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「すごくカラフル、個性派揃い」- 大阪・関西万博プロジェクトチームHonaikudeインタビュー

概要:

大阪・関西万博プロジェクトチームHonaikude
学長主導で大阪市立大学・府立大学の学生を中心に有志のメンバーを集めて結成され、2025年の万博で世界初となる学生パビリオン出展を目指している。

インタビューをお受けいただいた方:
樋口喜則(ひぐちよしのり)さん
神戸大学経済学部2回生
Honaikudeでは広報部統括を担当、テーマ班は環境班とミルク班に所属してそこで研究を行っている

インタビュアー・執筆:茶谷力丸(Shakr Inc.)
編集:尾本将太(Shakr Inc.)


本文:

大阪・関西万博プロジェクトチームHonaikudeは、大阪市立大学・府立大学の学生を中心に結成されたチームであり、さらに来年度には市立大学と府立大学が合併して大阪公立大学という全国で最大規模の公立大学が設立される予定だ。2025年に開催される万国博覧会を鑑み、学長主導で大阪市立大学・府立大学の学生で有志のメンバーを集めて、万博での世界初の学生主導のパビリオン出展を目指して、より面白い世界を実装するということを目的として活動している。

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メンバーは何人くらいで活動してるんですか?

樋口)
他大学からの参加も可能で、大阪市立大学・府立大学の生徒が多いんですが、市立大学・府立大学の学生が全体の半分くらいです。京都芸大のメンバーや関西以外にも東大から参加しているメンバーも参加しています。
全体で多分20名強くらいかなと思います。



普段はどのような活動をしていますか?

樋口)
おおまかに分けると、研究、展示、広報の3つに分けることができます。
研究については現在は6つのテーマ班に分かれて研究を進めていて、それぞれ週に1回Zoomでのミーティングで進めています。
具体的な研究テーマについては、趣味、意識、環境、ミルク、死の5つのテーマ班と、Virtual Honaikudeというプロジェクトの6つに分かれて、日々Zoomのミーティングを使って研究を進めています。

展示につきましては、Honaikudeは先ほども申し上げた通り2025年の万博出展を目標としている団体ですので、やっぱり自分たちの手で展示に携わるという経験を大事にしているので、僕たち主導で展示会を開こう、というプロジェクトが進んでいます。

今回の2025年の万博ではバーチャル万博ということで、バーチャルでの万博が多く取り上げられているので、僕たちもバーチャルで実際clusterというシステムを使って、バーチャル渋谷というものがあったのですが、それの大阪市立大学バージョンとか府立大学バージョンを作って、Virtual Honaikudeというプロジェクトで、バーチャル空間での新しい展示を今作成中です。
そろそろ新しい中間展示がバーチャルで公開される予定なので、また是非そちらも取り上げていただければなと思います。

Honaikudeは2019年の5月に始動して、今はゲームの開発とかそういうデバイスとかを考案中で、万博にここで出展して、そこから先「未来」を社会へ実装していきたいなと考えています。



どうしてHonaikudeに入ろうと思ったんですか?入ったきっかけなど

樋口)
僕の場合は受験生の時に通っていた塾の、バイトでチューターをしてくれていた先輩がHonaikudeのメンバーで、よかったら来なよって紹介してくれて、面白そうと思って新歓行って入ったみたいな感じです。

僕はいま大学2回生で、大学に入った時にはもうコロナが始まっていました。
特に何もできることがあまり無くて、そうなった時に、俗に言うじゃないですか、大学4年間何もしてなかったなみたいなこと。でもちょっと手触り感のある何かを手にして卒業したいなという風に思って、その中で4年後の自分の目標を立てようと思いました。

どんな人になりたいかなと思った時に、4年後僕は文系なので基本的に就職して社会人になるじゃないですか。先輩にこいつ面白いな、一緒に飲みに行きたいなとか、こいつ一緒に飯行きたいなって誘われるような奴になりたいなと思っています。

じゃあどんな学生生活したら良いかなと思った時に、新しいことにチャレンジして行きたいなと思っています。大学何してたの?って聞かれて、大学生活は万博に向けて頑張ってました!って言ったら面白くないですか?

本当に最初はそういうモチベーションでした。
けどやっぱり関わっていくにつれて団体についての愛着も湧いてくるし、万博についての愛着ももちろん湧いてくるし、今は結構そっちにシフトチェンジしてきて、そういうモチベーションで日々やってますね。



展示に向けた研究とはどのようなことをしているんですか?

