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リズムの書き遺し
2023年7月16日 01:08
気がつけば迷い込んでいた。スマホの電波も位置情報も迷子で、見渡せば、喫茶店ばかりが立ち並ぶここは眠らない町。この町に夜はやってこない。珈琲があるから。ここの人々は眠たくならない。珈琲があるから。それを飲まないのなら、眠ってしまえばどうなるのか、誰もわからない。ただ、渋のついたコーヒーカップが、ところどころに転がっていた。「私はこの町に合わない。」そう言うと私の春は亡くなって