奈倉有里さん逢坂冬馬さん「文学キョーダイ」
3歳違いの姉、弟の対談です。奈倉さんの「夕暮れに夜明けの歌を」と逢坂さんの「同志少女よ、敵を撃て」を読んでからこの対談を読むと作品への理解がさらに深められました。
戦争の話が多かったことを振り返り、奈倉さんが最後にこうおっしゃいます。
「閉塞感に苦しむ人の心が少しでも和らぐような、世界の人たちが少しでも協力して平和な社会を築いていこうと思えるような、風を吹かせていこう。」
「ペン」という銃を持ったセラフィマが「敵を撃つ」のではなく、「強い意志を持った静かな風」を吹かせているような気がしました。
「同志少女・・」の登場人物の名前や時代考証を奈倉さんがされていたとは・・・
編集の方よりもお姉さんのダメ出しの方が厳しく、逢坂さんの「同志少女・・・」が単行本化される際に書き直した部分もあったそうです。
「文学キョーダイ!」奈倉有里、逢坂冬馬
文藝春秋/2023.9.1刷
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