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シンポジウムを終えて

 先日、私は「同志社大学男女共学実施100周年記念シンポジウム」に参加してきました。このイベントに参加しようと思ったきっかけは、「同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム―海外先進事例に学ぶ私立大学のダイバーシティ推進モデル―」というオンラインイベントに参加した際に、ダイバーシティやジェンダーについて興味を持ったからです。

 本イベントは、株式会社資生堂代表取締役会長の魚谷雅彦氏による「未来をつくるダイバーシティ経営」、同志社大学社史資料センター調査員の小枝弘和氏による「女子学生の現在地―同志社大学のダイバーシティ前史―」、同志社大学リケジョプログラム(わたしのサイエンスプロジェクト)紹介、本学OGと現役大学生による座談会、というような4部構成となっていました。また、イベント終了後には小枝弘和氏による「同志社ギャラリー企画展示のギャラリートーク」も行われました。


 「未来をつくるダイバーシティ経営」では、魚谷氏の同志社大学英文学科での思い出、大学卒業後のキャリア、資生堂の代表取締役会長に就任する際の覚悟やパーパスなどの自己紹介に始まり、資生堂における女性の活躍やダイバーシティ・ジェンダーについてと、貴重なお話を聞くことができました。中でも印象的だったのは、「Power of People 多様な人の力で成長を牽引」というメッセージです。なぜなら、多様な文化や習慣を持った人々がチームとなることで、新しい視点や発想が生まれ、それが大きな力となると感じたからです。また、団結するためには、多様なバックグラウンドを持つ人々が、お互いの違いを認め合う、ダイバーシティの考え方が重要だと感じたからです。

 「本学OGと現役大学生による座談会」では、1958年に工学部に入学された金谷末子氏と1978年に商学部に入学された小田美岐氏と現役大学生2人によって、OGが学生だった当時の大学の様子や雰囲気などを、具体的に知ることができました。また、2人が社会に出てからどのようなことを思ってきたのかを、エピソードと共に知ることができました。中でも印象的だったのは、小田氏が日本女子プロゴルフ協会副会長に就任した際に、男性から反発があったというエピソードです。

 「同志社ギャラリー企画展示のギャラリートーク」では、貴重な資料を見ながら、同志社が1923年に女子学生に門戸を開くまでの道のり、当時の女性に対する社会的風潮、戦後から現在に至るまでの各学部での男女比率の変化(理工学部の女子学生の割合は他学部と比べ、特に増加していなかったです)などを、学ぶことができました。特に印象的だったのは、1956年に同志社大学婦人問題研究会が編集した『女子学生はなにを考えているのか-同志社大学女子学生の実態調査(1954年)-』という資料です。なぜなら、当時の女子学生がいかに珍しい存在であったのか、また、どれほど性別という区切りで人々を区分していたのかに驚き、違和感を覚えたからです。


同志社ギャラリー企画展示のギャラリートーク

 今回のイベントを通じて、先輩方のお話を聞いたり、数多くの資料を見たりすることができ、ダイバーシティやジェンダーについて、具体的に学ぶことができました。私は、同志社大学がダイバーシティ推進科目として、今年度から新たに設置した「同志社の良心とダイバーシティ」という科目を受講しています。毎回の授業をを大切にし、継続的に勉強していくことで、ダイバーシティやジェンダーについての理解を深めていきたいと思います。

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