを調査し、セグメント化し、そこからロードマップを組み立てました。PMFを定量的に判断することは、雇用から販売。マーケティングや資金調達まで、スタートアップで苦戦するであろうほとんどすべてのステップを楽に乗り越えることが出来ました。私の周りの投資家たちは今でも、”いつになったらあなたの会社に投資できるのか?”と聞き続けてきます。

Superhumanで学んだことを反省するために、2つのポイントを残します。

- 初期段階のチームに投資するVCは、PMFよりも先に拡大を進めることを辞めるべきです。もし拡大を急いでしまった場合、それは最後まで生き残ることはできないでしょう
- 創業者へのアドバイス。時間をかけてPMFを探り、達成した瞬間にすべてのペダルを漕ぐべきです。

この実際に使った手法を試してみたい人は、使ったデータをチェックしてください!

DNY59 / Getty Imagesによる画像。写真および図表は、Rahul Vohraのご厚意によるものです。


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