月をまたぐ
三月末日。
急激な気温上昇で、空調がどこも対応しきれてない感じ。
流石にクーラーをいれるってわけにはいかないんだろうけれど、せめて窓を開けておくれよと思わずにはいられない喫茶店内みたいな状況に、二度も遭遇。
というか、自分がそこに入ったからそうなったんだってだけなんだけど。
今日はブレンドではなく、アイスコーヒーを二度も招聘する。
どこへ行ってもあわただしく感じられ、長く座って読書なんかやってられず、30分もしないうちに退出する羽目になった。
またしても春をすっ飛ばす季節めぐりのターンなのか。
速度主義は、社会的政治的な云々だけにしてくれ。
皆気がはやるのか、河原ではまだ大して開花をしていない桜を前に、シートを敷き、酒をいれて、おいしいものを持ち寄って宴が開かれていた。
出店も立ち並び、焼きそばが600円(なんだか値段があがってるよね、これ)で売ってたりして、
これってもう夏祭りの雰囲気じゃんなぞと思いつつ、わずかに咲いていた桜の花に目をやる。
天候は快晴。
だのに陽ざしの強さが、
あの昨年の7月のときのような肌感覚を想起してしまう。
寒さに打ち震えた12月~3月を一気になしの方向でっていうことかよ?
気分的に落ち着かない。
体感も落ち着かない。
穏やかな春を遅らせてください、お願いします。
藤沢の蕎麦屋の暖簾をくぐった。
ワタシは某行列ができるラーメン屋に入ったりはしない。
こんなに気温が高い日は大体大ざるを選択するが、その店の「格」によっては、量が少なくて困ったりするのだが、今日は行ったお店のソレは満足のいく量だった。
蕎麦のたぐり具合もよく、絡まっておらず、ざるの下に切り損ねた水がぐちゃっと濡れてたりしてなくって(水切りがちゃんとしている)、こないだ小田原で食べたときのような、蕎麦がくっついていたりしていなくって大変けっこうなお蕎麦だった。
(といいながら、ひとつ飲食店としてどうなのってことがあったのだが…いや、やめとく)
古本屋の前を通りすぎることができなかった。
あまりそれほど、しっかりと藤沢駅周辺の古本屋ってみてこなかったのだけれど、こないだはガルシア・マルケスを見つけたし、なんとなく棚に目をやると店内に入ってしまう。
買うなよ、買うなよとおもいながら、棚の背表紙を検索する目がとまらなくなる。
で、結局つかまってしまった。
岩波の『魯迅評論集』が220円で売ってて、手に取ってしまった。
いつものことではあるが、店内に入ったら何も手に取らず出てくることは不可能だ。
魯迅、じぶんでは一冊も持っていないのに、図書館とかで見ると手に取って読んでしまうのよね。
積読本がまた一冊ふえてしまった。
4月だ。
珈琲と岩茶と将棋と読書と、すこしだけ書くことを愛する者です。