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じんかん

いやぁ、急に冷えてきた。
つめたい雨で路面がぬれている中、なんだか出し忘れていたペットボトルと缶詰を朝の6時過ぎに出しにゆく。
霧雨にぬれたからって体感温度が急激に下がるということはないが、なんだか突然人間(じんかん)からはずされたような、遠くに遠ざかったような、ひとりきり、血管の収縮を感じずにはいられない朝だ。むろん朝日は雲の中にもぐっていて、おがんではいない。

大沢在昌『黒石~新宿鮫Ⅻ~』を読了できたので、ようやく笠井潔『煉獄の時』に取り掛かったが、相変わらずの物量と、哲学的な素養が、私の進軍をはばむ。しかし、この「山」を登るのが大好きなのでこれはこれでよいのだ。

そういえば、最近は山に登っていない。
友人が、わたしの出不精を見かねてか、ご教授くださったその”趣味“は、数年眠ったままだ。こんなご時世だ、山に足を向けるのもさぞかし空気がおいしかろうとは思うものの、おなじようなことを考える人など、ざらにいて、山に登る人の多さというのもまたあったりする。しかし、冬を終えたなら、せめて近場の山にでも目を向けてみようかしらん。

先月、ひさびさにひとりの友人と会食できた。年に一度会えればよいと思いながら、何とか今年は二度会えたことを感謝したい。
もうひとかたとは感染者がふえてきたので会えず。
しかし、やっぱり無理をしてでも会っておくべきだった。
あまりに気にしすぎてもなにもかも滞るばかりだ。
第7波、第8波の合間合間をくぐり抜けて、会えるものなら人と会って話をしたい。
両親とは隙間を縫って会ってはいるが、来年はもっと接点を持とうと考えている。

どこで、だれがこの記事を読んでいるのかはしらないが、なんの音沙汰もないのに、変な風を吹き付ける人がいたりいなかったりするのか。

あなたの人生はあなたのもの。
わたしの人生はわたしのもの。

どうぞ構わず放念されて、あなたはあなたの道を進んでください。

寒いけれど、顔を洗ってでかけるかな。


珈琲と岩茶と将棋と読書と、すこしだけ書くことを愛する者です。