今更レビュー、にかこつけてアプリ紹介

はじめまして。ただの大学生です。

今更、村田沙耶香さんの『コンビニ人間』を読みました。
笑いはあまりありませんが、とても興味深かったです。

コンビニバイトの経験はありませんが、バイトをしたことがある今だからこそ、面白く読めたと思っています。
小説って、出会うタイミングも大事ですよね。

感想は私の、自分のための記録として貼ります。

貼ります、という、実はここがポイントです。

私が高校生の頃から愛用しているアプリ、「ビブリア」からコピペしますということです。

  • バーコードをカメラスキャン▶︎作者、出版社、タイトルがすぐ記録される(タイトル検索でも同様)

  • 感想を書くスペースに上限がない。

  • 星で本を評価できる

  • 感想を書いた時間を、日時まで正確に記録できるボタンがある

  • シンプル

こんなアプリです。
本を普段読まない人もぜひ入れて欲しい。

たまーに読んだ本。面白いらしいと聞いた本。このアプリで記録しさえすれば、いつでも取り出せます

出会うタイミングが来ても、本が取り出せないと勿体ない。それを解決してくれるツールです。

同じようなアプリは色々あるかもしれませんが、これは、無料なのが信じられない使い勝手の良さです。

感想をシェアするのもとても簡単です。

正直、下の感想は、見なくて大丈夫です。ネタバレてるし。

村田沙耶香さんに失礼な気がしますが、許してください。コンビニ人間のレビューを今更する時点で恐れ多いので、ついでに失礼させて下さい。

怖い。というのが感想だ。
主人公は正論を捉え、冷静で、ただひたすら、情熱とか温情とかが欠落している。怒らないし、微笑まないし、泣かない。怖い。白羽さんのように怒らなくても、店員たちのように笑わなくても、妹のように泣かなくても別に良いんだけど、全てが欠落していて、大切にしたいものも見えなくて、怖かった。ただ、妹に対して少し、絆のようなものをほんのり持っているように見えた。そうみたいだけかもしれない。
なんにせよ、とてもフィクションで小説的な試みで、現代社会を暴いているなと思った。白羽さんが主人公ではなく、この怖い人が主人公なのが奥深い。
色々解釈があるのかもしれない。私は、コンビニ人間として生きることと、「普通の人間」として生きることは、実は同じなの、と言っているように見えた。最後のシーンで、「異物」として排除されたおじさんと、一歩間違えると同じようなことを、主人公がやっていくのがとてもハラハラしたが、結局、感謝すらされた。
こうあるべき、ここにあるべき。今日はこれを売るべき。
という「べき」たちは、コンビニというスケールでしか通用しない。
スケールが「普通の世界」「日本」「一般的な人間」という、支持者の多い所に拡大されたところに、主人公は身を置けない。また、拡大された側の人たちも、自分たちがコンビニの延長にいるとは思っていない。コンビニが世界の中に存在しているのに、だ。人が働くにはインスタントで非サステナブルなものだと、コンビニを解釈している。しかし結局、インスタントな人が何人もリレーをして、老婆の言う「変わらないわね」なお店となることが、「普通の世界」というコンビニの「べき」なのだ。
普通の世界という名のコンビニに対し、別の名前のコンビニもあるのだが、市場価値を得られず、まるで無いみたいに扱われている。存在を知っていたとして、わざわざ冒険する魅力を感じさせないコンビニなのだ。普通の世界24時で、知っているような味のチョコ、肉まん、タバコを買った方が、楽だし安全。だから、別の名前のコンビニは一向に増えない。普通の世界24時が、俺の売上を邪魔するなと、別の名前のコンビニを押しのける。
そういう話に、私には見えた。

ただの大学生による感想

たまーにしか読めなくとも、読んだことが残ると、「あたし本なんて読まないし……」とぼんやり答えて、実は1冊好きな本があったな、とほっとします。
内田さん、ありがとう。

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