体幹機能-解剖学から考察するー
おはようございます。yôtûyaです。
今回は腰痛に関連する体幹の話です。
体幹を解剖学をベースに考えていきます。
それではお願いします。
腰部の骨格の特徴
胸郭と骨盤の間で身体を支える唯一の骨要素です。
そのためとても不安定なことが挙げられます。
腰椎は頭部・上肢・胸椎の重さを支える、運搬動作などの力作業の際の土台として働き尚且つ体幹の運動のために大きな可動性を必要とされる身体部位です。
上記に挙げた土台としての機能と柔軟性の両立のためには強い力学的な構造と安定した可動性が必要となります。
そのため構造として腰椎は頸椎や胸椎に比べて大きいだけでなく、
椎間関節の関節包が腹側で黄色靱帯、背側で多裂筋と結合する2)などの静的安定化機構を持つとともに、筋肉による動的安定化機構を備えています。その最たるものが腰椎両側の固有背筋群をつないで腹部を取り巻く側副筋群と、これらに関連する筋膜及び腱膜です。
背筋群の役割
背筋群は脊髄神経後枝の支配を受ける外側群と内側枝に支配される内側群に分けられます。
外側群は横突起より外側にある腸肋筋と最長筋、および板状筋から構成されます。
内側群は横突起の内側にある棘筋と横突起筋(半棘筋、多裂筋、回旋筋)などからなります。
外側群の背筋群は表層の大部分を占める大型の筋で、多椎骨間にわたって走行し、身体への外的な負荷に対して脊柱の安定性を保つ機能を持つます。
また運動方向の決定、脊柱全体を動かす力点ともなります。
一方、内側群は深層の小さな筋で横突起と棘突起の間を走行します。
筋紡錘に富み、椎骨間の位置変化を中枢神経系に伝達する役割を担っている。また椎骨を安定させ椎骨間の細かい運動を調節するように機能します。3)
今回は腰椎の役割と大きく2つに分けて外側群、内側群について紹介しました。今後は各筋肉について細かく紹介していきます。
引用書籍
1)運動器の臨床解剖アトラス 医学書院
2)川村和之:胸腰部 工藤慎太郎(編著):運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略.2017
3)昭彦:体幹機能障害の分析および治療-腰椎の分節安定性.2007
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