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中国でタクシー移動をする方法(2022年2月) 

 2022年1月~2月にかけて、中国上海に滞在しました。

 中国にきてまず困ったのが移動手段。公共交通機関もいいですが、大荷物だと大変だし、タクシーなりウーバーなりを呼びたい。

 3週間のコロナ隔離が終わった後、該当ホテルに「9時にチェックアウト。各自移動しろ」と言われたのでタクシーを呼んでもらうようお願いしてみたところ、「自分で呼べ」と言われてしまったので自分で呼ぶことにしました。いいホテルなら違うかもしれませんが、中国政府が指定したホテルなのでどうしようもない。しかもちょっと都市部から外れた所。ホテル近くにタクシーは見当たりません。

 現在の中国では入国者へ厳しい隔離措置をとっており、上海市では2週間の強制隔離措置に加え、1週間の自宅、もしくはホテル隔離の隔離措置が取られています。

 そもそも中国では、日本と違って配車アプリを使ったライドシェアの利用が一般的のようです。要はウーバー系のアプリですね。
 …じゃあ配車アプリでも使うか。UBERは使えないんだっけ。どれどれ・・・?

滴滴打車(DIDI)は使えない

よし調べるぞ。「上海 タクシー配車」っと…

ググって出てきた画面

どのページを開いても、「滴滴打車」というアプリを使えと言われます。

 うーんなるほど、滴滴打車というアプリが人気なのか。DiDiっていうんだな。そういえば日本でも徐々に使われるようになってる。これはさっそく試してみるしかない!!!早速AppStoreで検索…

って共産党に潰されてるじゃねえか!!!!

 おいおいマジかよ。大手過ぎてググっても滴滴打車の情報しか出てこんぞ。
 中国人はどうせほかのアプリ使ってるんだろうけど、コロナ禍真っ最中だから中国に日本人全然おらんし、日本語情報ないじゃねえか…
っていうことでいろんなアプリを入手して試行錯誤してみました。
でも、ほとんどのアプリは中国の携帯電話番号が必須だったり、登録を拒否されたり、電話番号を入れてもSMSが届かなかったり。

ということなので隔離期間を活用して色々調べてみました。

私が使ったおすすめ配車アプリ

上からおすすめ順です。

高徳地図

結論から言うと使えるなら高徳地図を使うのが一番良いです。
特徴:

  • 中国の携帯電話番号が必要

  • 本体は地図アプリなので使いやすい

  • 本体に配車機能はなく、他社の配車アプリと連携する形で呼ぶ

  • 大量の配車アプリと連携しているので、確実に配車できる。(重要!)

  • 他社連携のため、中抜きされるのでちょっと高い

  • 乗車後にドライバーのアプリに電話番号の下4桁を入力することが求められる(求められないこともある)

  • ドライバーの質は玉石混交。

使用感覚としては、「グーグルマップに配車機能が追加された感じ」です。一番お手軽です。
群雄割拠のアプリ業界の中で、横断的にいろんなアプリで同時にライドシェアを呼ぶのと同じことがこの1つのアプリでできるので、確実にタクシーを呼ぶことができます。
「今すぐ来てほしい」時に呼べない確率が低いため、使いやすく感じました。
乗車後、ドライバーはアプリ側で乗車する人の電話番号を入力する必要があるので、乗車後すぐに自分の番号下4桁を入力した画面をドライバーに見せてあげましょう。

地図で行先を入力して検索をした後、"打車"を選択するとタクシーを呼ぶ画面に。


大量の配車アプリで同時に呼ぶのと同じことが1アプリで可能

首汽釣車(ShouYue)

どうやら中国では比較的マイナーのようですが、外国人の利用という視点では、首汽出行が使いやすかったです。日本の電話番号(+81)が使えます。
特徴:

  • 日本の電話番号で登録可能(重要!)

  • UIの英語設定が可能

  • タクシー呼んでも、時間帯や場所によりマッチングしないことも多い

  • やってくるタクシーの質は良さげ(サンプル数2なので信用度低)

  • キャンセル時の返金処理はスムーズ

  • 領収書(発票)の作成に会社の銀行口座情報などの入力が必須。

中国の番号がなく、高徳地図が無理なら首汽を使いましょう。
結構調べた(10社くらい)けど、日本の電話番号が使えたのは唯一これだけでした。
正直タクシーのマッチング率はそんなに高くはないのが難点ですが、都市部では十分だと思います。英語表記、外国電話番号の登録が可能ということでドライバーは外国人の利用も想定していると思います。
また、発票(中国の領収書)の作成にこのアプリだけ銀行口座情報の入力が必須でした。ほかのアプリだと個人の名前扱いでやれば作成できたのですが。そのため、経費精算などの際は行程単(利用記録)を領収書代わりにすると良いと思います。

中国語のほか、英語での表記も可能。英語の方が良い方はこっちで。

T3出行

こいつも結構使いました。

特徴:

  • 中国の携帯電話番号が必要

  • クルマを呼ぶとまあまあマッチングする。

  • 待機中の車がどこにいるか一目でわかるので分かりやすい

  • マンチングせずキャンセルした時の返金処理がスムーズ

  • 好印象なドライバーが多かった(サンプル数2なのでこれも信用低)