樋口)
例えば意識班という班だったら、物が意識を持った世界はどんなものだろうということで、実際に消しゴムに喋らせてみる演出を作ってみたりARを使って、実際にアンケートを取ってみて実験をしてみたりしています。

僕が所属しているのは環境班とミルク班なんですけど、環境班では日本の木材の資源が非常に不足しているという状況を見て、実際に色んな記事とか文章を読んでまとめています。今はうまく木の循環を回すにはまず植える、その木を切る、そして使うというサイクルが上手く回るということが必要なんです。
でもそのサイクルが回っていないのはなんでかな、といった時に、サイクルが上手く回るようなシステムができてないからだよね、そのシステムをみんなで考えていこうということで、日々取り組んでいます。

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メンバーの募集はどのような形で行っていますか?

樋口)
各種SNS等で募集の告知はさせていただいております。
あとは市大・府大の新歓にも参加させていただいたりとかしているくらいですかね。
新歓はオンライン新歓でした。

でも新歓は対面でやりたかったなとやっぱり思います。



コロナで苦労した点や、逆に良かった点などはありますか?

樋口)
それこそ僕は他大なので、今神戸に住んでいて、コロナじゃなかったらHonaikudeの活動はできていなかったとまず思っているので、まずコロナで良かったなと思う所はそこがあります。

それが前提にあるので、今からコロナで苦しかった所というのも何か矛盾がある気もしますが。(笑)
コロナ下で活動していてやっぱり対面じゃないので、実際何かで対面になった時とか、あ、こんな感じの人やったんや、という驚きとかはやっぱりあります。

何が言いたいかというと、対面で会わないと分からないことはあると思うんですよ。それはどうしてもあると思っています。それこそVirtual Honaikude、先ほどから何度も申し上げているプロジェクトの中で、VRゴーグルを使ってバーチャルの世界でみんなで1回会議したんですよ。

結構面白かったんですけど、ZoomよりはそういうVRの方が良かったなと思っています。Zoomとかだったら、顔は出せるしあれだけど何かが足りないって言うじゃないですか。何かの部分はVRで僕的には補えたかなと思う所があって、でも対面に勝るかって言われたらやっぱり何か勝らない部分があります。
バーチャルとZoomが両方同時にできれば本当に変わったのかもしれないとおもいます。

あと良かった所はイベントの出演がとても楽です。イベントとかもオンラインなので、他団体の方と交流を取る時もオンラインでZoomを開いたらできるます。すごくそれは身体的にも時間的なコストもあるかなとおもいます。

またHonaikudeは結構色んな地域の方がいらっしゃるんですよ。東京の方もいらっしゃいますし。一時期ベルリン大学の方もいました。やっぱりオンライン様々だなと思う所もあります。

でも今度バーチャルじゃなくてリアルの展示会もするので、それが終わった後だったらまた何か意見が変わっているかもしれません。



コミュニティとしての魅力はなんですか?

樋口)
すごくカラフルというか、個性派揃いで、癖が強いです。(笑)
でもすごくそれが面白いです。

僕が最初入ろうと思った時、議論とかでなあなあにならないんですよ。
ちゃんとばちばち議論するし、しかも高校から大学に入ったばかりだったら、それこそ勉強と呼ばれるものがちょっと変わると思っていました。高校までの勉強と大学からの勉強って違うと思っていて、なんとも言えない差がありました。

Honaikudeのメンバーには大学院生が結構いらっしゃって、大学院生ってやっぱり大学での、俗に研究と言う勉強をずっとし続けて、院まで行ってずっと勉強し続ける方、博士課程の方もいらっしゃいます。
そういう方のお話とか聞くとやっぱりあっ、勉強って面白いなと思うし、勉強することの本質とか、知的好奇心とか、そういった勉強の最もベースにある部分をよく理解した方がすごく多くいらっしゃるなという印象です。
その上ですごく個性的な方もいっぱいいらっしゃるので、すごく話していて面白いです。
そういう方の話を聞けるって、高校出たばかりの僕からするとすごく新鮮で、すごく面白かったのを覚えています。

あと議論の時はばちばちなんですけど、それ以外の時はみんなゆるくてめちゃくちゃ優しくて、勉強の時はやる時はやる、やらない時はみんなでまったり遊ぶ、みたいなそういうメリハリがしっかりしています。
みんな本質的に学ぶだとか経験するとかチャレンジするのが大好きな人が多いんじゃないかなという印象です。

芸大の方がいて、デザインの研究をしている方がいて、建築の方がいて、経済がいて、文学部がいて、生物の研究している方がいて、とかすごく専門がばらばらで、かつ生活環境もみんなばらばらで、そういう人ががちゃっと集まっている団体なので、そういう面に関してはうちの強みのひとつかなという風に思っています。



オフラインでの展示会の準備などはどのようにやっていますか?

樋口)
展示会が3月で、まだ制作の段階ではなく企画書を通している段階なので、まだなんとも言えないんですけど、実際に準備するとなったら市立大や府立大とかでやる感じになります。

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オフではどんな関係なんですか?

