読書感想文の回「教誨」
2023年2月21日
そう言えば…
私の読書熱に火をつけそうな予感がした小説、読み終わりました。
読了後、しばらく放心状態になるくらい心を持っていかれた本でした。
その本はこちら↓
あらすじはAmazonからそのまま引用すると…
タイトルの「教誨(きょうかい)」という言葉…聞き慣れないし、そもそも私は読めませんでした。教誨の意味はWikipedia先生によるとまず「教えさとすことを言う」と書いてありました。
ただ、この本でいう教誨はこちらですね
↓
「教誨(きょうかい)とは、刑務所等の矯正施設において受刑者の育成や精神的救済を目的として行われる活動で、教誨を行う方を教誨師と呼びます。」
死刑囚はいつ刑が執行されるかわからないまま、毎日その日が来るのをただ待ちます…その日が来たらその日の朝突然知らされるそうです。
もちろんそれ相応の罪を犯しているわけなので同情の余地はないのかも知れませんが、その日を待つ死刑囚の精神状態はそれはそれは想像を超える恐怖でいっぱいだと思います。
だから教誨師と呼ばれる人たちが精神的救済を目的として定期的に死刑囚と会って話をする…そうことのようです。
ネタバレなしで感想を書くと…
読んでいる間ずっと苦しくて辛くて息が詰まりそうで…
響子がなぜ犯行に及んだのか…
最後の言葉「約束は守ったよ、褒めて」の約束とは何か…それがわかった時、正直なんでそんなことで…って思いました。そこには田舎独特の閉塞的な社会が背景にあったりするのですが、読んでいるだけで息が詰まりそうでした。
なんでこんなことになったのか?
響子の人生って何だったのか…
そして死刑執行のその時はやってきて…教誨師と話した後、犯行に至った経緯を思い出すシーンなんて涙が流れて字が見えなくなってしまいました。
こんなに心を持っていかれた本はそうそうなかったと思います。
帯に書かれた通り、ホントにしばらく放心状態になってしまいました。
著者も執筆中、辛くてなんども書けなくなったそうで、こんなに苦しかった作品は初めて…と書いてありました。
罪を憎んで人を憎まず…
どんな理由があったとて、たとえ殺意がなかったとしても、人を殺すということは許されることではありません。
でも、どうしても響子を憎むことができませんでした。憎むどころか自分だってもしかしたら…とゾクっとするくらい、響子に感情移入してしまいました。
読むのが苦しくなる本ではありましたが、心が揺さぶられるとても良い本でした。教えてくれた友に感謝です。
そして、肝心の読書熱に火がついたか?と言われれば…
多分小さな火はついたと思います(笑)あとはこの火が絶える前に早く次の本を読んで消えないようにしようと思います(笑)
ここまで読んでくださったみなさんも、機会があったらぜひ読んでみてください。
では、また明日。
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