[ interview#1-13 DF 小池龍太(柏レイソル) ]

記念すべき第一回の取材note投稿は、レノファ山口から加入したニューフェイス・小池龍太選手のインタビューをお送りいたします。
このインタビューは始動日と指宿キャンプから帰柏後の2回からの構成となっています。
小池選手のフィロソフィーの一部や高いモチベーションがうかがえる取材となりました。

【1月14日:日立台にて】「純也くんをオーバーラップできるSBに成長したい」

——柏レイソルからのオファーが来た時の気持ちは?オファーには驚きましたか?
R「まず、驚きよりも、率直にうれしかったのと楽しみの方が大きかった。J1のクラブから評価していただいたことはすごくうれしいですし、そこで自分に自信もつきました。準備期間は多くいただけましたし、その後の山口の生活では、より責任感を持ってやらなきゃいけないというのも感じたので、その期間で成長できたところを今シーズンどれだけ見せられるかが課題です。100%で取り組みたいと思います」

——レイソルから評価されたポイントはどこでしたか?またご自身の特長を教えてください。
R「特に走力のところは評価していただきました。自分のアピールポイントでもあるので、自信になりましたし、これからもっと上げていかなきゃいけないと思います。常に違う相手と試合をする中で、相手が嫌がるプレーを何回できるかというところを常に意識してサッカーをしていましたので、そのあたりがJ1でも通用するように、レイソルの中で自分をもっと磨けたら、と思っています」

——小池選手が感じていたレイソルのサッカーの印象は?
R「柔軟性に富んだサッカーをするクラブだと思っています。パスサッカーもできて、縦に速いサッカーもできる。日本サッカー界がやろうとしているサッカーを意識してやっているチームだと試合を見て感じていました。自分もそのチームに合っているとも思っていますし、また新たな起爆剤じゃないですけど、自分のところで新しいリズムだったり、勝機を見出せるようになれればいいかなと思います」

——ただ攻撃参加していくだけではないレイソルにおけるSBの役割をどう思う?
R「どの選手もいいSBばかりです。自分は今までやってきたこと、自分の色というか、評価してくださっていることを続けようとは思うんですけど、相手の裏を取る動きだったり、点を取りに行くところがより重要になると思います。今までの右SBは守備重視、ビルドアップ重視だったところを、自分が得点までも取れれば、必要な選手になれると思うのでそこは意識してやりたいです」

——レイソルは前に強い選手が揃っています。
R「その個性あるパワフルな選手たちを上手く使うのも自分たちの能力次第ですし、そういう選手を活躍させるっていうのは試合に勝つ上で絶対に必要なので、まず第一に考えていきたいなと思います」

——すごく真面目ですね(笑)。
R「そこはある程度…真面目すぎるところもあると思います。サッカーへの姿勢は常に100%。そこはプロとして絶対に変えてはいけないところです。私生活ではチームメイトと打ち解けるためにキャラを確立したり(笑)、そういうところも大切だと思うんですけど、まずサッカーで評価されることをプロとしてやっていきたいです。アピールポイントである走力の部分は、やらないとメンバーにも残れないと思いますし。サッカー選手をやっていく中で、日本代表っていうのは意識しなければいけないところ。そこに辿り着くためにアピールポイントを増やして、柏から日本代表にいけるように頑張りたいと思います」

——中村航輔、中谷進之介、中山雄太という世代別日本代表常連組が揃うDF陣。そこに入っていく気持ちは?
R「最初から仲良くしてもらっていて、入りやすかったです。同世代でそういうステージでプレーしている選手からは、学べることも多いし、学ばなきゃいけないと思っています。自分にとってはそういう選手が近くにいるっていうことはポジティブに…楽しみですし、それぞれからいいものをどんどん盗んで、良い選手になりたいと思います」

——右サイドで縦の関係を組むであろう伊東純也選手はとにかく速い選手ですが…。
R「自分が純也くんを追い越せる選手になれれば、もっと脅威になると思う。純也くんを使いつつ追い越せるようになれば……たぶん純也くん以外の選手も追い越せると思うので(笑)、自分は純也くんを上手く活かせる選手になりつつ、純也くんをオーバーラップできる選手に成長したいと思います」

