中露(権威主義)と日米(民主主義)、権威主義には弱みも!

中国やロシアは、完全な民主主義ではなく、共産党の一党独裁や、習近平氏やプーチン氏のような圧倒的な権威主義的なリーダーが強く国を引っ張る政治である。これは、民主主義の日米と比較し、意思決定が早いなど強みがある。しかし、圧倒的な弱みもあるので、それを紹介したい。

組織的に意思決定ができない

ワンマン社長と似ていて、組織的な意思決定ができなくなる。何か、習近平氏に提言しても、「偉そうに!私の意見を聞け!」と上意下達のリーダーシップをとられると、もはや、部下たちは唯唯諾諾と習近平氏の言うことに忠実なイエスマン、ロボットになる。日本でも、小泉純一郎首相のとき、郵政民営化反対派は追い出されて、イエスマンの武部勤幹事長が活躍した。こうなると、官僚組織などは弱体化し、自分の頭で考えられない人材ばかりになる。プーチン氏も、ウクライナ戦争で劣勢になると怒るので、部下たちは悪い情報を上に伝えなくなっているらしい。結果として、プーチン氏には正しい情報が集まらなくなり、プーチン氏は判断ミスをしやすくなる。

国民の不満が爆発する

中国では、富裕層を中心に、国外に資金を移動させたり、もしくは逃げるように家族みんなで国外へ脱出する動きがみられる。わざわざ危険をおかして、メキシコからアメリカへとわたる人もいるらしい。もはや、中国政府は国民から信頼されていない。天安門事件のようなことになると自分の命が危ないので、抗議するのではなく、ひっそりと逃げるようになっている。日本であれば、左翼メディアを中心に政府批判は大量にある。

不正が正当化される

中国では、選挙で政治を変えることはできない。そのため、賄賂や、様々な不正が正当化されてしまう。日本の政治資金パーティーの不正などかわいいものだ。最近は習近平氏が汚職撲滅を目指しているが、完全には無理だろう。塾禁止令も出たが、様々なアンダーグラウンドな形で、教育サービスはあるらしい。アメリカで過去に禁酒法があったが、あのときも闇の酒場が流行した。隠れて不正を働けばいいや、と、国民は開き直るだけだろう。

外国から信用されなくなる

習近平氏の意見(思いつき)次第で何が行われるかわからないため、外国から信用されなくなる。すでに、多くの外資系企業が中国ビジネスを縮小すると表明している。日産や、米IBMなどがそうだ。こうなると、せっかく改革開放してから高度経済成長したのに、それを逆回転させることになる。民主主義であれば、マスコミが世論調査結果を出すので、それを読めば政治の動きはわかる。だが、権威主義的な国家では、習近平氏の頭の中など、誰もわからないので、疑心暗鬼になるのだ。

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