人間のもんなんてなんもないのよ、実際。

「生かされている」といういのちの真実を、どこまでも私物化するような傲慢な生きかたに走り、しかもそれとも気づかぬ人間中心主義の深い闇の中で、人間自ら滅びの道を突き進む危うさを感ずる現在の状況でないでしょうか。

　　　　　　　　　　　　池田勇諦

朝の撮影散歩、毎年のことだが、春になると、気がつくと鳥の種類が減っている。

冬になるといつの間にか増えている。

パスポートもビザも持っていないよね、鳥たちは。

海を見れば魚も勝手気ままに行ったり来たり。

国境も海域も関係がない。

どこどこ産のウィルス、みたいなことを政治家や識者がのたまって、報道が拡散しているけど、ウィルスからすれば、どこで変異しようが、どこで誰にくっついてどこに移動しようが、別に狙ってやっているわけでもない。

縄張り意識を全面に打ち出して、罵り合い、貶め合い、時には武器を持ち出して殺し合う。
そんな一番おろかな生き物なんだよよね人間ってやつは。

屁理屈をこじつけて、縄張り争い。
住んでいる場所が違う、生まれた場所が違うってだけで差別する。

頭悪すぎでしょ。

そういやぁ、昨日、都知事が変異したかもしれないウィルスをさして地名を付け「〇〇株」とか言っていたな。
情けないったらありゃしない。
都知事が？
いや、あんなのを都知事に選んであたふた東京で過ごしている東京の有権者、つまり自分が。

言い訳をしておくと、いや、言い訳させて。。。
オレはアヤツに票を入れたことは一度もない！
言い訳するとこがまた情けない。

ここんとこ、特に８〜１０年、日本の首相にしても、都知事にしても、既得権益ばかりを主張して、他者を排斥することで自らを立てることしか考えていない、クサイもの汚いものは覆い隠してなかったコトにすることしか考えない、本当に自信のかけらもない人間ばかりが選ばれている。

つまり、日本の代表、東京都の代表がそんなんてことは、日本人の、東京都民の価値観もそんなゲスなもんでしかないってことだ。

区画だの国境だの、国だの、海域だの、勝手に人間が決めたことだ。

鳥も魚も虫もウィルスも、そんな知ったこっちゃない。

なんか、最近、ここらも暑くて、住みづらいし、別んとこに行きましょ。

食いもんないなぁ〜。
いや、あそこ行けば食べ放題だよ。
どこどこ？
あこよ、あこ。
わ！いつの間に。あそここないだまで山だったっしょ。
そう。で、ほら、なんか新種の猿いるじゃん、変なかっこして、走るの遅いし、力ないから、なんか、変な器具をいっぱい使わにゃなんもできないの。
あ〜、オラオラ系の猿ね、縄張りばっか主張してる。
そうそう。そいつらがまた新しく食いもんあそこに作ったんよ。
じゃ食べに行こ。

ま、熊や鹿からしたら、知ったこっちゃないでしょ、畑荒らしと言われても。
民家に出没したもクソもない。もともと、彼らの縄張りだったんだし。

せめて、勝手気ままに、おらが街だ、おらが家だ、言って、さんざんやらかしまくってんだから、くだらない領土争いだの、差別だのはすんなってことだな。

「わたし」があるという勘違いはさすがになくせないし、「わたし」などというものはないなんて理屈は通らないけど、せめて、いま暮らしている場所も、自治体も、国も、誰のもんでもないってことは解ってないとなぁ。

地位だ名誉だ金だ権力だに走っている奴らは、そこんとこが一番わからない可愛そうなヤカラなんだし、俺らがそこを彼らに教えてやんなきゃダメっしょ。

言いなりになって、ヘラヘラ仰せのとおりです、て、媚びてちゃダメよ。

お前の国でも、お前の都でも、お前の街でもないし、お前に使えているわけでもない、というのをちゃんと教えないと、いまの首相や都知事みていたらわかるでしょ、それすらも解っていないなって。

危険だよね、あんなのを良しとしている今の日本人って。