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“我慢“って言葉には二面性がある

 連日の猛暑に我慢!家庭円満のために我慢!子や孫のワガママにも我慢!等々。いろいろなところに、それぞれの我慢(がまん)があります。

 ただ、我慢しているつもりが、独りよがりであることも、往々にしてありますので、自分自身を客観的に眺めることも必要です。さて、我慢(がまん)の我(が)の字ですが、自分のこと、ひとりよがり、自分勝手な考え等の意味があります。また、慢(まん)の字は、慢心という言葉にあるように、他を軽んじて自らを良しとする、といった意味があります。また、物事を大事にしない、軽んずる、あなどる等の意味もあります。
 この、我(が)と慢(まん)に共通する一つの意味は、ひとりよがり、おごり、他を軽んずる、等です。

 我慢(がまん)という行動は、いかにも自分の感情を押し殺しても”堪え忍ぶ”といった印象が強い言葉ですが、一方で、”自分を偉く思い、他を軽んずる”という全然別の意味ももっています。

 我慢している時の心の状態は、実は堪え忍んでいるように見えて、独善的な独りよがりの行動になっていないか?...といった事を、常に意識していた方が良いようです。
 人は、年齢を重ねるに従って、自分なりの哲学や考え方を固めていくものですが、それが故に、独善に陥り易いということにも気をつけておきたいものです。