——スタンドが近い独特のスタジアム・日立台をホームに戦うわけですが。
R「すごく近いですし、自分も試合を見ているうちに、『1日でも早くあのピッチに立ちたい』って思っていました。まずチームで高い評価を受けないと試合には出られないと思いますし、サポーターのみなさんを筆頭に、選手やフロントからも評価を受けられる選手になれるように日々努力しますし、その努力の積み重ねがピッチで表れて、たくさんの声援をもらえる選手になれるように頑張りたいと思います」

【2月7日:日立台にて】「クロスや最後のプレーの質で『違い』を」

——加入から1ヶ月が過ぎようとしています。レイソルのサッカーへの適応はいかがですか?
R「J1では試合の中でボールを失ったら、再び奪い返すことが難しいと思うので、『ボールをより大切にしていこう』とか『イージーミスを無くそう』という意思疎通があり、それをどうすべきかは選手間で常に話し合っています。試合全体の感覚を取り戻すことと同時に、『どこでどうボールを持つのか?』ですとか、『ボールを要求するタイミングや動かし方』を詰めていきたいですね。レイソルでプレーしてきた選手たちの『タイミング』を知ることはとても大切ですし、自分が山口でどのようにプレーしてきたのかを伝えることも必要だと感じています。貪欲に吸収していきたいですね」

——練習の中で見せているクロスの精度や種類がとても印象に残っています。インスウィングやグラウンダー、ストレートボール…「走力」プラスアルファの部分が徐々に表現できてきたのでは?
R「クロスに関しては他の選手に劣っていると痛感しています。『今、どんなボールか必要なのか?』というイメージをしながらのプレーを常に意識しています。J1の戦いの中で、クロスや最後のプレーの質で『違い』を出せる選手になりたいですし、良いボールを高い確率で供給できる選手になりたい。『違い』を手に入れるにはまだまだ時間と努力が必要なので、『1日1日を大切に』と練習に臨んでいます」

——小池選手が強い関心を寄せていた伊東選手との連携。あるいは前線に控える強烈な個性を持つ選手たちとの共通理解を深める「逆算」のような作業も必要なのかもしれません。
R「攻撃についてもたくさん話し合えています。ニアへの速いボールやマイナスのクロスは効果的だと感じています。前線の選手たちが良いポジションに入ってきてくれるので、とても助かります。強烈な攻撃陣が揃っていますから、多少アバウトなボールを入れる選択もありだと思いますし、数的優位にあれば、ピンポイントで合わせることもできる。選択肢が豊富なのはすごくありがたい。一瞬のプレーではありますけど、状況に応じて、一番良い選択をできるように、クロスの精度や動体視力なども意識していきたいです」

——開幕も日に日に近づいています。気になる小池選手の仕上がりについては?
R「自分は『100%のプレーを出す』ことを常に意識しています。それはプロのサッカー選手として当たり前のことだと思っています。リハビリから始めたこともありますし、まだチームの全ての選手とはプレーできていないので、現在のチームの完成度については口にすることは少し難しいのですが、もっともっと、チームメイトとコミュニケーションを重ねていって、プレーに繋げていきたいですね」

——その後、小池選手のニックネームはどうなりましたか?
R「ブラジル人たちは『R』と呼んでくれましたが、今はだいたい『リュウ』ですね!『雄太』と聞き間違えないように、『タ』を外して、『リュウ』で呼んでもらっています。サポーターのみなさん?もちろん、『リュウ』でも『R』でも、どちらでもお好きな方でお願いします(笑)」

【Ryuta Koike profile】
■ポジション:DF ■背番号:13
■身長・体重:169cm・64kg ■生年月日:1995年8月29日(21歳)
■出身地:東京都
■経歴:松ヶ谷FC-横河武蔵野FCジュニア-JFAアカデミー福島-レノファ山口-柏レイソル

interview by 神宮克典
©Libretas de Tiki-taka_magazine

#インタビュー #スポーツ #サッカー #Jリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?