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2024年春に卒業する大学生の内定率は96.8% リクルート市場を客観的に眺めて見ましょう。知名度がある企業が必ずしも有利とは言えなさそうです。

2024年春に卒業する大学生の内定率は96.8%
リクルート市場を客観的に眺めて見ましょう。知名度がある企業が必ずしも有利とは言えなさそうです。


2024年春に卒業する大学生の内定率は96.8% 


「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」が面白いです。 


24年卒の就職活動に関する調査結果ーがレポートされています。
人材不足の中、リクルート向けの活動にさらに力を入れる企業が増えていますので、この調査はとても参考になるはずです。

リクルート活動こそマーケティング


このレポートを読んで企業が行う学生向けのリクルート活動は企業のマーケティング活動であり、プロモーション領域だけでは解決できない問題だなぁと思いました。

知名度の罠


リクルート広告づくりのテーマと時期に悩むクライアントさんがB2B企業を中心に多いのですが、押し並べて「知名度」を問題視します。

一般論として知名度は大事です。信頼がある(Trust)や馴染みがある(Familarity)に至る「名前を知っている」という安心感につながります。
知名度はマーケティング投資の蓄積効果により出来上がりますが、短期的なプロモーションにより獲得することが可能です。

例えば、有名タレントさんを起用して話題性の高いコンテンツをつくる、社名連呼につながるおもしろおかしい広告を制作する、そしてTVCM放映を中心とした大量のメディア出稿をすることなど解決を図ります。

カテゴリーのリード企業であれば、知名度を再認知させることでさらに効果が高まりますが、カテゴリー内で独特なポジションの企業がカテゴリーリーダー企業と同じ方法論でアプローチすると結果的にリーダー企業に塩を贈ることになりかねません。


56.4%が就職活動まで知らなかった企業に就職


この調査によれば学生さんの就職活動が進むと業界研究が進んで未知の企業との出会いがあり就職に至ることの方が多いとのこと。
56%の人が就職活動前は知らなかった会社に就職しています。
 就職活動を通じて企業研究が進み、業界やカテゴリーに関与度が高くなった時にターゲットにプロモーション/コミュニケーションを大きく掛けるという方法が検討ができます。

顧客の視点で自社のリソースマネージメントを客観的に行う

改めてですが、ターゲット顧客の視点で企業が提供しているサービスを日常的にプロモーション・コミュニケーションしておくことの重要性を感じます。

リクルートのためのプロモーションということに目的が特化するのであればどんなコンテンツをつくることが自社の強みをターゲットに伝えることになるのかSTPにまで立ち返ってみる必要があります。

STPとマーケティングミックは絶えずチェックを。そのために市場調査で事実を見極めを

マーケティングにおいてプロモーションコンテンツのマネージメントにはファネルが有効です。
就職活動を通じてカテゴリーの関与度が上がっている研究熱心なターゲットに対してどのタイミングでどうやってレバレッジをかけるかのヒントがファネルから見つかります。

アッパーファネルにおいて顧客の関与度を上げる(ココロに響く)コンテンツは何か考えよう

何より大事なことは このNHKの調査のような客観的なデータに向き合うことです。思い込みや定説的な対応ではなく、事実が何かを知ることがインサイト発見につながります。

調査サマリー 


以下はNHKサイトからの調査のサマリーです。 

内定率と就職先 
2024年春に卒業する大学生の内定率は96.8%で、半数以上が就活開始前には知らなかった企業に入社を決めています。 

卒業時点の内定率は96.8% 半数以上が“就活前は知らない”企業に就職 より

内定取得時期 
就活が早期化しており、内定を得るピーク時期は4月で、前年に比べ1~2か月早まっています。 就活の変化 学生は志望度の高い企業からより早い時期に内定を得ており、企業の選考や内定のスケジュールも早期化しています。 

卒業時点の内定率は96.8% 半数以上が“就活前は知らない”企業に就職 より

未知の企業との出会い 
就職活動を通じて、多くの学生が活動前には知らなかった企業に出会い、そこに就職を決めています。この出会いは、就職情報サイトや大学のキャリアセンター、企業からのスカウトなどがきっかけです。 

リクルート「就職プロセス調査 2024年卒」調査概要 この調査は、2024年3月15日から18日にかけて行われ、有効回答数は964人でした。

まとめ


優れた人材を集めるための企業のリクルート活動は、人事が広告宣伝部や広報部門に社内発注して、KPIを人気企業ランキングに設定することでは課題解決には至りません。

まずは、客観的に市場をみることからはじめましょう。
そしてマーケティング活動の一環として学生さんにアプローチを。
リクルートのためのマーケティング活動は中長期的なブランド形成につながります。
ぜひ、マーケティングチームと人事が連動して、年間のマーケティングカレンダーの中に活動を位置付けてください。
それにより目指すべき効果が得られるはずです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

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