【英国ゴルフ場探訪記】第4回 HERSHAM GOLF CLUB
10月の午後、曇り空の中、電車に揺られて南西へ向かう。Hersham駅はWaterloo駅から約45分くらいだろうか、ロンドン南西部に住むものとしては近場のゴルフ場である。駅のほぼ目の前にあるので車がなくても行ける上、設備も整っており、ちゃんとコースも18ホールあって、さらにプレーフィーが他のゴルフ場よりもお手頃という、かなり優良なゴルフ場だ。
Hershamに向かう電車に、やはりゴルフバッグを担いだ2人組がいた。同じ駅で降りたので、目的地は同じ場所だろう。電車を降りてから、地図を参考に歩いていると住宅街の家の切れ目にゴルフ場の看板と門が見えた。
駅からすぐのゴルフ場とはいえ、基本的には車で来ることを想定しているのであろう、鬱蒼とした木々の合間の車道を歩いてクラブハウスへ向かう。改修されたのか、新築なのか、クラブハウスはとてもきれいなものだった。木やレンガをふんだんに使った、近代的な建物ながら温かみのある良い建築だ。
午後からの一人スルーラウンドにも慣れてきた私は、クラブハウスで手続きを済ませクラブを乗せるトローリーを借りた。
ドライビングレンジで軽く練習をしていると、少し小雨がぱらつき始めた。天気予報では終日雨となっていたが、昼過ぎまで降らなかったのでそのままゴルフに来てしまったのだが、大丈夫だろうか。まあ、ゴルフは雨でもやるし一応レインウェア的なものは持ってきている。
1番ホールのティーグラウンドをみると前の組(4人組)がちょうどプレーを始めたところのようだ。待っている間に、どんどん雨が強くなってきた。
1番ホール364ヤードのPar4。雨は降っているが、まだなんとか行けるか?といったところで、ドライバーショット。すこしトップしてしまい、右に曲がっているこのホールの林の手前のラフに落ちた。二打目のラフからのアイアンはまっすぐ飛び、曲がり角の奥のラフへ。そこから順調にとはいかず、いろいろあってこのホールはDouble Bogey。グリーン奥に大きな池があり噴水がきれいに上がっていた。
2番ホールは170ヤードのショートホールだが、ここで少し前の組を待つ。ティーショットは6Iを選ぶ。深いラフにボールを入れてしまいボールをロストし思ったよりも打数を叩いてしまった。
3番ホールは364ヤードのPar4。途中に小川のような溝を渡るが、ティーショットをドライバーで打てば超えるだろう。ここで前の組の人が抜かしていいよと声をかけてくれた。ドライバーで、まぐれのように真っすぐよく飛んだが、人に待たれているとプレッシャーかかるよね……いそいそと歩いて前の組のひとにお礼を言いながら、2打目を打ち、ここはBogeyであがる。
4番ホールは152ヤードのショートホール。抜かした手前、急いでやらなくてはという感じで、さっさとこのホールをあがる。
5番ホールは384ヤードのPar4。雨はずっと止まず、傘を差しながらのプレー。クラブハウスで借りたトローリーの持ち手がスポッと抜けてしまう。そのたびにハンドルを刺して、締めなおすのだがこれがなかなか煩わしい。トローリー自分用の買おうかな……そのせいかはわからないがこのホール7打叩いてしまう。
6番ホールはこのコース唯一Par5で距離は476ヤード。ドライバーのティーショットはだんだん良くなってきたが、2打目、3打目でミスしてしまいこのホールはトリプルボギー。
7番ホール373ヤード、Par4。書いてある距離以上に長く見える。グリーンの先には1番ホールで見えた中心の池がある。このコースのシンボル的な池と噴水だ。
8番ホールは159ヤードのPar3ショートホール。ティーショットをグリーン手前の段差の下に落としてしまった。この段差、1メートルほどあり、下は砂利と砂が混ざったようになっている。アンプレイアブルなので自分でワンペナとして、後ろに下がり2打目。結局また段差の壁にあててしまう。このコースもけっこう叩いてしまった。
