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【中学受験ネタ】ポジティブモンスター

息子はポジティブモンスターである。
ポケットモンスターにちなんで、我が家ではポジモンと言っている。

とにかく考え方がポジティブなのだ。

灘中プレ模試で悪くても、
「リベンジしたいので、次も受ける(なぜかリベンジ果たす前提)」

数学検定1次で落ちても
「なにかの間違いでは?(んなことあるわけない)」

プログラミングでバグっていても
「Scratchのバグなのでは?(んなことあるわけない)」

ちなみに5年生の時には、
「まったく勉強しなくても、志望校には合格する」
という根拠のない自信を持っていた。だから勉強はしなかった、と。
それを聞いたときには、さすがに眩暈がした。

楽観的、いや、牽強付会という言葉さえ頭に思い浮かぶような息子なのだ。

ただし、このポジモンは勉強だけに発動されるようで、スポーツやその他では、むしろネガティブモンスターになる。

たとえば今水泳教室で次のチャレンジをしているのだが、
「僕には難しい」
とすぐにくじけそうになる。

「これ食べてみる?」には
「食べない(まずいに決まっている)」
と初めての食べ物は、まずい前提。

息子の場合、「好き嫌いが多い」ではなく「好きなものが少ない」という筋金入りの偏食家(?)である。
同じ親子なのでよくわかるが、息子なら食べたらおいしいと思うはずのものでも、勝手に頭でまずいと決めつけて、絶対に口をつけない。
「僕はイメージ重視なんだよね」とうそぶく。

そのくせ好物は、インスタントラーメンやコーンフレークなので、決して舌が肥えているわけではない。

どんなものでも、初めて食べるものはまずいと決めつけている。
まさに、食のネガティブモンスターなのだ。

どうせなら、こちらもポジモンになってくれないかと、いつも思う。

※この記事を読んで、息子が「牽強付会ってなに?」と聞いてきた。
 勉強しろ。勉強。

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