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社内で「海外No codeプロダクト調査報告会」を実施した話

こんにちは、TAM(*)の北村です。

今回は、先日社内で開催した「海外No codeプロダクト調査報告会」についてレポートします。

最近、GAFAをはじめとするNo codeプロダクトのM&A、大型調達が特にアメリカ、ヨーロッパで目立ってきており、実際多くの企業・個人がNo codeプロダクトを利用してWebサービスやアプリを開発しています。海外では、No codeが流行から新たな常識として浸透しつつある中、国内でも様々な産業領域でNo code系スタートアップが勢いを増しています。

今回の報告会では、数あるNo codeプロダクトの中で、「アプリを作れるクラウドサービス」という領域で調査を行い、Yappliのグローバルでのポジションを明らかにしつつ、機能・ターゲット・価格・組織などを網羅的に比較・分析をし、報告しました。

この記事では報告内容の詳細に触れないものの、僕が調査を始めた動機から報告を行って感じたことまでをまとめ、社員のプロダクトに対する「想い」を感じ取ってもらえればと思います!

(*)テクニカルアカウントマネージャー:Yappliプラットフォームと外部システムを繋げる際に課題となる事項を解決しながら、クライアントの要望が実現出来る連携システム構築のディレクションを担う部門。

開催のきっかけ

僕は、2019年の10月にヤプリに入社し、もう少しで1年が経とうとしています。元は通信キャリアで主に無線通信の開発・企画に携わっていたのですが、4年目が過ぎた頃から次のステップに進みたいと考えていたところ、ヤプリとご縁があり入社しました。

前職では、直接Webやアプリの業務に携っていたわけではなく、プライベートで簡単なWebアプリを作る程度だったため、まずは業界知識を身に着けることで周囲の方との差を埋めていこうと考え、同期入社のエンジニア 松川さんと勉強会を始めることにしました。そこで何を調査・学習するか考えていたところ、海外ではYappliのようなプロダクトがいくつかある、ということを聞き、ググり始めたのが調査のきっかけになります。

あったとしても2, 3個くらいだろう、と高を括っていたものの、実際はNo code/Low codeという大きな業界が認知されており、その中でもブラウザの管理画面でアプリが作れる、というYappliの根幹にも関わるアイデアが意外と存在していました。これには割と焦りました。

入社するまでYappliは唯一無二でぶっ飛んだアイデアだと思っていたものの、競合の存在に気づいてしまったからです。。(実際は競合しないことが調査を進めるにつれてわかります)。数年前から海外ではM&Aや大型調達が活発になり始めたことは軽く調べてみただけでもわかったため、これは真剣に調査するしかない、と思い、次の2つを目的に据えて調査を開始しました。

1)Yappliのプロダクト開発に役立つ情報の収集
2)グローバルスタンダードの理解

※ただし技術や機能だけにこだわらない

プロダクト以外の要素によってプロダクトの在り方が決まってきたりもするので、目的達成のためにこの※印部分も重要だと思っており、網羅性はかなり重視して調査を行いました。
調査方針・観点の整理と実調査は僕、松川さんにはそれらを共有し調査の方向性などについてアドバイスをもらう、という役割分担で進めていきました。

調査する上でやったこと

調査、というとググるだけでしょ、と言う方もいるかと思いますが、意外と地道で大変な作業だったので一部を紹介させて頂きます。

・調査対象プロダクトの選定:比較サイトの確認、地道な検索作業
・調査観点洗い出し:Yappliの機能と他社の機能の洗い出し
・プロダクトの確認:フリープランでとにかく触りまくる、HPの確認
・盛り上り度合いの確認:ニュース・採用サイトの確認
・Yappliの課題確認:各部署へのヒアリング
・社員の興味ヒアリング:各部署へのヒアリング
・報告観点の洗い出し

プロダクトを試すことは好きでやっていたものの、これまで調査業務というものをやったことがなかったため、結構な時間と労力を費やしてしまいました。。

苦労話…。

前節でやったことを書きましたが、ここで、苦労した部分を振り返ってみようと思います。

■プロダクトの確認作業

きちんと機能の有無とその完成度を調査しようとすると「実物」を触るしか方法はないため、フリープランやお試し期間のあるプロダクトはアカウントを作成し、とにかく触ってみました。

