T Ishikawa

訪問看護に関する研究施設のセンター長をしています。 講演・勉強会・研究相談・共同研究等…

T Ishikawa

訪問看護に関する研究施設のセンター長をしています。 講演・勉強会・研究相談・共同研究等はHPお問合せより ななーる訪問看護デベロップメントセンター:https://www.nana-dc.jp/ 業績: https://researchmap.jp/taketjmw

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EBNとは結局なんなのか

エビデンス・ベースド・ナーシング(EBN:Evidence-Based Nursing)という言葉は、いまでは看護師界隈で十分浸透しているように思います。 その一方で、先輩看護師から新人が「根拠は?」と詰められる、といった与太話がしばしば盛り上がります。そこには、EBNというものがなんとなく誤解されていたり、イメージだけで語られていたりするようにも思います。 そんな現状も踏まえて、研究者の端くれとして、そもそも「EBN」とは何なのか理解しておく必要があるなと思い、まとめて

    • 【GPTs】AIしょくぶつずかんを作りました

      子どもと散歩している時に 「道端の植物を調べながら散歩できたら楽しそう」と思い 「植物の写真を送ったら解説してくれるChatGPT」を作ってみました。 完全に自分が欲しいから作っただけですが、よかったら使ってみてください。 使い方まずは、気になる植物の写真を撮ってチャットに送ります(もちろんスマホでもできます)。 すると、次のような感じで植物の名前と説明が返ってきます。 名前だけでなく、子どもにむけた注意事項も返してくれるようにしました。 ちょっとした小話も教えてく

      • 【統計】相関が強い=傾きが大きい?(記事は無料)

         論文を読んでいると、2つの数字の関係性を表す際に「相関」が使われていることがあります。  よく聞く説明は「一方が変われば他方もそれに連れて変わるような関係」などかと思います。  例えば「国語の点数が高い人は、数学の点数が高い。つまり国語と数学の点数は相関している」などです。相関の強さは「相関係数(r)」で表すことが多いです。  もう一つ、2つの数字の関係性を表すものに「傾き」があります。「一方が1変化した時に、他方がどれくらいの変化するか」を表します。  中学で習う一次関

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        • 【訪問看護×データ】訪問看護は在宅看取りを可能にするのか

           高齢化社会の進展に伴い、終末期ケアの在り方が大きな課題となっています。  日本財団の調査によれば、67歳以上の高齢者の58.8%が人生の最期を自宅で過ごしたいと望んでおり、33.9%が医療施設を選択しています。子ども世代に対して「親が最期を過ごす場所」について尋ねたところ、58.1%が自宅と回答しました(1)。しかし、実際には65歳以上の在宅死は17.4%に過ぎず、最も多いのは病院での死亡であり、その割合は64.5%に達しています(2)(図1)。  患者が自宅で最期を迎え

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