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ちんちんを対面ではなくどう見せればいいのか。同じく短歌も。

 さて、ちんちん短歌・増補改訂版を作りました。

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 表紙こそ前回とほぼ同じですが、中身は100首くらい入れ替えており、ちゃんと千首あるかも確認しました。これを、2021年5月16日の文学フリマで売ります。

 ですが、緊急事態宣言があり、文フリはもしかしたらなくなるかもしれない。なので、印刷会社に仮注文までしたが、本注文は決定かそうでないかを見てからになると思う。つまり、今回100部刷るつもりなのだけれど、文学フリマが無かったら短歌の載っている同人誌など、売れないだろうと思ったのだった。

 そもそも、物理的なものを、非対面で売れるとは思えない。短歌って物理的なものだと、ぼんやり思っている。紙に印刷されたインクの染みを見て、私たちは短歌だと思ってないか。電気式で表示される画面の点滅をみて、それは短歌かなあとは思ったのは、同じ文字列情報でも、なんかなあ、なんか……なんか違うなあ。

 それは、生のちんちんを見るのと、ディスプレイ越しに見るちんちんと、違いがあるのと似てないだろうか。

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 生のちんちんと、短歌の文字情報があるインクの染みのある紙は、同じものだと思う。同じく、燃やしたら燃える。ちんちんは燃える。
 ディスプレイに火を近づけても、ディスプレイは焦げるかもしれないが、短歌は燃えない。

 要するに火をつけて消えてしまうかどうかにプライズがある気がするのだった。肉体は火をつけると燃えてしまう。

 燃えない体を持ってしまった(持たされた)短歌って、値段が付くのだろうか。値段とは、金とは、物に値段をつける行為とは、信頼の数値化と聞いた事がある。 
 燃えないものに、私はあんまり信頼がおけないのではないか。

 「一度読んだら消える本」というものがある。

【アグリッパ(死者の書)】
https://nipponkaigi.net/wiki/Agrippa_(A_Book_of_the_Dead)

 これは感光物質で作られたインクで印刷された本で、一度光に触れると文字が消えてしまう性質がある。一度読むと消えてしまい、何もなくなる。読めなくなる。

 短歌ってそういうものではないかなあとも思う。本当は、一度読んだら文字としては、物質としては消えるべきではないか。それが、信用というものではないか。それが、燃える命というものではないかなあ。ちんちんなのではないか。

 そんなものを値段をつけて売ろうというとき、はたして、非対面で、一度も物質化を経ていないものを、人は信頼し、自分の他者のためになした労働を信頼に変えた証である紙幣や貨幣と交換するだろうかなあ。

 猫氏、よくタダマンをする。タダマンとは、女性と金銭を介在させずにセックスをすることを、女性の尊厳を奪う形で名付けたられた蔑称なのだけれど、セックスでお金を払ったことはあんまりない。

 なんでだろうなあ。燃やさないからだろうか。女の子のまんこをもやさないセックスをしているからだろうか。

 日本神話で、女性神イザナミは炎の子を産んだ時、ホト(まんこ)が焼けて死んでしまった。日本の歴史で、まんこを焼いて殺すことができるたのは、この炎の神・カグツチのみではなかったか。イザナギですら、自分のちんちんではイザナミを焼き殺すことができなかった。

 カグツチはいかなる神かと言うと、その後父であるイザナギに殺される。殺されて、その死体からさらなる神が生える。それだけの神だ。生まれた瞬間、まんこを焼いて母を殺し、その後父に殺される。

 そこに、なんだろうなあ、課金の余地のなさに圧倒される。俺はどう頑張っても、カグツチにはなれない。本当の意味でのセックスって、カグツチみたいにならないといけないのかなあ。でも俺、神じゃないし、俺の好きな女の子も、神じゃないしなあ。まんこ焼きたくないしなあ。

 ロシアにヤキマンコという地名があるらしいが、少し調べると実際は「イェキマンカ」と発音するらしく、つまり、ヤキマンコなんて実在しない。

 実在しないんだよなあ。
 本当のセックスも、実在しないんだよなあ。
 ちんちんもそう。ちんちん短歌も、印刷しない限りは存在しない。

 存在しないものを、何を、どう、あなたの人生と交換したものか。
 まだ印刷はしていない。
 ちんちん短歌の印刷は止まったままだ。

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 本日の有料部分は、ちんちん短歌の増補改訂が終わったのに、ちんちん短歌2を作るべく新作短歌を10首、今こしらえました。こちらは収録されていません。ずっと未来にまとめられるかもしれない短歌たちです。

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