「魂がフルえる本」 その4《生きている実感— 『自分の体で実験したい』レスリー・デンディ+メル・ボーリング》
いつも立ち寄る近所の古本屋さんでこの本を発見したとき、タイトルだけでズキュン! ときめいてしまいました。
目次をご紹介します。
ワクワクする見出しが並んでいます!
どの章も、自分の知りたいことを徹底的に調べるために、痛くても、辛くても、具合が悪くなっても、気を失っても!、自らの体を使って実験しつづけた、奇人たちの物語が描かれています。
第一章の「あぶり焼きになった英国紳士たち」は、人間はどれほどの熱に耐えられるのか、サウナのような小部屋に籠もって実験した、ウィリアム・フォーダイズと、その仲間、チャールズ・ブラグデンほか3名のお話。
感動しました!
「なにもそこまでしなくても・・・」と、〝普通の人〟なら思うことを、このどこか〝おかしい人達〟は、脇目も振らず知りたいことに突き進んでいく。
わたしは、このような人間が大好きなのです。
たぶん、こういう類いの人たちが求めているのは、知識ではないのです。
「これをこうして、このようにすれば、あなたの知りたい答えは得られますよ。」という、言葉としての論理や知識だけでは満たされない、もっともっと切実な〝なにか〟があります。
〝なにか〟とは、もちろん『自分の体で実験したい』でしょう。
私も同じような人間なのでその気持ちがよ〜く分かります。
和太鼓に向かうと、必要以上に打ち込んでしまうんです。
もう無理〜となっても「これでもか!」と肉体を思い切って動かすと、不思議とまた力が湧き上がってくるんです。 もちろんしんどいし、苦しいけども、それを無視してその力に乗っかっていくと、またまた力が湧いて打ち続けることができるんです。
そんな時、「生きてるなぁ〜〜〜!!」と感じます。
単に情報を知って「分かった」とする頭の理解よりも、私は〝肉体〟で、丸ごと感じたいし、逆に理屈は分からなくても、いまある自分の感覚こそが真実なのだ、と思うのです。
あぶり焼きになってみたり、骨も筒も飲みこんだり(消化の仕組みを探るため!!)、世界中で蚊を退治させたり、ひとりきりで洞窟にこもったり・・・
この愛すべき奇人の皆さんも、ぶっ飛んだ実験を繰り返しながら「生きてるなぁ〜〜〜!!」という喜びを感じていたんだ、と私は確信しています。
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