樋口)
オフの時とかは、コロナがまだマシだった時期とかはみんなで京都に観光しに行ったりとかドライブに行ったりとか、イベント行った帰り道に、コロナ今収まってるしちょっとご飯でも軽く行って帰ろうか、とかがあったりしました。

あとはZoomでほな飲むで、って言って。(笑)
みんなで親睦会みたいなものをZoomでやりました。
先輩方はお酒で、未成年のみんなはジュースで乾杯、みたいな企画もありました。
そういう面も他大が多くて地域が散らばっているので頻繁にはできないですけど、それなりに充実してるかなと思います。(笑)


コロナが落ち着いたらどんなことをしたいですか?

樋口)
やっぱり大人数で集まれないのでなんともですけど、コロナがもしなかったら合宿みたいなのをしたいですね。合宿とかしてみんなで1回親睦会みたいなことを1回リアルでやってみたいなとは思います。

あとは研究とか全体の会議とかもリアルで1回やりたいなと思います。やっぱり1回生が入ってきたのが4月だったとしても、半年くらい一緒に活動しているのに会ったことない人とかいるので。
何かしっくり来ない、そういったところを無くしたいなと思います。



万博から更に先を見据えてやってみたいことはありますか?

樋口)
今やっていることってある意味机上の空論で、机の上とかパソコンの上とかそういったもので考えているところがやっぱり多いんです。

実際にそれを形にするってなったら、そこの間にすごく高いハードルがあることはもちろん理解していますが、そのハードルをちょっとでも乗り越えて、ちょっとでも良いから今Honaikudeのテーマ班で考えて、みんなそれぞれのテーマ班が描く理想の未来像とか、こういう幸せな気持ちを抱いてほしいと思います。

そういった願いがちょっとでも現実に実装されれば、Honaikudeのメンバーとしてこれ以上ない喜びかなと思います。
答えになっているか分かりませんが。(笑)
そういう実装にちゃんと手をかけたいなという風に思っています。



卒業生などはどのようにこのプロジェクトに関わっているんですか?

樋口)
学生のうちにこの経験を積むということが大事だと思っていて、学生以外の方は基本的に活動に参加しておりません。
アドバイザーという形で先生方とか、そういう方には参加していただいていますが、学生として研究とか、それこそ先ほど申し上げたように研究、展示、広報という3つの軸では活動に入っておりません。

ただ比較的プロジェクトとかで小さなチームを組んで活動する中で、やっぱり僕自身今卒業された先輩方のある意味哲学のようなものを吸収して、脈々とそういったものが引き継がれているなという感覚はあります。

そういった面では卒業しても関われているんじゃないかなと思っていますし、多分それは僕だけの感覚じゃなくて、そういう風にチームが回るようなチーム作りを心に留めて活動しております。

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これからどういう学生に入ってきてほしいですか?

樋口)
もう全員に入って欲しいです。(笑)
人それぞれ個性ってあるじゃないですか。
そういう個性を大歓迎する団体なんですよ。
みんな癖強いから。(笑)

みんな癖強いからこそ、全員の個性を全員の個性としてちゃんと受け入れる体制ができているというか、みんなそういうマインドを持っています。

まず1回来てみてほしいですね。1回来てみてから考えて欲しいです。
難しいことを考えずに、なんでも良いから1回やってみよう!でぽんと来れる人には全員来てほしいと思っています。



これから入ってくる新入生や大学生にメッセージをお願いします。

樋口)
何かチャレンジしたいとか、もやもやしてるけど何か消化する所が無いとか、そういった気持ちを抱える人って決して少なくないと思っていて、それはかつての自分にもそう言えるんじゃないかなと思います。

今新入生とかで、大学生でも、俗に大人の方が熱意と言うものって大学生活の中できっと薄れていきやすい部分だと思います。
それを真空パックすることはできないので、今あるうちにぶつけられる環境がHonaikudeには絶対あると思うし、Honaikudeはやっぱり万博というすごく大きなものに向かっている団体なので、やっぱり1個1個のプロジェクトの質とかもすごく大きいです。

僕も1回生の時とかにそういうプロジェクトに携わらせていただいて、やっぱりこれまでとは全然違う壁とぶつかったりとかしましたけど、Honaikudeの良い所はすごくチームとして動くので、例えば1回生の僕がぶつかっても先輩方がすごくカバーしてくれたりします。

味方と一緒に壁を乗り越えることで得られるやりがいとか、ある意味仕事の楽しさとか、協調性とか色んなものを学ぶことができて、どんな方が来ても、どんな癖が強い方が来ても自分の成長を感じられると思うし、居心地が良いなと思う環境でチャレンジできるのがHonaikudeの凄さだと思います。

ぜひ1回、難しいことは考えずに、体験からでも来てもらえればなと思います。

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◯リンク

ホームページ:https://honaikude.net/
Twitter:@honaikude2025
Instagram:honaikude2025
note:Honaikude

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