言葉を「紡ぐ」ということ
atHOMEfes という24時間WEBTVの企画で、コンセプトにつづく文章を書かせてもらいました。その中で 言葉を「紡ぐ」という新しい体感ができたので、気づきと想いを残します。
- 紡ぐ(つむぐ)という言葉の意味
辞書をひいてみると、大きく2つの意味を持っていました。
1つは「綿・繭から繊維を出して、それら繊維たちを縒(よ)り合わせて1本の糸にすること」という「糸を紡ぐ」という意味合い。
もう1つは「言葉と言葉をつなげて文章をつくる」という「言葉を紡ぐ」という意味合い。
例文を調べて見ると、歴史を紡ぐ/物語を紡ぐ/想いを紡ぐ/幸せを紡ぐ/人生を紡ぐ/命を紡ぐ、など好きな系統の言葉といっしょに使われていました。
類語は「編む」とか「結ぶ」という言葉たち。
知れば知るほどこの言葉が好きになってきました。このままいくと伝えたい趣旨が変わってきそうなので進みます。
- 10日間という凝縮された時間の中でメンバーから出てきた言葉たちの美しさ
このatHOMEfesは、発起人のゆうすけさんがメンバーに声をかけてから、わずか10日で実施まで行った凄まじいスピード感のプロジェクトでした。
この10日間は、ずっと何かに満たされていて、幸せな時間だったなぁと今でも思い出せます。
何より毎回の打合せの中でメンバーから出てくる言葉や、何気ないLINEのやりとりに含まれる言葉が本当に綺麗で、この言葉をどうにかしたいとメモを取りつづけていました。
10日でこんなにメモしたんだ、というくらいスマホやPCの中にたくさんの言葉が残っています。中でも印象的なもの少しまとめてみました。
※見にくかったら拡大してください。
- すくいあげて、つなげてみて、伝わるように整えていく
あらためてメモを見返してみると、自分の中から出てきた言葉は少なくて、みんなから頂いた言葉を見直して、つなげてみたり、分解してみたり、整えてみたりして、気づいたら出来上がっていたのが上の文章でした。
言葉を書く仕事って、本を読んで、コピーを勉強して、色んな体験をして、自分の中からひねり出すもんなのかなと勝手に思っていたのですが、言葉はプロジェクトに関わる人の発言やLINEでのやりとりに沢山含まれていて、ずっとそこにあるし、生まれ続けているものなんですね。
当たり前のことに気づきました。
- 言葉は成長していく
同じ言葉を同じ人が使いすぎると、価値や効果が薄れていくと思っているんですが、同じ言葉をたくさんの人が色んな場面で発することで、成長していくという新しい体験もさせてもらいました。
「ほんの少しの想像力」
「ほんの少しの行動力」
「誰かのために」
この3つの言葉は、プロジェクトの色んな場面で色んな人が使っていた気がします。人ぞれぞれ、少しずつニュアンスを変えながら、使われる度に僕らの中では深い意味を持つ言葉に成長していた気がします。
思えば、これも当たり前のことだったのかも。
- 言葉は変化していく
atHOMEfesが終わってから、実は10日以上経っていて、あらためて文章を読み返してみると、あのときの温度感はなくなっていました。きっとこれは、プロジェクトが次のフェーズへ進んでいるということなんだと思います。
今のatHOMEfesにふさわしい言葉はきっとまた別にある気がします。引き継いでいく部分もきっとありますが、またメンバーと対話を重ねながら、今のatHOMEfesに合った言葉を紡ぎたいなと思っています。
- 渦中のなかで言葉を紡ぐということ
ずっと変わらずに、そこに居つづけることのできる強い言葉もありますが、渦中のなかにいてこそ紡ぐことのできる言葉があると、今回学ばせてもらいました。
2020年は自分の感性と直感に従って、色んな渦中に飛び込んで、言葉に関わる活動をしていこうと思います。(お声がけください。)
さいごに
atHOMEfesのメンバー、コンテンツを一緒に作ってくださった方、見てくださった方々、本当にありがとうございました。
やっと言葉にできました。おしまい。
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