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アナログ備忘録。のようなもの

アナログ漫画の描き方について少しずつnoteに載せていこうと思います。
漫画そのものの描き方(ネームや構成、画面の演出やキャラクターなど)ではなく、マンガの画面を描くための技の解説です。
というと大げさですかね。

漫画のアシスタント業(主に少女漫画系)をいうものを長年やってきていますが、なんだかんだで近年はデジタルも必然的に覚えなくてはならなくなりました。
デジタルで漫画を描くことから入っている若年層やすでに精通している人々がネットに公開している技術情報をありがたく読みながら勉強している日々です。
アナログ用の道具も近年減りつつあるような状態とは言え、今までの仕事で自分が覚えたことを、使わなくなって忘れていくのも嫌なのでまとめてみようかと思い立ちました。

今までに、すでにもっと詳しく上手に解説しているものも世に出ているとは思いますが、自分個人の知っている事柄を参考までに、という感じで載せていきます。
見聞き教わった事柄がほとんどですが決まりごとというわけではありませんし業界の常識というわけでもありません。そしてオリジナルというわけでもありません。個人独自のやり方も混ざっています。
使用する画材、商品の詳細情報や正しい方法についてはメーカーのサイトなどで確認して下さい。
知識が古いので「この頃は」「最近は」と言いつつ何年も前からの出来事だったりします。



・書いていく予定の記事

・いっそ初期の記憶から。原稿用紙やペン先、インクなど
・枠線やベタ、ホワイト
・効果線>集中線、流線、カケアミ系、点描
・トーン>貼り方から削りまで
・背景>線の引き方、パース
・その他>原稿切り張り等修正などの小技?

ひとまず羅列してみましたが…多いですね。
効果線て見本必要だよね…アナログの絵をどうやって載せようか。取り込み画像でアナログとデジタルの違が出るのか?写真?ちゃんと見えるの撮れるのか?自分。
背景だけで1冊の本できるほど量がありそうなんだけど。しかも本格的なパースとか、無理。
あれ、これ今年頑張ろうと思ったけど本当にいけるのか?

…今回、まずは原稿用紙についてから以下に記事を載せてみます。

原稿用紙

・原稿用紙について


以前は基本枠を内枠、仕上がり枠を外枠と呼んだりしてたような気がするのですが、気が付くと呼び方が変化していたようです。
印刷技術も変化しているので、その関係かと思っています。
そういえば単行本の時に印刷に入る範囲も変化していて、断ち切りにしたい時は以前より広い範囲で描いていますね。気を付けないとベタやトーンの汚いままの縁が印刷に入ってしまうという痛恨のミス…_| ̄|○がっくり;

商業用は用紙サイズB4が定番でした。今はA4もありますね。
B4の場合、基本枠(内枠ともいっていました)270mm×180mmは共通ですが、仕上がり枠や裁ち切り幅(裁ち落とし幅)は雑誌によって少しサイズが違っています。
仕上がり枠は本のサイズで、ここで裁断されるわけですが、裁断の予備幅として断ち切り幅があります。
昔は印刷された原稿用紙はあまり無くて(あるとしたら特注でした)、自分でトンボを書いたりしました。
効率的にトンボを取るためにスケールを作ったりもしましたね。
千枚通しも懐かしい(笑)


・スケールを作る

原稿用紙にトンボを描くために自作のスケールを作ったりしていました。

スケール用に一枚、内枠の穴を空けた用紙を用意して、それで目印の点を描いて内枠を描いていきました。
漫画雑誌の投稿などの賞品で、プラスチック製の透明なスケールがもらえたりして便利でした。フキダシの文字用のフォントスケールなどもありましたね。
スケールを使っても何だかんだで一枚一枚、印をつけて内枠線を描くのは大変なので、一気に何枚も千枚通しで穴を空けてしまってそれを目印に線を引くというのもありました。もちろん原稿用紙に穴が開くので(しかも上の紙ほど大きく開く)それが気にならない、あるいは枠線やホワイトで穴を消す手間より効率重視という方法です。
ちなみに最初のスケールを作る時にサイズを間違えると悲惨です(笑)
間違えなくても、使っていくうちに穴が広がってしまうので微妙に(1mmくらいの)誤差は出てきてしまったりしますが。

用紙の種類は上質紙やケント紙が主ですが、画用紙やコピー紙を使っている作家の人もいました。「漫画原稿用紙」として販売しているものは上質紙110㎏か135㎏、またはケント紙が主流のようですね。
今思うと漫画を描くためにまず枠を図って目印をつけて鉛筆線を引いて×原稿の枚数…から始めるって面倒な作業をよくやっていたものだと。
漫画用原稿用紙を作る作業から始めていたんですね。

トンボが印刷された原稿用紙が普通になって本当に便利になったものだなと改めて実感します。

・今後

ひとまずのスタートです。
ここまで読んで下さりありがとうございました。

今後ペン先について、インクについて…と進めていきます。
言い訳しつつのスタートとは言え記事の書き方もおぼつかないような状態でのチャレンジなので、色々至らないところだらけだと思います。
最初は文章もきちんとした説明の文章を書こうと思っていたのですが早々に放棄しております。
教科書みたいな文に自分で気が付いたとたん、なにを講釈垂れてるのかと自分突っ込みが頭の中を埋め尽くしてしまうので…。
でも時々気を取り直して言ってみたり。
それでもこれが自分の中の記憶の確認のみならず、誰かの参考の一つになったり、誰かと共感できる事柄だったりしたら嬉しいです。


原稿用紙、ペン先、インク、枠線、ベタやホワイトなどについての記事までは無料です。
効果線以降の記事については途中から有料、というタイプの記事にする予定です。
そして無事全部描き切れたら、マガジンにまとめようと思います。



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