有料プランしかないものは、資料を取り寄せて読み込んだり、HPの情報を漁ることで補完しました。機能数が多いプロダクトについては設定を色々試して確認を行っていったため、ものすごく疲れたことが記憶に残っています。。

(アカウント作成の際に電話番号を入力したプロダクトは、あまりにも使いすぎたのか、イギリスから何度か電話がかかってくることもありました。)

Yappliの課題確認

調査は、課題に対して行うのが効果的なので、社内の課題をヒアリングすることにしました。ただ当時は入社したてだったため、そもそも自社プロダクトの課題などわかるはずもなく、開発、マーケティング、セールスなど色々な部署の方にご協力を頂きました。

その中で、プロダクトの根幹部分のUI/UXデザインを担当されている城さん、山﨑さんには課題を多く聞くことができ、調査とは直接関係のないお話もさせて頂いたことで、今でもそれがプロダクトの理解に大きく役立っています。

よかった話!

一方で、振り返るとポジティブなことも非常に多く、ここでは皆さんからもらった熱いサポートの一部を記しておこうと思います。

■エンジニアさんのメンタリング

入社当初から仲良くしてくださったエンジニアの山田さん(@YamadaMuscle)は、週に1度打合せで、報告内容に対するエンジニア視点のリアルな意見を共有してくださいました。

例えば「XXはエンジニアとして興味あるけど、YYは全く興味がない」といった率直なご意見も頂き、そのおかげで、調査内容まで立ち戻ってより意義のある調査を行うことができましたし、エンジニアサイドの感覚を自身の中に取り込むことができました。

報告範囲の拡大

元は僕が所属するTAMチームで小さく報告会を実施する予定だったのですが、僕の活動を見つけてくださった方がおり、カスタマーサクセス本部全体向けの報告会を行うことができたり、CMOの山本さんに一対一で報告会を行う機会を得たり、本来の想定より多くの方に情報共有を行うことができました。海外プロダクトを知ることが本業に直接関係はないものの、結果、40~50人程の方が参加してくださり、質問も活発に頂けたため、社員の熱量を感じることができました。

報告会の実施

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報告会は、2種類に分けて実施しました。
 ・概要編:調査結果をまとめて報告
 ・ワークショップ編:僕が直接海外プロダクトを操作しながら説明

コロナの影響でZoomでの開催となってしまいましたが、一人一人の表情を確認しながら行うことができ、問題なく実施することができました。報告内容のハイライトは、このようなものとなっています。

・比較的、Yappliの方が機能が豊富で作り込みができる部分が多い
・Yappliはデザインの柔軟性が圧倒的に高い
・グローバルでは低価格で裾野を広く取るビジネス形態が多い
・組織体制もヤプリと全く異なる

機能面もそうですが、価格や組織などで差分が見つかり、Yappliはグローバルでも特異なプロダクトであり様々な可能性を秘めていることを確認できました。特にデザイン設定の自由度が高く、コーディングせずともスクラッチと同等のUIが実現できる部分はグローバルで見ても珍しいため、調査結果から自社プロダクトに対して自信を持つことができました。

こういった結果に対し、思いがけず他部署の社員からもYappliの魅力を伝える材料になりそう、といった感想や、デザイナーさんからもポジティブな感想を頂くことができました。

まとめ

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この活動は試用期間中に始めており、そもそもYappliというプロダクトにすら詳しくなかったことや、調査量が膨大であったこと、などなど進める上での課題が多かったものの、社員の皆さんのご協力もあり、報告会まで漕ぎ着けることができました。

ただ、調査できていない重要なプロダクトもまだまだあるため、今後も継続してNo codeプロダクトの調査・分析を続けていきたいと思っています。また、国内のNo codeコミュニティにも最近入り始めたため、業界の変遷を直に体感しつつ社内に良質な情報をお届けできたらと思っています。

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