今を生きることの大切さ

同じ環境、別の人生を生きるようになった二人の兄弟

ある貧しい家庭で、同じように苦しい環境の下で育った兄弟がいましたが、後に兄は困窮した貧しい生活から抜け出せず、弟は大変な大金持ちになって豊かに暮らすようになったそうです。分かってみると、兄弟が育った家にはとても古びた額縁が一つかかっていたのですが、

兄は「Dream is no where(夢はどこにもない)」と書かれていた額縁を見ながら悲観的な人生観を持つようになったのに対し、

弟は「Dream is now here(夢はまさに今、ここに...)」と読んで、与えられた現実において最善の努力を尽くしたそうです。

「今、ここ」つまり“Now&Here”でなければ、“Nowhere”どこにも何もないのです。

すべてのことはただ「現在、ここ」で決定される

神はご自身を称して「回転の影がない存在」であり、また「生きた者を通して、すなわち、現在の時点で働きかける神様」だと表現なさいました。太初から創造の歴史以来、左にも右にも曲がる必要もいかなる後悔もない、そして極めて「現在」という視点に集中する存在者として、その偉大さを教えてくださったのです。

よく老人は過去の思い出の中に生き、若者は未来の希望の中に生きると言いますが、過去の思い出に中毒になって生きていてもいけないし、漠然とした将来の幻想に騙されてもいけません。「今」、「ここで」は駄目だけれど、将来はあそこではうまくできるようになる、そのような未来は決してありません。すべてのことは、ただ「現在、ここ」で決定されます。しかし、人々がこの「現在」を逃して生きているから、「人は変わらない」というのです。今日すぐ、今ここで変化しないからです。

「ここ」、「この時」こそ、歴史上最も偉大な「場所」であり、驚異的な「時間」なのです。昨日の後悔によってためらったり、明日の不安によって躊躇したりしないで、現在に集中して、ただ忠実でなければなりません。そうしてこそ後悔や不安から自由な完全な人生を生きることができるでしょう。今、不平不満を言って生きながら、死んで幸せになると期待することはできないでしょう。未練も後悔もなく、毎日感謝と喜びの生活をする人だけが、最も幸せなその後が待っているはずです。

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