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史上最大級のブラックホールのペアを発見!合体目前でまさかの失速? スタンフォード大学らチーム

Science Alertの記事より、
銀河系の中心には超巨大なブラックホールが潜んでいると考えられていますが、今回、史上最大級の質量を持つブラックホールのペアがスタンフォード大学の天体物理学者ティルス・スルティ率いるチームによって発見されました。

このブラックホールペアは、地球から約7億5千万光年離れた銀河「B2 0402+379」の中心に存在します。質量はなんと太陽の280億倍にも及び、これまで発見されたブラックホールのペアの中では最重量級です。

しかし、興味深いことに、このブラックホールペアは互いに回りながらも合体を目前にして止まってしまっている可能性が示唆されました。ブラックホール同士は24光年ほど離れており、約300万年もの間、この距離を保ったまま安定した軌道を回っているのです。

通常、ブラックホールのペアは互いに近づき合い、最終的には合体すると考えられています。しかし、ブラックホール同士が接近する過程で、周囲のガスや星にエネルギーを放出して軌道が縮んでいくのですが、ある一定の距離になると、もはやエネルギーを放出する相手がいなくなり、合体が止まってしまうという「最終パーセク問題」が理論上存在するのです。

B2 0402+379は、この最終パーセク問題の好例と考えられます。過去の接近過程で、あまりにも多くのガスや星をはじき飛ばしてしまったため、ブラックホール同士が合体するためのエネルギー放出ができなくなってしまったのではないかという説が立てられています。

研究チームは、このブラックホールペアが今後合体するのか、それとも現在の状態のままとどまるのか、さらなる観測でガス量などを調べ、解明していく予定です。

今回の発見は、ブラックホールの合体過程の解明に大きく貢献するだけでなく、最終パーセク問題の謎にも迫る手掛かりとなりそうです。

詳細内容は、Science Alertが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7

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