"自己肯定感"を高めてくれるゲイ5人によるリアリティーショー「QUEER EYE」
最近"リアリティーショー"のコンテンツについていろんな所で賛否の声を聞くけれど、わたしには大好きな番組がある。
Netflixで絶賛配信中の「Queer Eye(クィア・アイ)」だ。
元々2003年〜2007年まで放送されていたもののリブート版で、Netflixでは2018年から新キャストで放送されている。現在はシーズン4まで配信されており、間も無くシーズン5が始まるところだ。
5人のファビュラスなゲイ通称Fab5(ファブ5)がそれぞれの専門分野を駆使して悩める依頼人の内面・外見を大改造する番組である。
今日はそんなQueer Eyeの魅力をたっぷりとご紹介したい。
▼キャスト紹介
▷カラモ|カルチャー担当
Fab5 最年長のカラモは、依頼人の心に誰よりも寄り添って悩みを聞き出し、根本的な解決に導いてあげるカウンセラー兼アドバイザーの役目を担っている。
カラモの素敵なところは、話しやすそうなその人柄の良さ。
依頼人の些細な一言をすくい上げ、悩みに寄り添い徐々に自信を取り戻させてくれるのだ。
わたしが印象的だったのは、自分に自信がなく自虐的な発言ばかりする依頼人の男性をダンススタジオに連れて行くシーン。
録音した自虐的な発言を依頼人に聞かせ
「僕も君の奥さんも家族も友人も、みんな君のことを素晴らしいと思っているよ。たった一人君だけが君のことを悪く言っているよね。変わる方法はそれに気づくこと。」
と言い、依頼人を鏡の前に立たせる。そして「何が見える?」というカラモの問いかけに対し「優しい男が見える」と答える男性。
そこから一つずつ、自分の本来の良いところを挙げ、鏡にマジックで書かせて埋めてゆくのだ。
この回はここのシーンが大好きで、自己肯定感の低いわたしにも刺さりまくった。ちなみにシーズン3の4話目なので是非。
▷ボビー|インテリア担当
ボビーは5人の中でも一番比重の重い「インテリア」の担当だ。いわば劇的ビフォーアフターの「匠」的存在である。
毎回どう考えてもボビーだけ仕事大変すぎ!って思うほど見違える変貌を遂げます。この部分だけで十分一つの番組になるぞってくらい凄いのだ。
依頼人の部屋がどんなに散らかっていようが、汚かろうが、完成したお家はモデルハウス以上のおしゃれな空間に変身する。それを目にした依頼人たちの驚いた顔が、視聴者的にもたまらないのだ。
ボビーは養子で、15歳の時に自身がゲイであることがきっかけで両親に縁を切られ、家を出ている。行くあてもなく路上生活も経験したそうだ。
そんな過去から、同じような思いで苦しんでいる依頼人には自らの経験を語り、寄り添う姿が印象である。
シーズン2の1話とシーズン3の5話はそんなボビーの過去が垣間見える回となっているのでオススメだ。
▷タン|ファッション担当
パキスタン出身のイスラム教徒の両親の元で育ったイギリス生まれのタン。
毎回おしゃれに無頓着な依頼人にしっかりとヒアリングをし、「本人が心地いいと思える洋服」を選んでコーディネートしている。
Queer Eyeのいいところは、依頼人を「劇的」に変えないところだ。
見違えるほどの変身は、その時は最高な気分にさせてくれるがFab5が望むのは、あくまでその後の日常でも「継続」してもらうことだ。
彼らがいなくなった後も、しっかり教えを守りおしゃれを継続して欲しい。だからこそ依頼人の好みを聞き、自分らしさを尊重した無理のない範囲での"似合う服"というのを提案している。
実際にタンが選んだコーディネートを着る依頼人は、毎回鏡に映った自分を見て笑顔になるので微笑ましい。
そしてタン自身もすごくオシャレさんなのでそこも楽しみに観て欲しい。
印象的なエピソードは、タンが"トランスジェンダー"についての考えを改めるシーズン2の5話。涙なしには見れないシーンなので是非_!
