田尻久子さん「これはわたしの物語 橙書店の本棚から」

「いい本はゆっくり長く売りたいと常々思っている・・・」

「これはわたしの物語 橙書店の本棚から」
田尻久子

 熊本「橙書店」の店主、田尻久子さんが新聞や雑誌などから依頼された書評などをまとめた作品です。

 冒頭の文のように「いい本を長く」売っている本屋さんは理想的だなと思います。

 1人の店主が考えた定番商品を置きつつ、本屋さんのイベントの1つとして、例えば、1ヶ月5人限定で1人3冊本を選び、特設コーナーを設置するなどするとその本屋さんへの思い入れも強くなり足を運ぶ回数が増えるかもしれません。

私が3冊選ぶとすれば・・・
◆赤ちゃん〜
・「かおかおどんなかお」
・「しろねこしろちゃん」
・「はらぺこあおむし」
◆小学校低学年
・「ねぐせのしくみ」ヨシタケシンスケ
・「チリとチリリ」どいかや
・「めっきらもっきら どおん どん」
 長谷川摂子作、ふりやなな画
◆小学校高学年
・「宮沢賢治詩集」
・「杜子春」芥川龍之介
・「兎の眼」灰谷健次郎
◆中学生
・「シャーロック・ホームズの冒険」
・「オデュッセイア物語(上・下)」
  岩波少年文庫
・「モモ」ミヒャエル・エンデ
◆高校生
・「蜜蜂と遠雷」恩田陸
・「また、同じ夢を見ていた」住野よる
・「メモの魔力」前田祐二
◆大学生
・「雨・赤毛」サマセット・モーム
・「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー
・「精神と物質」利根川進、立花隆
◆仕事を始めて3年目ぐらいまで
・「自分の仕事をつくる」西村佳哲
・「プロフェッショナルの条件」
 P・F・ドラッカー
・「哲学」稲盛和夫
◆のんびりひなたぼっこしながら・・・
・「塩一トンの読書」須賀敦子
・「旅をする木」星野道夫
・「ジーノの家」内田洋子
◆何かをやり直したいと思った時
・「カーテンコール」加納朋子
・「裸でも生きる」山口絵里子
・「非常識な成功法則」神田昌典
◆どんな本を読もうかな?と思った時
・「THE BOOKS green」ミシマ社
・「本をつんだ小舟」宮本輝
・「千夜千冊エディションシリーズ」松岡正剛
◆「あーもう嫌だ!!」と感じた時
→誰かに話すか、日記を書く方がいいかな?

 ロングセラーも、紹介がないと手が出ないことがあるため、すぐれた書評やPOPなどがある、ゆっくりと長く売ってくれるような本屋さんが近くにあってほしいな!と感じました。 

「これはわたしの物語 橙書店の本棚から」
田尻久子/西日本新聞社/2023.8初版

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