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お金は「借金」から作られる

お金のしくみ、ご存知ですか? 学校でも意外に教えてくれないお金のしくみ。お金ってどうやって生み出されているか知ってますか? 答えは題名にあります!

そうなんです、お金は借金から作られているんです。「何言っているの?」と思われた方、この際ですから、一緒に学びましょう!

お金のルーツは「預り証」?

現在の貨幣制度、どうやって始まったかご存知ですか? 実は、通貨は結構昔からある制度です。 世界最古と言われる硬貨は、紀元前7世紀(紀元前670年)、小アジア西岸に栄えたリディア王国で作られた「エレクトラム硬貨」だそうです。

しかし、紙幣を活用するようになったのは、17世紀のイギリスと言われています。そして、その始まりは「預り証」なのです!

中世ヨーロッパには、金匠(ゴールドスミス)と呼ばれる職業がありました。この金匠は、金を加工して様々なアクセサリーを作ったり、金を預かったりしていました。そして、顧客から金を預かるときに「預り証」を発行するようになっていました。

この「金の預り証」が現在の紙幣と同じような使われ方をしました。この預り証を金匠のところに持っていけば、金と交換してもらえる。だから、金をわざわざ持ち出さずに「金の預り証」と金の代わりに差し出して売買に使うようになったのです。

そして、ある金匠が「金を預けている客の大半は金を預けっぱなしにしている」という重要な発見をしました。ですから「保管している金よりも多くの『預り証』を発行できるのではないか」ということに気が付きました。なんと、これが現在の紙幣のルーツなのです。

紙幣制度の問題点

「金の預り証」方式の最大の問題点は、紙幣の流通の出発点がすべて「融資」つまり「借金」であることです。つまり、銀行から借金をする人がいて初めて紙幣が社会に流通するのです。

そして、世の中に出回っているお金は、借金の「元本」分だけです。しかし、借金は利子をつけて返済する必要があります。あれ?なにか変だなと思ったあなた、勘が非常に鋭いです! なんのこと?と思われた方、よーく考えてみましょう。

世の中、常に金不足?!

どこに矛盾があるかというと、世の中に出回っているお金は元本分しかないのに、利子を返さないといけないのです。つまり、利子分のお金が世の中にないのです!

具体的にお話しましょう。日本の紙幣を発行しているのは日本銀行です(だから、紙幣の正式名称は「日本銀行券」です)。そして、日本銀行が日本社会全体に対して、100兆円を貸していたとしましょう。利子を1%とすると、日本社会全体で101兆円を日本銀行に返済する必要があります。しかし、世の中には、元本分の100兆円しかないのです。

では、1兆円はどこから出てくるのでしょうか? 答えは「新たに1兆円、日本銀行から借金する」です。これがお金を生み出すカラクリなのです。これを繰り返すことにより、あたかも「世の中のお金は十分ある」と錯覚してしまうのです。

つまり、我々の社会は「新たに借金し続ける」ことが義務付けられているのです。

私はこの話を聴いたとき、結構なショックを受けました。そして、なぜこれが常識にならないのか、不思議でしかたがありません。また、普段身近に使っているお金のことを、まったく知らない自分に気がついた時、お金についてもっと学ばなくてはと思いました。

みなさんは、どう思われましたか?

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