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【自転車ライフ】すでに熱中症のリスクがある話

熱中症の学術記事には、25度を超える時や、湿度が50%を超えると、熱中症患者が出始めるというデータが多くあります。個人差があり、大丈夫な人は大丈夫ですが、体力的に弱い人や、持病がある人は、25度前後で、湿度50%でも熱中症のリスクがあるということでしょう。

また、日差しが弱いからといって、熱中症にならないということもなく、気温が高ければ熱中症になる可能性は否定しきれません。

これからのサイクリングでは要注意ですね。

天気予報の気温をどのくらいアテにするか

天気予報の発表する気温や湿度は、気象庁が観測地点に設置された温度や、湿度計、雨量計などによって計測が行われます。イメージとしては、学校の校庭にあったような百葉箱をイメージするとよいでしょう。

その観測地点には設置の条件があり、風通しや、日照に関しても条件があります。

ということは、風通しはいいものの直射日光にさらされる河川敷などのサイクリングロードは、観測地点よりも高めの気温を見積もっておく必要があるといえます。

サイクリングへ行くときに、グーグルマップなどでどんな道か確認しておくことも、熱中症予防のひとつかもしれません。

自衛隊はどう予防しているのか

そこで、ふと疑問に思ったのが、肉体を酷使し人々をたすける自衛隊の存在です。あの、過酷な環境下で予防ができるのなら、参考にできるポイントがあるのではないかと、調べてみました。

そこには、WBGT値という値があり、環境省が算出する暑さ指数(単位:℃)を参考にしているようです。

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これは環境省発表のものは、観測地点のデータを基にしているので、実際の現地の環境とはことなり、正確に求めるためには、計算をする必要があります。その計算式は以下の通り

ア、屋内の場合及び屋外で太陽照射のない場合WBGT値=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度 式①
イ、屋外で太陽照射のある場合WBGT値=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度 式②

※基本の計算式で、装備による補正値も自衛隊では管理している。

この時に、危険があると判断した場合、「第二の熱中症対策へ移行する」と記載があった。

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第二の熱中症対策

第二の対策は、WBGT値を下げること、休憩所の設置、作業管理の3点がポイントになっています。

WBGT値を下げるでは、極力直射日光を避ける行為がそのメインになっており、壁や屋根の設置、除湿、散水も含まれています。散水後には湿度が上昇するので要注意と記載されています。

休憩所の設置では、冷やしタオル、水風呂など体温を下げる(本文には代謝率を下げるとあり)ものの準備と、水分と同等に塩分補給を定期的かつ容易に行えるようにするとあります。

熱中症になる前に必要なこととして記載され、熱中症からの回復とは別の扱いになっていることがポイントです。

作業管理は、熱への順化という言葉が記され、熱に慣れていないときは特に注意すること、症状の有無に関わらず、水分と塩分の接種を行うこととあり、管理表を作ると記載があるほど厳重なものになっています。

ダメと思う前に休憩を

糖尿、肝臓疾患など、持病を抱えている人(糖や塩分を控えることが治療になる持病)や、心疾患を抱える人は、特に計画的な休憩が必要といえます。持病がなくても、細かな休憩を重要視すべき結果で、屋外で仕事をする人たちにとっても有用な情報で、ご存じの方も多いと思います。

休日のサイクリングを楽しむために、無理のない計画を心掛けたいですね。

資料:http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/a_fd/2018/az20180727_12158_000.pdf

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