石神井公園 2021.08.04

画像1 人間の悲哀とは、自己の範囲を知ることである。 生れ落ちた時、私は何も知らなかつた。 その時何の悲しみがあつたらう。 経験と教育とは日一日と私の、自己及自己以外の事物に関する知識を広くし、深くした。 自己の範囲といふものは、知れば知る程小さくなつてゆく、動きのとれぬものになつてゆく。   常に何らかの努力をせねばならぬ人間の運命を、私はしみじみと痛ましく思ふ。 石川啄木「人間の悲哀」より

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