9番ホールは350ヤードのPar4。ティーショットがうまくいき、このホールはかなり順調にParで上がることができた。クラブハウスの近くに戻ってきたのだが、雨がひどくなってきているので、ここで終了してしまおうかという考えが頭をよぎる。だが、ちょうどParもとり調子が良くなってきたし、ほかにプレーしている人もほとんどおらず自由にできるので、続けることにした。
10番ホールは203ヤードのPar3。少し長いショートホールで、ティーショットをミスしてしまい、結局3オン。ツーパットでDouble Bogeyとなった。コース上でビールの空き缶を見つけた。お酒を飲みながらゴルフを楽しむのは良いが、ポイ捨てはいけない。拾って、次のホールのごみ箱に捨てる。ごみ箱は毎ホールのティーグラウンドに備え付けられている。
11番ホールは246ヤードのPar4。180ヤード辺りに溝のような小川が横切っており、これをキャリーで越えるかどうか、というところ。5Wを選び、ティーショットを打つと、右からフックで回り込むようなショットとなった。当たり自体は良かったので、小川は越えたはず。歩いていくと、ボールがなかなか見つからない。これは川に落ちちゃったかなーと、うろうろしていると、小川の斜面の芝の部分の引っかかっているボールを見つけた。なんとか打ち切れそうだったのでグリーンを狙うが、結果はグリーンエッジの少し外に落ちる。
3オン2パットでこのホールはBogey。
次の12番ホールは、コース外通路を挟んで、隣の敷地となっている。通路は一般の人の遊歩道のようだが、気が生い茂っていて良いムード。たどり着いたホールは160ヤードのPar3。ここは、特に何もなく4打のBogeyで上がる。
13番ホールは396ヤードのPar4。12番から隣の敷地となっているのだが、こちらに来てから、風が強くなっているように感じた。雨は強風と相まって、もう嵐のようになっている。こちら側に来てから木が少なく、草原のようになっているので、風を遮るものが少ないのだろう。ティーショットが上手くいきこのホールはBogey。
14番ホールもミドルホールで316ヤードPar4。距離は短めだが、風はかなりのアゲインストだ。ややアップヒルで打ち上げていくと、グリーン近くで隣のコースをプレーしている2人組と出会った。こんな雨でもまだ人がいるのだな、と思いながら私は一人粛々とプレーする。
15番16番と300ヤード台前半のPar4ミドルホールが続く。この辺でPar5のホールが作れそうなものだが、やはり敷地の制限などで距離が取れないのだろう。少し高台になっているところから隣の馬の牧場が良く見えた。馬とゴルファーは雨でも外にいたりする。
17番ホールからまた元の敷地のほうへもどるようになっていた。ショートホールで196ヤードだ。雨はまだ降っている。もう傘も役目を果たしておらず、全身ビッチョビチョだ。その割に、後半になってからのほうがプレーの調子は良い。このホールもBogeyで上がり最終ホールへ。
18番ホールは355ヤードのPar4。午後から始めたのでだんだん暗くなってきた。さっさと終わろうとプレーを進めていくと、グリーンが完全に池状態でさすがにこれ以上はできなさそうだ。最後を2パットとみなして、ホールアウト。大雨の中お疲れさまでした。
クラブハウスに戻り、雨でぬれてしまった服を着がえるためにロッカールームへ。きれいなロッカールームで変える準備を整えることができた。
クラブハウスにはゴルフは早々に上がり、ゆっくりくつろいでいる面々がいる。そもそもゴルフをしに来たのではなく、ラウンジで食事やお酒を楽しんでいる人たちもいるようだ。
大雨でプレーに関しては過酷だったが、素敵なクラブハウスや練習場設備などとても便利で、また再訪したいゴルフ場だ。晴れの日に・・・
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