T3出行の画面。

 配車予約すると結構引っかかってくれるいいアプリです。配車できなかった時も返金処理がスムーズ。相変わらず中国の電話番号が必要なので事前に準備しておきましょう。


曹操出行(caocao)

 三国志の曹操(中国語でツァオツァオ)を名前に持つ配車アプリです。

特徴:
・配車すると結構すぐ来る。利用者が多い
・地図上に流しのタクシーが見える。分かりやすい
・チャットルームで文字をペーストできない。翻訳アプリとの相性×
・返金処理がめんどくさい。

 中国では結構メジャーなアプリのようで、利用すると結構高い確率で来てくれます。クルマもドライバーも質は良かったです。
 ただ、このアプリ中国人向けで、日本人の出張や旅行での利用はお勧めしません。ドライバーとチャットする時に文字の入力欄にペーストができないのです。つまり翻訳アプリが使えない
 また、配車(事前支払い)した後、クルマとマッチングしないなどしてキャンセルすると曹操出行内のマネーになって溜まっていきます。返金処理は出来ますが、アプリ内から手動で行わなければなりません。忘れているとお金だけ取られている、なんてことにもなりかねないわけです。気をつけてくださいね。

曹操出行の画面。


曹操出行のチャット画面。日本の漢字でそれっぽく書いたらなんか伝わったのでOKとする。


決済手段

決済手段はAlipay/WeChatPay/UnionPayなどもろもろです。…が殆どは中国の銀行口座が必要なので、外国人が使えるのはAlipay/WeChatの二択です。
基本的にクレジットカード情報を直接入力しての決済は使えません。
実名登録済みのAlipay/WeChatを通じてクレジットカードを使用しましょう。AlipayはTourPassを通さなくてもクレジットカードで使えるアプリが大半です。レートは不利なのでTourPass口座は使わない方がオススメ。WeChatは曹操/T3は使えたけど後は忘れました。

配車アプリの使い方


1.携帯電話番号(SMS)を使って登録をする

 正直ここが一番ハードル高いです。
外国の電話番号が使えないアプリが大半で、UIの形式上日本の電話番号が使えても実際はSMSが届かず使えないアプリ(申程出行)だったり、登録しようとしたら「異常な動き」と言われてしまったり(美団)。
日本にいる間にアプリをダウンロードして準備しておくことをオススメします。
 中国の電話番号を持っていない方は易博通(eSender)を使ってみるのも選択肢の一つです。私は400円ほど(1か月)課金して中国の電話番号を入手しましたが、大きく選択肢が広がりました。



2.配車・予約をする

 現在地・目的地を入力し、配車・予約をしましょう。UIはどのアプリも同じです。多分みんな滴滴出行のパクリ。画面のマップから直接乗車位置を指定し、目的地は住所を入力する形。
 即時配車は最初の画面のままで、配車予約をする際は画面下の部分から「預約」を選びましょう。
 注意すべき点は、事前に決済処理が入るということ。補償金的な感じで、アプリが距離から料金を予測し、事前に金をとられます。到着後に実際の移動距離や時間から改めて決済処理が行われる、といった感じ。そして車が見つからずキャンセルする時にこの補償金をすぐにアリペイやウィーチャットに返してくれるアプリもあれば、すぐに返金してくれずアプリ内のチャージとして戻されるものも。後者はアプリの中から返金処理をしないといけないのでめんどくさいです。

首汽の画面。
目的地を入力


3.ドライバーとやり取り

 自分が乗るクルマが確定したら、ドライバーと乗車する場所、時間の確認をします。
日本のタクシー配車の場合、待っていれば特に連絡をすることも無くタクシーが来ます。…が、中国の場合、何もしないと電話がかかってきます。

 ドライバーからすると今既に到着しているのかどうか、支持した地点は正確なのか、が気になるわけですね。
そこをチャットで事前に指示をしてください。翻訳アプリを活用しましょう。
しないと電話がかかってきます。他のサイトでは電話が必ずかかってくると記述されていることもありますが、チャットで的確な指示をしていればかかってくることはありません。
 自分の服装を伝えたり、荷物が大きいからトランクを貸してほしい、など事前に言っておけば到着時にスムーズに進みます。

首記のチャット画面。
T3出行の画面。

4.車に乗る

 車に乗りましょう。配車予約ができると車のナンバーと車種・色が伝えられるので、その情報を頼りに乗車してください。
高徳地図で配車した場合、多くの場合でドライバーに携帯電話番号の下4桁を求められます。英語で伝えても大体通じませんので、自分で入力をするか、携帯に入力して画面を見せてあげましょう。
日本の配車アプリと同じく、目的地を伝える必要はありませんので、乗車後はスムーズに移動できると思います。

4.目的地に着いたら決済

目的地に着いたら、改めて実際の距離や時間に基づいて決済処理が行われます。携帯を取り出して、利用アプリからAlipay/Wechatの決済承認をしてください。
処理を待つドライバーもいれば、待たずに降ろしてくれるドライバーもいます。前者の場合は閉じ込められた!と騒ぐ前に、携帯を取り出すようにしてくださいね。

中国の情報が古すぎる

 中国のタクシー配車やウーバーに限りませんが、日本語情報が古すぎるので記事を書きました。今後もいくつか書いていきます。
ウーバーに関しては、きれいなクルマも多くて、中国のウーバー結構見直してます。皆様も利用してみるといいと思います。


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