若松英輔さん「言葉のちから」伝統と因習について〜池田晶子の教え/日本経済新聞2023.10.28

 日本経済新聞の土曜版「詩歌・教養」コーナー若松英輔さんのエッセイ「言葉の力」を毎週楽しみに読んでいます。
 10.28の記事は「生きるとは何かを考える」と副題がつきますが基本は「読書」についての内容で、池田晶子さんの「読む」ことについての一言が若松さんの読書への態度を変えたとのことでした。
 読書離れは3つの因習によるものと推測し、伝統の重要性も伝え、「読むこと」を「食べること」に置き換え、口あたりのよいものばかり食べることへの懸念を記します。

何を読むべきかと悩む前に読むとは何かを考える。どう生きるべきかと悩む前に私たちは、生きるとは何かを考えなくてはならない。

若松英輔「言葉のちから」日本経済新聞2023.1028

 私にとって「読む」とは「楽しみ」であり、「救いを求める」ことでもあり、「自己形成の一助」でもあります。
 楽しみの読書とは、例えば小学生の頃「シャーロック・ホームズ」シリーズを読んだときのように夜中まで時間を忘れて読み耽ったり、「蜜蜂と遠雷」のような分厚い本に引き込まれて日常生活そっちのけでピアノコンクールの世界に浸ってしまうような読書です。
 また、人生で悩んだ時は自己啓発本に救いを求め、稲盛和夫さんの「哲学」やP・Fドラッカーの「プロフェッショナルの条件」、中谷彰宏さんの数々の著作などに「救い」や「自己形成の一助」を求めたこともあります。

 一方「生きるとは何か」と言われれば「どう死ぬかを模索すること」だと思います。
 自らの寿命が全うされるのがいつかはわかりませんが、精一杯生きて、何か1つでも後世へ残すことができれば「生きた」と言えるのではないでしょうか。

 人生は太平洋を延々と泳ぐのに等しいので、息継ぎしながら、時には立ち泳ぎしたり、上を向いて浮かんだりしながら、少しずつ進んでいくしかないのかな?と新聞を読みながら考えているとお腹も空いてきたので、口あたりの良いご飯を食べることにしました。

考えてるだけでなく動かねば!! =因習

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