見出し画像

文字嫌いとメディアのポリモーフィズム

※ちょっとタイトル変えました。
こんにちは。 ti.ti.ta(ちーちーた)です。

最近、「なるべく文字を減らしました」というニュースアプリの広告を見ました。
このご時世にマッチしていそうだなぁと思ったのですが、なぜそう思ったのか。

上記の思考を切っ掛けに、グラフォフォビア(文字嫌い)な現代人と情報のポリモーフィズム(多態性)について書いてみます。

結論

文字情報に頼らずとも、時事ネタは拾えるし、流行も追える!
が、グラフォフォビアが増えそうな、ある意味悪循環になっている。

とりあえず結論だけわかればいいかたはここまで。
以下、この結論に至るまでの経緯をだらだらと書いていますので、ご興味あればどうぞ。


分析

はじめに、グラフォフォビアは文字恐怖症(graphophobia)のことです。
読書恐怖症(biblophobia)と言うのもあるらしいのですが、こちらとはニュアンスが異なります。
最初、テキストフォビアかなぁとかって考えていたのですが、今流行りのChatGPTさんに聞いたところ、グラフォフォビアの方が適切だって言われました。

グラフォフォビア(文字嫌い)

現代人……とはいいましたが、恐らく文字が苦手な人は昔からいたのではないかと思います。
ただ、後述しますが昔は今ほど情報も多様ではなかったため、仕方なく文字から情報を得ていた人も多いかと思います。
反面、現代は文字以外の情報取得手段も多くありますので、別に文字読まなくても流行は追えますし、時事ネタも拾えます。

情報のポリモーフィズム(多態性)

では、どのような情報取得手段があるでしょうか。
やはり、以前と比べて充実しているのはSNSでしょう。

$$
\begin{array}{l|l:l}
\textbf{情報種類} & \textbf{昔} & \textbf{今} \\ \hline
文字列 & 新聞、雑誌、書籍 & Twitter、ブログ、ネットニュース\\
映像 & テレビ & Youtube、 Tiktok\\
音声 & ラジオ & Podcast、Voicy、Clubhouse
\end{array}
$$

もとは同じニュースでも、誰かのつぶやきを読んだり聞いたり、配信をみたり……いろいろな手段で得ることができますね。これをポリモーフィズム(多態性)と捉えてみます。

ちなみに多様性ではなく多態性と表現したのは、同じ情報源でもメディアによって付加・欠落があったり、歪曲・誇張したりと形を変えるためです。
常に正確な情報を得られるように努力したいですね。

考察

では、なぜこんなにも情報がポリモーフィズムをもつようになったのでしょうか。
もちろん情報インフラの発達は欠かせないと思います。

ですがそれだけではなく、
ありとあらゆる人に情報を行き渡らせること
が現代において重要視されていると考えます。

以前であれば分厚い書籍を読まなければ得られなかったような情報も、要約して動画や音声で発信してあったりしますよね。
そうすることで、文字が苦手な方、時間がない方など、いろいろな人に情報を届けられるようになっていると言えます。

反面、文字以外でも容易に情報を得られるため、あえて苦手な文字に触れる必要性も薄れていっていると思います。
つまり、以前よりもグラフォフォビアを生み出しやすい環境であると考えます。

そうはいっても、試験は文章問題もあるし、行政の申請もいろいろ読まなきゃいけないし、会社の規約読んどかないと重要な制度逃したりするし、まだまだ脱・文字というわけにはいかない世の中ですね。

人類の叡知である文字と、うまく付き合っていきましょう。

では、今日はこの辺りで。


余談
ところで、どんな人にも情報を届けるにはポリモーフィズムの他に、”要約”が重要だと考えています。
が、これはまたの機会に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?