▷アントニー|フード&ワイン担当
とにかく何をしていてもイケメンなアントニーは5人の中の「食」担当。
忙しかったり、料理に慣れない依頼人には簡単にできる料理を"教えて"あげ、おもてなし料理やヘルシーなレシピなど依頼人に沿ったものを毎回提供している。
そう、Queer Eyeは「変身させておしまい」ではない。「食」に関してもアントニーが振る舞うのではなく、あくまで依頼人ができるようになるように一緒に調理をするのだ。また、時には"買い物の仕方"から教えることも。
シーズン1の1話目のワカモレも簡単にできる上に美味しそうなので是非試してみたい。
またアントニーは「味噌」「ポン酢」「日本のパン粉」などかなり日本の調味料なんかも詳しくて関心する。いつだったか、依頼人に"日本製の包丁がいい"とプレゼントしていたのだが、わたしが仕事で使っているのと同じもので驚いた_!
そして彼は自身のセクシャリティを完全に「ゲイ」とは言えず、かと言って「バイ」でもない「フリュイド(流動的)」と宣言している。
私たちはつい、ゲイというと一括りにしてしまいがちだがFab5の中にも色々なタイプがいることを知ってほしい。
▷ジョナサン|美容担当
5人の中でも最年少のジョナサンは依頼人の「美容」担当だ。その明るい性格とテンションの高さは見ているだけで元気をもらえる。誰からも愛される要素を持っている彼を嫌う人はいないんじゃないだろうか。
依頼人との初対面の際にも躊躇なく髪の毛に触れて褒めてあげるし、何度も自己肯定感を高めてくれる言葉をくれる。こんな友達が身近に欲しいものだ。
タンと同じく依頼人の"外見"に関する担当のジョナサンもまた、必ず依頼人の要望に沿った髪型に仕上げている。見ているこちらは「ヒゲ?全部剃っちゃえ!スッキリするぞ!」って思うんだけど、そこに関しても上手く依頼人とのコミュニケーションをとりながらどうするのか決めてゆく。
またヘアカットのみならず、自宅で毎日行えるケアを伝授したり、「お金や時間がないならその範囲内でできることを」と手に取りやすい商品を揃えてあげている。
依頼人たちも鏡に映る変身した自分を見て、実に満足そうな表情を浮かべるのが嬉しい。
シーズン4の1話目は彼の母校へ凱旋する話だが、とっても感動するので見て欲しい!
ちなみにジョナサンは自身を男でも女でもない第三のジェンダーだと語っている。彼をみていると本当に性別なんて関係ないなと思わせてくれる。
▼Netflixトレーラー
▷シーズン1
▷シーズン2
▷シーズン3
▷シーズン4
▷Queer Eye in JAPAN
それぞれのシーズンごとのトレイラーを貼ったので、気になるシーズンを見てみよう。(オススメは1からだけど♪)
1話完結番組なのでどのシーズンから見ても楽しめるだろう。待望のシーズン5は6月5日から_!
▼最後に
Queer Eyeの面白いところは、もちろんFab5の個性豊かなキャラクターもあるが、やはり毎回登場する「依頼人」たちが徐々に自信を取り戻す様にあると思っている。
みんなそれぞれ共感できるような"悩み"を抱えていて、見ているこちらが最終的には勇気と自信をもらえる内容になっているのだ。
わたしもつい、毎回泣いてしまう。依頼人も涙を流すし、時には5人が泣く時もある。
感情に寄り添い、問題に立ち向かう姿は人間本来の美しさのようにも見える。
生きていれば時には辛い日や、自分に自信を無くすこともあるだろう。
でも、そんな時こそこの「Qeer Eye」を見て欲しい_!
ありのままの本来の自分を愛することの重要性をきっと彼らが教えてくれるだろう。
"諦めるのはまだ早い。何度だって人生は輝きを取り戻せる"
そんな気持ちにさせてくれる番組だ。
ベッドに入る前に見ればきっと、翌日やる気に満ちた1日を送れるだろう。
今日はそんなわたしのオススメ番組「Qeer Eye」の紹介でした。
それでは、また。
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