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2018年1月の記事一覧

川上弘美はゆうれいなのかもしれない −−『大きな鳥にさらわれないよう』を読んで

川上弘美の『大きな鳥にさらわれないよう』を読みました。

川上弘美の真骨頂だ、と思う。
そして、川上弘美というひとの書くものにどうしてこんなに惹かれるのかということについて思い至りました。

遠い未来のSFでありながら、いっぽうでこれは神話でもありました。
遠い未来、人類が衰退してゆく物語です。おそらくディストピア小説と呼ばれるものだと思います。
ディストピアというのは、もっと私から離れたもので、

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