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変若水と死水

変若水と死水 月と不死
 昔々の大昔のこと。
 お月様とお天道様が、人間に長命の薬を与えようと思って、月のアガリヤザ マガを使いとして使わされた。
 アガリヤザマガは二つの桶を担いできた。
 その一つには変若水が、 今一つは死水が入っていて、人間には変若水を浴びせ、生き替わる事と長命をもたせよ、蛇には 死に水を浴びせよ、ということであった。
 ところが、その途上で、アガリヤザマガが小便をして いるスキに、大蛇があらわれて、変若水をジャブジャブ浴びてしまった。
 アガリヤ ザマガは驚きあわてた。
「どうしよう、仕方ない」
 そうして泣き泣き、死に水を人間に浴びせだ。

 顛末を聞いたお天道様は大変お怒りになって、アガリヤザマガに罰を与えた。
  アガリヤザマガは今も月の中にいて桶を担いで立ちはだかって罰せられている。


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